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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

こんな私に誰がした

2021年10月25日 | 園芸科学科
園芸科学科の温室に行くとたくさんの花を見ることができます。
暖かな温室内は、もちろん女王シクラメンが陣取っていますが、
こちらはなんと屋外。同じ花でもずいぶん待遇が違います。
おそらくこれはビオラと呼ばれる小型のパンジー。
この隣には大きな花をつけたパンジーの一群も並んでいます。
かつてこのパンジーもビオラも冬の低温に当たってから
長日環境になると花芽をつける性質をもっていました。
つまり春先に咲く花だったのです。
ところが今はパンジーとビオラ間の間で交配が複雑に行われています。
したがって見た目の区別がつかなくなっただけではなく
この開花特性も失われ、秋から春まで咲く花も誕生しました。
整形だけでなく性格まで変えられたとは迷惑な話。
園芸種の宿命とはいえ、花の立場にたつと複雑な気持ちになります。
でもそのおかげで花の少ない冬にも咲く貴重な存在となり
多くの秋冬花壇の主役となっています。
屋外はビオラやパンジーの特等席でした。
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花盛り

2021年10月20日 | 園芸科学科
園芸科学科の草花温室は、今がシクラメンの花盛り。
パッと目の前が明るくなります。
このシクラメンは品質の良さで皆さんに大人気。
名農祭の目玉商品でした。
しかし今年の名農祭はコロナで一般公開が中止。
地域の皆さん向けの農産物販売も行わないことになりました。
もったいないと思って眺めていると
1鉢400円という値札が立っています。
もしかしたら農場に直接行くと販売してくれるのかもしれません。
さてシクラメンにはいろいろな花色がありますが、
統計ではシクラメンの人気の色はベーシックな白と赤。
その他の色は、一時的には人気になりますが
やはり飽きがきてしまうようです。
ところが園芸科学科の温室はピンクが主流。
もしかしたら今年の担当者は、今はコロナ禍なので
逆に明るいピンクが好まれるのではないかと判断したのかもしれません。
花の世界はトレンドを読んだり、数年後の予測ができないといけません。
そのためファッションや音楽などに常に関心を持つ必要もあり
オシャレ感覚をおもちの方にはやりがいのある分野です。
園芸科学科が閉科したら来年から花部門は
完全に環境システム科に移行されます。
花好きの中学生の皆さん、ぜひ学んでみてください。
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Good job

2021年09月25日 | 園芸科学科
収穫を迎えている名久井農業高校に嬉しいお知らせが届きました。
それがこれ。JGAPの認証書です。
GAPとはGood Agricultural Practiceの頭文字を取ったもので
農林水産省では優れた農業生産工程管理とよんでいます。
名農が取得したのはモモのJGAP。
民間団体が定めた日本の基準をクリアしたというものです。
モモは全部で26アール栽培されていますが
今回の取得によって、さまざまな厳しい基準を遵守した
安全安心なモモ農園に認定されたことになります。
認定農場はもちろん南部町では初めて。
まさに収穫の秋で県内の新聞にも先日紹介されました。
この取り組みは名農の果樹園で活動している園芸科学科の生徒たちの成果。
今年度いっぱいで閉科となりますが、最後に大きな仕事をしてくれました。
ではこれからはどうなるのでしょう。安心してください。
来年から果樹園は生物生産科の管轄になりますが
今回の認定に向けての活動は、生物生産科の後輩たちも参加。
確実にバトンタッチされていくようです。
美味しさの他に、安心安全を見にまとった名農の桃。
これからも人気になりそうです。

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シクラメンのかほり

2021年09月24日 | 園芸科学科
第2農場、園芸科学科のガラス温室にたくさんの鉢花が並んでいます。
これは名農の園芸科学科が誇るシクラメン。
価格はもちろん、とにかく品質が良いということで
毎年たくさんの地域の方が名農祭でお買い求めくださいます。
さて昭和の時代、「シクラメンのかほり」という歌が大ヒットしました。
しかし残念ながら市販されている園芸種はほとんど香りがありません。
原種には香りがあったようですが、品種改良を繰り返すうちに
香りがなくなってしまったのだそうです。
しかし2000年になる直前、市場に香りのあるシクラメンが登場します。
品種改良は長い年月がかかる作業。歌がヒットした頃から
取り組んだ成果がやっと花開いたのだそうです。
そういえば名農の温室にもかつて芳香シクラメンが栽培されていました。
この花たちに香りがあるかどうかはわかりませんが
ぜひ今年も、家庭で花を楽しんでもらいたいものです。
ただ心配なのは今年の名農祭。秋野菜やりんご、そしてシクラメンの販売は
毎年、地域の皆さんが楽しみにしています。
昨年はコロナで校内の一般開放はありませんでしたが
農産物販売だけは社会的距離をとりながら行われました。
1年たった今年もコロナでいつもと違う秋を迎えています。
果たしてどうなるのでしょう。
詳細がわかりましたらご案内したいと思います。
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真打ち登場

2021年08月29日 | 園芸科学科
大きなカブならぬ、大きなモモ。
甘く美味しいモモは名農の夏の代名詞です。
7月からいろいろな品種リレーが続いてきましたがいよいとアンカー。
ご存知「川中島白桃」。真打ち登場です。
白桃の王様と呼ばれるとおり1玉300gもあります。
かなりの存在感です。この「川中島」とは人の名前でなく町名。
かの有名な川中島の戦いがあった旧川中島町、
現在の長野市で発見された白桃です。
先週、青森県でこの川中島白桃900個が
一晩のうちに木から盗まれたというニュースが全国に流れました。
被害総額24万円ということは、1個約270円とかなりの高値。
しかしインターネットで調べると川中島白桃は1個400円以上で
販売されています。もしかしたら高いと思った価格は
市場価格なのかもしれません。
ところが名農の川中島白桃はデパートや専門店に卸されるものではないため
高級品どころか庶民価格。今までのモモとなんら変わりません。
これが本当の産地価格なのだと思います。
そんなこともあって2学期始まって早々ですが
みんなはモモを買いに玄関に集まっています。
予告なしのモモのゲリラ販売。名農に入って良かった、
名農に勤めて良かったと誰もが思う瞬間です。
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