国宝吉備津神社、恒例の正月行事を、今日と明日2日間に渡って、ご紹介します。
初詣の人々で賑わう神殿での「元旦祭」は、勿論ですが、他の神社ではお目に懸れない吉備津神社独特の行事をご紹介します。
(その1)
「三味線餅搗き」です。
この行事は、正月三日間、本殿前の広場で、吉備津神社氏子会の主催で(吉備津餅搗き保存会と共催)、三味線、鉦、太鼓などのお囃子に合わせて行う吉備津独特の餅搗きです。
その起源は、次のように言い伝えられています。
応永32年(1425年)の吉備津神社の復興以来、お屋根の葺き替えが50~60年に一度行われてきました。その葺き替えのお祝として、葺き替えがある年には、備中各地の郷から(75郷あるのだそうです)餅米が何十俵と寄進されます。それを氏子の人々が太鼓や三味線に合わせて餅搗きして、そのお屋根の完成を祝ったのが「三味線餅つき」の始まりであると言い伝えられています。
果たして、それは何時ごろから始まったのか、その時期ははっきりしていないのですが、江戸末期頃から始まったのではないかと言う人もいます(その歌がどどいつ調であるため)、しかし、現在のような会が出来たのは、昭和48年の正月からです。
搗いたお餅は 例年、長蛇の列になるのですが、直接参詣者に配られ、その人に一年の吉兆を授けます。
太鼓や三味線に合わせて歌われていた「「吉備津神社餅搗煉り唄」ですが、歌詞は11番までありますが、その内の2、3をご紹介します。
● 吉備の中山ナー 細谷川のヨー 恋のかけ橋 丸木橋 丸木橋 丸木橋
● 向ふ鉢巻きナー 3本搗きのヨー 餅の曲搗き 名も高い 名も高い 名も高い
● 三味や太鼓でナー 杵音そろやヨー 小餅丸顔 又そろう 又そろう またそろう
● 鯉のお山もナー 笑顔でこだまヨー 杵の先から 餅が出る 餅が出る 餅がでる
誠に何でもない単純な誰でも歌いやすい7・7・7・5のどどいつ的な餅つき唄です
明日は、「矢立の神事」の予定です。
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