ボイシー日記

手がふさがっていては、新しいものは掴めない。

ヘミングウェイ全短編1〜3。

2022-10-29 09:38:00 | 
ヘミングウェイ全短編1〜3 新潮文庫(高見浩訳)を読みました。
特に気に入ったのは、パリで暮らしていた頃に書き継いだ
初期の短編1ーわれらの時代・おとこだけの世界ー。

二つの心臓の大きな川、三日吹く風、白い象のような山並みなどは
何度も読んでしまった。
そして全短編1〜3にわたって書かれている“ニック”ものも、
自身の少時代の様子がわかって面白かった。
スペイン戦争、アフリカを舞台にしたものも読み応えがあったが
フランスや、ミシガンの自然の中での短編が、素晴らしい。

二つの心臓の大きな川は、キャンプ、鱒釣りのシーンが
詳細にここまで書くか、と言うほど書かれていて
まるで動画を見ているよう。

そして、ヘミングウェイの氷山理論というのにも感動。
書かれていないものを感じさせる余韻のある文。
氷山の一角を書いて、水面下にある氷山をも
読者に想像させてしまう。。
これは、始めたばかりの短歌に通じるものがあると
ひとりごちました。

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