昔に書いたものですが、このごろキーワード検索でたずねてくださる方が多いので、
日付を変えて上に持ってきました。良かったらご覧ください。
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銀座の松屋デパートでサン・デグジュぺリの「星の王子さま展」を開催していました(2007年5月)。
「大切なものは、目に見えない」(L'essentiel est invisible pour les yeux .)
私の大好きな言葉です。好きな言葉といえばこれをまっさきに思い浮かべます。
目で見ず、心で見るということ。じつは直訳の「本質的なものは目に見えない」とはちょっとニュアンスが異なるので、内藤濯(ないとう あろう)の翻訳なくしてこれほど印象に残ったかは疑問です。本の内容は人生訓あり、恋愛についての考察(作者と妻の愛憎入り混じる関係の比喩だといわれています)あり、と、元来大人向けに書かれた作品です。なぜ児童書のコーナーに置いてあるのでしょうね。そのおかげで私はその昔、この本と出会えたわけですが・・。
今回展覧会で、岸田今日子等の朗読による14分のダイジェスト映像版を見て、小学生のころ読んだ時にはわからなかったこと、読み飛ばしていたことが、ああ納得ということも結構ありました。日本では上述の内藤濯が1953年に訳したのが始まりです。最初は岩波書店から山内義雄に打診されたけれど、山内氏が「この本には内藤さんの文体が合う」と推薦したそうです。確かに山内義雄の文章は力強く流麗で、デュマの「モンテクリスト伯」はこのひとの翻訳が一番と思いますが、寓話のような内容だともっとやわらかい文体のほうがふさわしいのかもしれません。
「星の王子さま」の原題は「Le Petit Prince」(小さな王子/君主)。これを「星の~」とした訳者の詩心がしのばれます。「大切なものは目に見えない」と同様、サン テグジュペリの作品に内藤濯が命を吹き込み、こんにちまで多くの人に読みつがれてきたのではと思います。日本で約500万部発行だそうです。
近年、日本における著作権保護期間が終了して以降、各出版社で色々な人が訳しています(エッセイストの辛酸なめ子まで!)。展覧会で見本が並べられていましたが、ちゃっかり題名も「星の王子さま」を借用しているものがほとんどでした。
箱根に世界唯一の「星の王子さま」ミュージアムがあります。今回はこちらで原画が発見された記念出張展覧会とのこと。
ゾウを飲み込んだうわばみ について
大人は上の絵を「帽子」としか見ないけれど、じつはこれは
ゾウをのみこんだうわばみの絵、という話。子供にはみえていることが大人になるとわからなくなる(心の眼で見ることができればわかるはず)、というたとえの一つ。(上記の絵はいずれも岩波書店のもの)本のあらすじは覚えていなくてもこの絵には見覚えが、という方は結構いらっしゃるのでは。
箱根のミュージアムショップのぬいぐるみは松屋デパートの展覧会でも売られていましたが、ちゃんとうわばみの中にゾウのぬいぐるみが入っていてファスナーでうわばみのおなかを開閉できるようになっています。同じつくりのキーホルダーもかなり気になって衝動買いしたくなりましたが「これ、いつ使うんだろう・・・」となりそうだったのでやめました(自分に似合わないというだけで、モノ自体はとってもかわいいですよ!)。
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次に好きな言葉は、「足るを知る」です。