私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

渡辺きみさんと「庭の千草」

2011-11-26 12:19:16 | Weblog
 またちょっと、例の通り、寄り道をします。
 私の小さな畑の隅には、誰がいつごろ植えたのかは知りませんが、もう大分昔からあったようですが白い小菊が11月初旬から可憐な花を付け私の目を楽しませてくれます。置きまどわせる白菊の花の時期には、今少しですが、いつしかそのような季節を迎えました。

 もう何十年も昔から「これっていたいどんな意味??」と考えていたのですが、未だに、その意味が分からないままになっているものがあります。それがこの時季になりますと、不思議なのですが、いつも頭に浮かんでくるのです。

 それは、多分、中学2年生ぐらいの時だったと思いますが、音楽の先生に“渡辺のきみさん“と呼ばれていた大変美人の先生が、といっても、年はもう40歳はとっくに過ぎていたのでしょうが、いました。スタンドピアノと瀧錬太郎・ベートーベン等数枚の音楽家の顔写真しかなかった音楽教室だったのですが、秋も深まったある寒い日だったと思います。そのきみさん先生が音楽の教科書に載っていたのでしょう「庭の千草」の曲を教えてくれました。その時、きみ先生は2番の最後の歌詞「人のみさおも かくてこそ」と、黒板にお書きになって、

 「この部分をどう解釈したらいいのか、私にもにもよくわからないのです。だから、皆さんに教えてあげることはできません。何時か機会あったら調べてみてくださいね」
 と。


 中学生の餓鬼どもです。そんな事を何時までも覚えているはずありません。又、私の周りには、先生に云われたからといって特別にそれを直ぐに調べてみようなどとするような好学心の燃えているような者はいません。私もとっくの昔にきれいさっぱりと忘れていたのですが、もう社会人になっていたと思いますが、ある時、カラオケか何かでこの歌をみんなで歌ったことがありました。その時、どうしたことか、この歌詞と渡辺きみさん先生の事が急に頭の中に飛び出してきました。
 それから、事あるごとに、この意味について調べてみたのですが、それらしい解答を見付けることはできないままに今に至っています。

 それが今朝の朝日新聞の「高橋睦郎 花をひろう」ー晩菊-の中に書いてあるではありませんか。そうか菅原道真にその源があったのかと、何年ぶりかの心のわだかまりがすーと消えます。何処となく清々しい今朝の寒さの中に在る白菊の貞節な姿の中にその意味がこめられているのかと、感慨一入です。
 

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