山羊のひとり言

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百舌が叫ぶ夜

2006-07-26 14:20:51 | 本と雑誌

逢坂剛の「百舌が叫ぶ夜」を読みました。かなり、荒唐無稽なハードボイルド小説ですが、架空の世界に、奇妙なリアリティがあり、手に汗握る作品です。荒唐無稽なのですが、荒唐無稽に思わせない切迫感があって、一気に読ませます。文体も読みやすく、かつ、?って思わせる表現がなく、しかも、文学的です。ちょっと面白い作家です。
ただ、残念なのは、彼の作品が外国を舞台にしたものが多いようで、ちょっと、それには生理的な抵抗感があるので、次の作品を読むかどうかに迷いがあります。
ちなみに、彼は同じ大学出身だそうで、ウチの大学にそんな人がいるとは思いもしませんでした。卒業した大学って、作家にはあまり縁がなさそう、って思ってました。