トヨタのSUV(スポーツ・ユーティリティー・ヴィーグル)
つまり、スポーツ用多目的車の最高峰を行く、
トヨタ・ランドクルーザーの人気が凄い事になっているそうです。
SUVの長所は、床下が高く悪路での走行に向いていて、走破性が高い。
荷物が沢山積めるように荷室が広い。
価格が500~800万円にもなる高級4駆(4輪駆動車)です。
それを買いたいと思う人が多過ぎて、
発注しても4年とか4年半待ちとかの異常人気らしいのです。
つまり今、注文しても自宅に届くのは4年後。
さて、その時になったら、次の新型車が発表されていて、
貴方が乗るのは、前期の時代遅れタイプにならないの?
何でランクル(ランドクルーザー)の人気はそこまでも凄いのでしょう?
ランクルは盗難車の中でも、トップクラスの被害率を誇ります。
ランクルを所有するという事は、もう盗まれるのを覚悟で所有する事になります。
ランクルを盗んでどうするの?
自分で乗り回す為に盗むという人は、ほぼ皆無でしょうね。
泥棒の皆さんは、みんな外国に売り飛ばす為に盗むのです。
海外でのランクル人気は凄いのです。
それだけトヨタというメーカーの信頼性は海外では圧倒的です。
ランクルという車種の信頼性は群を抜いてのトップブランドなんです。
砂漠のど真ん中で、もし故障したら、それは生命の危機になります。
そういった中でもトヨタにたいする海外の信頼性をみなは認めているのです。
4年も待たされる原因のひとつに、生産台数の各国への割り振りがあります。
その殆どは海外へ行ってしまい、日本への割り当て分は1割とからしいのです。
つまり、例えば砂漠の国とか、ランクルでないと使えない様な過酷な国への、
割り当て率が高いので、何も4駆でなくたって構わない、
日本みたいな国への割り当ては、当然低くなってしまう、そういう事みたいです。
私も若い頃は4駆に憧れを持っていました。
三菱パジェロとかランクルとか、そういった車だったら、
悪路も何のそのバリバリ乗り切って行けるイメージに魅かれていました。
でも、その頃私が乗っていたのは、トヨタ1700SL。
後輪駆動の悪路走行にはあまり向いていないスポーツタイプでした。
赤と白とのツートンカラーも全く同じでした。
その後に乗ったのも後輪駆動のスカイライン。
いわゆる(ケンメリ)と呼ばれた車で、これはトヨタより重く、
更に悪路走行には向かない車でした。
でも、私はこの2台で山道、川岸、雪道、とあらゆる悪路を走破しました。
大雪の信州峠、人っ子ひとり通らない足柄峠。がけ崩れで半分埋まっていた峠道。
福井の三方五湖では、何年間も誰も走っていない廃道も走りました。
相模川ではハマったら終わりと皆が見守る中を、
AT(オートマチック車)で踏破したり、本当に今だったら怖くて出来なかった。
日本の道路でランクルの走破性でないと乗り切れない道など、ほぼありません。
本当に悪路に強いのは重いランクルではなく、軽量のスズキ・ジムニーです。
山梨県に、富士山の展望が良い事で知られる、三つ峠山があります。
その頂上には山小屋があるのですが、
登山者しか歩かない、細い登山道を頂上まで登って山小屋に荷物を届けているのが、
このスズキ・ジムニーなんです。
あれは小さな車体に凄い走破性を秘めているジムニーならではの芸当ですね。
一旦、大雪になっても、重いランクルはその重さゆえにハマってしまっても、
軽量のジムニーはそれを乗り越えて来る、とんでもない車です。
つまり、ランクルを本当の意味での使い方など、日本ではあり得なく、
日本では、みなさん恰好だけで乗っているのです。
例えば、キャンプ場などでは良く見かけますが、
その存在感はかなりあって、優越感に浸れるかもしれません。
ランクルと同じ様な大きさの車に、
イギリスのレンジローバーがあります。
私はコワモテのランクルより、昔からレンジローバーの方が好きなんですが、
こっちの値段はほぼ1000万円もするし、
昔からイギリス車は電気まわりに故障が多いという定評があり、
とてもトヨタの信頼性には太刀打ちできないんでしょうね。
まぁ、いずれにせよ、ランクルが本来持つ長所が発揮できない、
恰好ばかりの為に4年間を待つ事が出来る人は居るのかな~?
私はラーメン屋でも待つのは嫌いな人だから、あり得ないけどね。