私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

大祓い

2008-06-30 20:36:27 | Weblog
 毎年吉備津神社では六月の晦日に「大祓」夏越の祓いを行います。今年度も県下各地からたくさんお人がこの行事に参加していました。
 人形を溝に流します。(この溝は余りにも人工過ぎて、夏越の祓いの趣は感じられませんが)この人形は自分の身に付いた諸々の災害邪悪を撫で写し、身に纏う罪科を祓い遣る代物とするのです。この人形が溝の中を流れる間に大祓詞(おおはらへのことば)を参加者で唱え奉るのです。
 この吉備津に住んでいる人でも、今でもこんな神事を吉備津様が行っていつと言う事は知らない人が多いのではと思ます。ちょっとした隠れた年中行事なのです。

なお、大祓いの神事で、始めと終わりに神主が神殿に向かって低く長くウォーウォ-と唸りかけますが、これは昔よりの慣わしだそうです。なぜ、こんなことを神事の中で行うのかと言えば、前に「松の落葉」ども説明しましたが、再び書いておきます。
 このウォーウォーと言う言葉は、なじめは「称唯」と書いていたのだが今は「於々」と書いているのだそうです。
 高尚先生によると、最初は、周りにおる人たちに、今ここに尊い人がおられる、それそれそこをこれからお通りじゃ。みんな気をつけなさいよ。しぃっ、静かにしなさいよという合図であったものが次第に変化していって
 「神様の御前だ。気をつけなさいよ。それそれそこに神がいます、頭が高い、もっと頭を下げて、十分に敬いなさい」
 と、周りの人たちに呼びかけているのが、この「おうおう」と言う言葉の持つ意味なのだそうです。
 大祓いでは備えつけられた神殿に神をお迎えする時と神事が済んで神様にお帰りいただく時に神主が発する言葉なのだそうです。
 
 なお、ちょっと余談になりますが、仮神殿に吉備津彦尊を移す仮遷宮の時も、藤井宮司の「おうおう」と言う言葉の元に、神輿に載られた吉備津様が、人々の前をしずしずと厳かに進んで行かれました。