金木犀の香りと、彼岸花は、毎年、秋の訪れを強く感じさせてくれます。今年も、秋になったんですね~。いつもの年は、ちょっとメランコリックになるのですが、今年は、少しもなりません。忙しいせいなのでしょうか?こういう年もあるんですね。
本当に、気をつけないといけないな~、と思ってしまいました。今日、電車の中で、隣り合わせになった妙齢の女性3人が話しているのですが、聞くとはなしに聞こえてしまい、内容がよく判ってしまいました。
彼女たちは、イトーヨーカドーの社員(パートじゃなく)で、休暇をとり、これから札幌に出かけようとしていること。ひとりの女性が、最近、ロッカーの鍵を入れた小銭入れを無くし、それをネコババしたらしい人が、テナントの社員らしい、こと。社員食堂の担当者が最近辞め、新たな人が入社してきたけど、気難しい人らしい、こと。
恐ろしく、手に取るように会社のことが判ってしまいます。壁に耳あり、障子に目あり。聞くつもりがなくとも、聞こえます。気をつけましょう。
映画のエンドロールを見ないで劇場を出る人と、最後まで見ていく人がいます。自分は後者の方ですが、こういう人は、思わぬ特典を得ることが出来ます。映画によっては、エンドロールが終わってから、ちょっとした映像を流すことがあります。かつ、それが、物語を左右する重要な内容であることが多いようです。
現在、上映中のX-MEN3は、まさに、そういう映画です。是非、この映画を見る方は、最後まで席を立たずにご覧下さい。物語を根底から覆す(と、言うほどでもないにせよ)意味あるシーンが用意されています。登場人物(ミュータント)の本名(ミュータントとしての通り名でなく、親がつけた名前)に気をつけて下さい。
それにしても、読んでいない作家は、まだまだたくさんいるんだな~、と実感します。それは当然といえば、当然なのですが・・・・。この作家(黒川博行)の作品は、標題を含め、TV化が随分されているのですが、読むのは初めてです。この作品は、サントリーミステリー大賞受賞作で、ちょっとコミカルに描かれた作品です。
特に、主人公二人(美術女子大生コンビ)の関西弁のヤリトリが面白く、謎解きが案外簡単でないことを含めて、作品の質を高めています。但し、意図的かそうでないのか判りませんが、文章の主体が、ちょっとブレルところがあって、それが気になる、といえば気になります。もうひと作品は読んでみたい作家です。
北森鴻を連続して読んでいます。「花の下に春死なむ」は、彼の連作短編集にて、日本推理協会賞を受賞している作品です。この短編を読んで、彼の真価がはっきり判りました。彼は、只者ではありません。同じ受賞者である、北村薫、と、どこか共通性があります。短編の完成度の高さ(涙するほどです)と、ちょっとオチャラケた作品を持つ(北村薫には、覆面作家シリーズがあるし、北森鴻には、「親不孝通りディテクティブ」などがあります)エンターテーメント性に、非常に好感が持てます。
一度は、読んでみるだけの価値がある作品です。