花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ポイントカード

2018年06月06日 | 環境システム科
施設園芸実験室でこんなものを見つけました。
ポイントカードと書かれています。
おそらくこれは環境システム科の学校設定科目
「起業チャレンジ」で結成された生徒の模擬農業法人が
発行するために準備しているものでしょう。
起業チャレンジという科目は生徒たちが自ら作付け、栽培法、
さらに販売法を考え1年間の農業経営に取り組むという
名久井農業高校にしかないユニークな学習です。
生徒たちは3社に分かれて経営活動成功という山頂を目指すのですが
その登山ルートは全くの自由で彼らに任されます。
すると不思議なことに彼らは自由とともに大きな責任感を感じるようになり
授業が終わった昼休みや放課後まで自主的に残って活動するようになります。
このような科目を立ち上げて今年で20年経ちますが
生徒たちの見せる行動はほぼ毎年変わりません。
まさに人間は自ら目標を立て、それが認められると
モチベーションがとんでもなく高まるという現象を何年も見てきました。
この活動スタイルを研究に取り入れたのがチームフローラフォトニクス。
一人ひとテーマのいうのがそのあらわれです。
さあ今年の起業チャレンジでも意欲あふれる活動が見られそうです。
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10年で不思議が当たり前に変わる?

2018年06月06日 | 環境システム科
現代の水耕栽培ではLEDを照射して野菜の生育を早めています。
上にぶら下がっているのがそのLEDですが
やや紫がかったピンクに見えます。
実はもっと近づいてみると赤と青の2種類のLEDがついています。
写真では光が混ざってしまうので、このような色に写るようです。
さて赤と青は植物が最も吸収する光。
つまり光合成に最も用いられる波長なのです。
そこで2種類を照射しますが
赤と青では植物に与える効果が違います。
一般的に赤は上方向の成長を促します。
したがって赤を強めに照射するとぐんぐん成長し
あっという間に大きくなります。
しかし青は逆で茎葉を厚く太くさせる効果があります。
でも赤だけ、青だけを照射すると妙な形になるので
このように両方を照射するのが普通です。
今でこそこのようなことがわかりますが
TEAM FLORA PHOTONICS が結成した10年前は
どこにもこのようなことが書かれた資料はありませんでした。
したがってチームは実験を通してこの効果を知ることになります。
光によって異なる振る舞い方を見せる植物を前に
メンバーみんな驚きと初めて知るワクワク感でいっぱいだったのを覚えています。
数年前、チームが発表したカブやタマネギに青色を照射して
肥大を促進する技術などはまさにこんな経験から生まれたものです。
10年で不思議が当たり前になりました。
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