中型(普通)二輪の免許取得の時も書いたのですから、折角なので大型自動二輪免許取得に役立った技術やアドバイスを書いてみます。
但し、若くて体力のある方は読む必要があまりないと思いますが、50才を越してから大型を取る方も増えているようなので少しでもご参考になればと思います。
かくいう私もあちこち覗かして頂きましたから。
中型と大型の一番大きな差は、低速技術と動作の正確さ、だと思います。
あと加減速のメリハリは必ず言われますが、検定で引っ掛かってくるのは上記の項目です。
安全確認(法規運転)等は、いつも路上でやっているようにしていれば良いし練習したら簡単に出来ることですから(実は路上では一番大切なのですが)ここでは問題にしません。
ああ、ほんとに免許取れるのだろうかと鬱になるのは、その技術が出来ない時です。
具体的に私は一本橋でしたが、中型の時も同じく超不得意種目でした。
大型バイクで、あの一本橋を30秒以上で渡れる方が知人におりますが、私に言わせれば最早神業です。
それでも繰り返し練習しているうちに11秒とかは出るのですが不確実性が異常に高い。二段階の見極めの時に橋から落ちた時はさすがに我ながら呆れてしまいました。
苦手意識→上体が硬くなる→落下、な悪循環です。
よく言われる、やや前目に座ってしっかりニーグリップ。視線を前はそれはその通りなんですが、ああ、ここまでやってやっとニーグリップなんだと思えたのはA教官が、私の膝とタンクの間にグローブを挟んで
「これを落とさないように進んで下さい」と一本橋を練習した時です。
これで落ちる気は余りしなくなりました。
自己練習の最後の方でも、一本橋は落ちるということはなくなっていましたが、ちょっとコツを忘れると8秒。うん、まあと思っても9秒(コンマ以下は掲示板には出ない)、よしかなり引っ張ったと思っても10秒、相当ゆっくり出来たと思っても11秒です。
ただし日に日に上手くなっているのは分かっていましたが、スキーレッスンじゃないので検定を受けなければなりません。
もうひとつスラロームは何故か一段階の時の方が早く6秒フラットとか(基準は7秒以下)一度は5秒台も出ていたのですが徐々に遅くなって行き(笑)、7秒を越し出しました。
でもニーグリップを意識し出してからは6秒台が出るようになったのに最後の練習日に調子に乗って見事にパイロンなぎ倒しをしてしまいました。
これは慎重に行くべきであると考え、さて合格のための作戦です。
合格点は70点。
一本橋をタイム気にしないでおこう。ドタバタ渡ったって7秒台ってことはない。
9秒ならマイナス5点、たとえ8秒でもマイナス10点。
スラロームこそどんなにゆっくり行っても8秒越すことはあり得なかったので、じゃあ7.1秒も7.9秒も同じこと。それなら確実に行ってマイナス5点でいいじゃないか。
波状路はよほどのことがないと5秒を切ることはないしこの際置いといて。
とすると一発検定中止項目をまずチェック。
転倒、逆送(これが意外に起こりやすいんです。右折時にショートカットすると逆送となるので)、接触、クランク内でのエンストや足つき、一本橋落下、急制動停止線オーバー。
こんな感じですか。
ですので100点マイナス15点は最初から覚悟で、あとは如何に上記一発検定中止項目を避けて、減点をあと15点以内に押さえるかを考えました。
幸いにも急制動は得意種目なのでまず大丈夫ですから、あとは各コーナーにおける徐行での小回りでの減点数を如何に減らすかにかかって来ます。
中型はこの点、余り気にすることはありません。二速で少々バイクを倒し込んで早めに回っても問題ありませんが、大型はいかにゆっくり徐行できて、安定して小回りで鋭角にターン出来るかがポイントになって来ます。
でないと検定コース中10ヶ所以上もある徐行ポイントで全部減点されてしまいます。
実はこの低速小回りがなかなか曲者で、実は大型のポイントはここにあるのではないかと思います。
一速、半クラッチ、リブレーキのコンビネーションがうまくいかないと大回りになってしまい減点です。
でやはりここで大切になるのはニーグリップなのですが、左足はステップ+シフトレバーも踏んでしまうと良いです。
あとはターンインの時に、特に私のような小柄な人間は、若干前に出ること。
こうすれば安定した小回りが出来るようになって来ます。
勿論目線の先行と。
この小回りの減点を3ヶ所までに押さえれば70点で何とか合格出来そうだ、と思い検定に臨んだわけです。
昔からそうなのですが、検定や試合が始まってしまうと落ち着いているタイプなので、検定中に減点を計算していたわけではないのですが、一本橋とクランクをクリアしたあとは勝ち(?)をほぼ確信していました。
あとは無理をせずスラロームを通過すること。波状路はいつも通り落ち着いて。
最後の小回りは、少々減点の大回りになってもいいから、ショートカットしないこと。そこからの急制動は、早めにブレーキを握らないこと。
それらを一個ずつ確認しながら発着点に戻った時は、まず大丈夫だろうと思いました。
結果は合格なのですが、大体思った通りの減点個所でした。
ちょう安全策の勝利です。と言ってもやはり基礎がないと検定は通りません。
第一段階の二時間のオーバーは勿論納得の行くものでしたし、自分のバイク扱いのいい加減さを気付かせてくれたものです。
■まとめ■
中型はそこそこ走れて、無難にターン出来て課題をそつなくこなしていれば問題ありません。勿論それは今だから言えることで、当時はアップアップでしたが。
大型はそれだけではダメで、それを一層正確に行なう必要があります。
中型免許に関してはそれなりに走ることが出来れば教習所の教官もそれで良いとしているようです。
大型になると、おっこいつやる気だなって感じになって教官の教え方も丁寧です。と言うかそれに相応しい技術をつけて欲しいと言う雰囲気が生徒にも伝わってきます。
それに応えようじゃありませんか。
勿論限られた時間の中でのことですから、好きなようには練習できませんが幸い、良い教官に恵まれましたので弱点克服をある程度はクリアすることが出来ました。
最後の見極め貰ってからの自己練習3時間は非常に効果的でした。時間的に余裕のある方には是非お勧めします。
あと3時間やれば90点以上は取れる自信はありましたが、そんなにいつまでも検定を引き伸ばしてもしかたがありません。
でも大型を練習している間に、技術的興味が非常に強く湧いてきて、これからもスキーのように練習を重ねてバイクのライディング自体を楽しみたいと思います。
■謝辞■
私が免許を取るに当たって適切な助言を頂いた、数々のライダーの皆さま、教官の皆さま。
これからが始まりです。本当に有り難うございました。
ご質問はいつでもどうぞ。苦労したからこそ答えられることもあると存じます。
但し、若くて体力のある方は読む必要があまりないと思いますが、50才を越してから大型を取る方も増えているようなので少しでもご参考になればと思います。
かくいう私もあちこち覗かして頂きましたから。
中型と大型の一番大きな差は、低速技術と動作の正確さ、だと思います。
あと加減速のメリハリは必ず言われますが、検定で引っ掛かってくるのは上記の項目です。
安全確認(法規運転)等は、いつも路上でやっているようにしていれば良いし練習したら簡単に出来ることですから(実は路上では一番大切なのですが)ここでは問題にしません。
ああ、ほんとに免許取れるのだろうかと鬱になるのは、その技術が出来ない時です。
具体的に私は一本橋でしたが、中型の時も同じく超不得意種目でした。
大型バイクで、あの一本橋を30秒以上で渡れる方が知人におりますが、私に言わせれば最早神業です。
それでも繰り返し練習しているうちに11秒とかは出るのですが不確実性が異常に高い。二段階の見極めの時に橋から落ちた時はさすがに我ながら呆れてしまいました。
苦手意識→上体が硬くなる→落下、な悪循環です。
よく言われる、やや前目に座ってしっかりニーグリップ。視線を前はそれはその通りなんですが、ああ、ここまでやってやっとニーグリップなんだと思えたのはA教官が、私の膝とタンクの間にグローブを挟んで
「これを落とさないように進んで下さい」と一本橋を練習した時です。
これで落ちる気は余りしなくなりました。
自己練習の最後の方でも、一本橋は落ちるということはなくなっていましたが、ちょっとコツを忘れると8秒。うん、まあと思っても9秒(コンマ以下は掲示板には出ない)、よしかなり引っ張ったと思っても10秒、相当ゆっくり出来たと思っても11秒です。
ただし日に日に上手くなっているのは分かっていましたが、スキーレッスンじゃないので検定を受けなければなりません。
もうひとつスラロームは何故か一段階の時の方が早く6秒フラットとか(基準は7秒以下)一度は5秒台も出ていたのですが徐々に遅くなって行き(笑)、7秒を越し出しました。
でもニーグリップを意識し出してからは6秒台が出るようになったのに最後の練習日に調子に乗って見事にパイロンなぎ倒しをしてしまいました。
これは慎重に行くべきであると考え、さて合格のための作戦です。
合格点は70点。
一本橋をタイム気にしないでおこう。ドタバタ渡ったって7秒台ってことはない。
9秒ならマイナス5点、たとえ8秒でもマイナス10点。
スラロームこそどんなにゆっくり行っても8秒越すことはあり得なかったので、じゃあ7.1秒も7.9秒も同じこと。それなら確実に行ってマイナス5点でいいじゃないか。
波状路はよほどのことがないと5秒を切ることはないしこの際置いといて。
とすると一発検定中止項目をまずチェック。
転倒、逆送(これが意外に起こりやすいんです。右折時にショートカットすると逆送となるので)、接触、クランク内でのエンストや足つき、一本橋落下、急制動停止線オーバー。
こんな感じですか。
ですので100点マイナス15点は最初から覚悟で、あとは如何に上記一発検定中止項目を避けて、減点をあと15点以内に押さえるかを考えました。
幸いにも急制動は得意種目なのでまず大丈夫ですから、あとは各コーナーにおける徐行での小回りでの減点数を如何に減らすかにかかって来ます。
中型はこの点、余り気にすることはありません。二速で少々バイクを倒し込んで早めに回っても問題ありませんが、大型はいかにゆっくり徐行できて、安定して小回りで鋭角にターン出来るかがポイントになって来ます。
でないと検定コース中10ヶ所以上もある徐行ポイントで全部減点されてしまいます。
実はこの低速小回りがなかなか曲者で、実は大型のポイントはここにあるのではないかと思います。
一速、半クラッチ、リブレーキのコンビネーションがうまくいかないと大回りになってしまい減点です。
でやはりここで大切になるのはニーグリップなのですが、左足はステップ+シフトレバーも踏んでしまうと良いです。
あとはターンインの時に、特に私のような小柄な人間は、若干前に出ること。
こうすれば安定した小回りが出来るようになって来ます。
勿論目線の先行と。
この小回りの減点を3ヶ所までに押さえれば70点で何とか合格出来そうだ、と思い検定に臨んだわけです。
昔からそうなのですが、検定や試合が始まってしまうと落ち着いているタイプなので、検定中に減点を計算していたわけではないのですが、一本橋とクランクをクリアしたあとは勝ち(?)をほぼ確信していました。
あとは無理をせずスラロームを通過すること。波状路はいつも通り落ち着いて。
最後の小回りは、少々減点の大回りになってもいいから、ショートカットしないこと。そこからの急制動は、早めにブレーキを握らないこと。
それらを一個ずつ確認しながら発着点に戻った時は、まず大丈夫だろうと思いました。
結果は合格なのですが、大体思った通りの減点個所でした。
ちょう安全策の勝利です。と言ってもやはり基礎がないと検定は通りません。
第一段階の二時間のオーバーは勿論納得の行くものでしたし、自分のバイク扱いのいい加減さを気付かせてくれたものです。
■まとめ■
中型はそこそこ走れて、無難にターン出来て課題をそつなくこなしていれば問題ありません。勿論それは今だから言えることで、当時はアップアップでしたが。
大型はそれだけではダメで、それを一層正確に行なう必要があります。
中型免許に関してはそれなりに走ることが出来れば教習所の教官もそれで良いとしているようです。
大型になると、おっこいつやる気だなって感じになって教官の教え方も丁寧です。と言うかそれに相応しい技術をつけて欲しいと言う雰囲気が生徒にも伝わってきます。
それに応えようじゃありませんか。
勿論限られた時間の中でのことですから、好きなようには練習できませんが幸い、良い教官に恵まれましたので弱点克服をある程度はクリアすることが出来ました。
最後の見極め貰ってからの自己練習3時間は非常に効果的でした。時間的に余裕のある方には是非お勧めします。
あと3時間やれば90点以上は取れる自信はありましたが、そんなにいつまでも検定を引き伸ばしてもしかたがありません。
でも大型を練習している間に、技術的興味が非常に強く湧いてきて、これからもスキーのように練習を重ねてバイクのライディング自体を楽しみたいと思います。
■謝辞■
私が免許を取るに当たって適切な助言を頂いた、数々のライダーの皆さま、教官の皆さま。
これからが始まりです。本当に有り難うございました。
ご質問はいつでもどうぞ。苦労したからこそ答えられることもあると存じます。