私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

花葉の森

2009-10-29 11:16:24 | Weblog
 大立石を通り越し、更に、池に沿って奥へ進むと、其の辺りはやや小高い岡になって、「喬樹千章、蓊鬱枝を交え、四時日光を遮り、緑苔地を蔽て」と、詳誌にかき著されている、また、珍木「ちさの木」があるといわれている「花葉の森」が広がっています。
 ここまではめったに人が訪れることはなく、「幽邃高遠にして、深山幽谷の趣」が味わえる、後楽園の雅趣を賞玩できる最も適した場所で、特別な隠れ名所になっていています。

 
 更に進めば、小石を敷き詰めた徑(こみち)に出会え、その畔に小さな庵がひっそりと佇んでいます。それが茂松庵です。旧藩主の茶事を修めた場所です。
    


   おひしける そのの木の間を 分けゆけば
             深山にも入る 心地こそすれ 
  古田まき子の、まさに、この「花葉の森」そのままを詠んだ歌も残っています。
  また、岡 直盧の茂松庵を詠んだ歌もあります。 
   しけりおふ 深山のおくの 一家(ひとつや)に
             ただ松風の 音のみぞする