カポーティの「冷血」を読み始めて、面白いことに気が付きました。まだ、導入部分なのですが、日本のことについて、随分触れられています。もちろん、これは実際にあった事件を忠実に描いているのですから、確かに、被害者・加害者の周辺に、日本関連のことがあったのは事実でしょう。
でも、被害者の知人に日系人がいることも、加害者が横浜にいたことも、事実であっても、取り上げなくても良い事実でもあります。そこには、意図か無意識かカポーティの「思い」があるようです。
彼は、昭和34年ごろの日本に、憧れがあったようですね。我々にとっても良い時代の日本。日本を訪れたカポーティが会った、三島由紀夫にも、ナイーブだと評された彼が、憧憬を持つのも不思議ではないのかもしれません。
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