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☆バンクーバー五輪14日目まとめ

2010年02月26日 17時23分21秒 | バンクーバー五輪
★アルペンスキー女子大回転

金 Viktoria Rebensburg(ドイツ)
銀 Tina Maze(スロヴェニア)
銅 Elisabeth Goergl(オーストリア)

★クロスカントリースキー女子4×5kmリレー

金 ノルウェー
銀 ドイツ
銅 フィンランド

★ノルディック複合ラージヒル

金 Bill Demong(アメリカ)
銀 Johnny Spillane(アメリカ)
銅 Bernhard Gruber(オーストリア)

★アイスホッケー女子

金 カナダ
銀 アメリカ
銅 フィンランド

★フリースタイルスキー男子エアリアル

金 Dmitri Dashinski(ベラルーシ)
銀 Jeret Peterson(アメリカ)
銅 劉忠慶(中国)

★フィギュアスケート女子@バンクーバー五輪

金 Kim Yu-Na(韓国)
銀 浅田真央(日本)
銅 Joannie Rochette(カナダ)

☆カーリング女子
[準決勝]
China 4-9 Sweden
Canada 6-5 Switzerland

スイスは日本戦で鬼神のごとき活躍を見せたスキップのMirjam Ottが不調でショット成功率が66%と低迷。それが響いてカナダに敗戦した。大ベテランで世界でも有数のスキップでさえこうしたこともある。わずか4年の強化でメダルを取れると考えるのはやはり甘いと言わざるを得ない。もちろん選手たちが狙う気持ちは大切だが。
決勝はスウェーデン対カナダ。ともにベテラン主体で、リザーブを除いた最年少が32歳だったりする。

☆カーリング男子
[準決勝]
Sweden 3-6 Canada
Switzerland 5-7 Norway

今大会初めて男子の試合をじっくり見たが、さすがにパワフルでダイナミック。ここまで無敗のカナダの強さが際立っているが、ノルウェイがどんな戦いを見せるのか注目だ。

◆15日目のスケジュール
[決勝種目]
バイアスロン男子4×7.5kmリレー、アルペンスキー女子回転、スノーボード女子パラレル大回転、カーリング女子、ショートトラック男子500m、ショートトラック女子1000m、ショートトラック男子5000mリレー
[その他の種目]
アイスホッケー男子準決勝(アメリカ-フィンランド、カナダ-スロヴァキア)、スピードスケート男子チームパシュート、スピードスケート女子チームパシュート、ボブスレー男子四人乗り




採点競技に限らず完全に公平な競技は存在しない。ましてや採点競技ではどうしても主観は入る。フィギュアスケートは過去に不正と思しき事態を引き起こしたし、ジャッジが公開されていないという問題もあって疑う余地はないでもないが、陰謀説、採点基準の問題、難易度の高い技への挑戦と回避についてはそれぞれ分けて考える必要がある。私の考えは既に何度も書いてきたので改めて述べないが。
ただひとつだけ。Twitterに書かれたTweetで印象深かった言葉を引用する。
真央ちゃんがキムヨナに競技として負けたことを認められずになんだかんだ理由をつけて自分を慰めようとしているような人が見受けられてなんつうか見苦しい

浅田真央ではないが負けを認め相手を称えることがスポーツマンシップだと思う。


★フィギュアスケート女子@バンクーバー五輪

2010年02月26日 16時18分55秒 | バンクーバー五輪
少なくともフィギュアスケート女子の演技で今回のKim Yu-Naを越える演技を見たことがない。世界最高得点は妥当。
ショートプログラムで5点近い差がついたことで採点への不満の声が上がっていた。特に不正があったという意見を多く見掛けた。もちろん事実は分からない。しっかりとフィギュアを理解した上での発言も中にはあり、確かに説得力を持つものもないとは言わない。しかし、実際の演技を見て、不正があったと言うのは贔屓目に過ぎる。トリプルアクセルの採点基準に難があると言うのであれば分かるが、それはまた別の問題である。

浅田真央のトリプルアクセルは素晴らしい。現時点で試合で跳べる唯一の女子選手だと言ってもいい(中野友加里はここ2シーズン決めていない)。その技術は世界一である。しかし、トリプルアクセルを跳ぶこととジャンプの上手さとはまた別の話だ。ルッツジャンプが苦手といったことだけでなく、アクセル以外のジャンプの美しさにやや見劣りがする。これはジャンプの美しさをどう判断するかという問題でもあるのだが、Kim Yu-NaがGOEの取れるジャンプへと極めていったのに対して、浅田はそこまでの追求ができなかった。それを行うことでジャンプの精度が下がる可能性もあり、分かっていてもできなかったのだろう。その代わりにトリプルアクセルの精度を高め、またシークエンスやスピンの完成度を高めた。その結果、フリーではスパイラルシークエンスに2.60という非常に高いGOEを得ている。

Kim Yu-Naに対してもうひとつ「無難」に演技したという意見も目立つ。これは男子のライサチェクとプルシェンコの問題もあってより話題にされたと言えるだろう。ライサチェクは4回転を回避して金メダルを得た。それをプルシェンコが非難した。
しかし、Kim Yu-Naに対して「無難」と批判するのはほとんど自らの無知を晒すような指摘だろう。確かにKim Yu-Naはトリプルアクセルや4回転を跳ぼうとはしていない。だが、それはほとんど全ての女子選手がそうであって、トリプルアクセルや4回転は本当に限られた選手しか挑戦していない。トップ選手が4回転を跳んだことがあるような男子とは次元が異なる。
むしろ女子における挑戦は3回転3回転のコンビネーションジャンプだ。トリノではフリーでこれをきちんと決めた選手が出なかった。金メダルを取った荒川静香は回避した。
3回転3回転でもトゥループトゥループであれば何人かの選手が今回挑戦して決めている。これは基礎点が8.00で、例えばトリプルルッツ+ダブルループの7.50と比べても大きな差がない。今日のフリーでこれ以外の3回転3回転を狙ったのはアメリカのRachael FlattとKim Yu-Naの二人だけ。Flattは最初のジャンプが回転不足となって跳べていない。一方、Kim Yu-Naはこれ以上ないくらいに完璧に跳んでみせた。

Kim Yu-NaのGOEはフリーでは17.40と非常に大きかった。女子フリーでは12の要素から成るので平均が1を越えている。ただ今日は全体的にGOEがやや高めだったのは事実だ。2つの要素で完全なミスがあった浅田でも8.82だった。今日のGOEの出し方からすれば決して高すぎとは言えない。当然、世界最高点を出すためにGOEが高めだったのではという勘繰った意見もあるだろうが。

もし浅田にミスがなかったらどうだったろう。大きなミスは3連続ジャンプの最初が回転不足を取られたこととトリプルトゥループがシングルになったこと。そして、それで流れが滞ったことだ。トリプルフリップのダウングレードは-4.18。トリプルトゥループは-3.96。この二つはGOEも合わせて-0.48。GOEが+1.00だとすれば10.62プラスできる。また、構成点でも減点があったと予想されるのでそれも合わせると12点程度は増えただろう。だが、それを足してもKim Yu-Naのフリーの得点には届かない。恐らくショートプログラムより少し多い差が付いただろう。
ジャンプ以外の要素のGOEはKim Yu-Na5.4に対して浅田は6.1。基礎点は互角なので浅田が上回っている。スケーティング技術は間違いなく世界一と言える。ただKim Yu-Naに大差をつけるほどではない。やはりジャンプの質の差となる。Kim Yu-NaやカナダのJoannie Rochetteのジャンプがジャッジに好まれるタイプのジャンプだと言うことだ。それを贔屓と取るか基準と取るかは判断が分かれるかもしれないが、この傾向自体は今に始まったことではなく以前からあったものだ。
GOEを狙うジャンプを跳ぶのか、それをせずに別の方法で得点を稼ぐのか。浅田は後者を選んだ。その選択を間違っているとは思わない。選択を信じて戦った浅田は素晴らしかった。自分の武器であるトリプルアクセルを2回見事に決めてみせた。だが、完璧な演技をしたKim Yu-Naには及ばなかった。

ネット上で様々な意見が飛び交うのは仕方がない。それを許す状況もある。だが、なぜこれが世界最高の演技なのか虚心に見て欲しいと思う。要素と要素の繋ぎ、ジャンプの速度と正確性、曲との同調、細部まで非常に丁寧に作られた構成。トリノの荒川の演技も素晴らしかったが、ジャンプに関してはKim Yu-Naはそれを遥かに上回っている。

3位のRochetteは3つの要素でマイナスのGOEが付いた。回転不足が取られず、構成点が高かったためフリーだけなら浅田とわずか0.44の差だ。地元ということでやや高いかなと思わせる点数ではあったが、母親の突然の死という不幸を乗り越えた素晴らしい演技であったことは間違いない。

4位に16歳のアメリカ長洲未来が入った。ショートプログラムでもほとんどミスのないいい演技だったが、フリーではそれ以上の演技だった。ジャンプで勝負するというよりも完成度で勝負するタイプなのでまだまだ伸びそうだ。二つのシークエンスがレベル2判定だったので、ジャンプ以外に磨きが掛かればソチでは金メダル候補になる可能性も高い。

5位に安藤美姫。ショートプログラムではKim Yu-Naより高得点の3回転3回転を狙ったが失敗した。フリーでは挑まなかった。全体に悪くはなかったが、跳び抜けて惹きつけられる要素もなく、手堅い演技となってしまった。トリノでの失敗があったゆえかもしれないが。

6位はフィンランドLaura Lepisto。フリーだけならメダリストたちに続く4位。目立ったミスもなく非常に完成度の高い演技で、最終組を除くと最も印象深いものとなった。Interpretationも8.00と高い評価を受けた。

7位はFlatt。3つの連続ジャンプのうち2つで最初のジャンプが回転不足と取られたのが残念。緊張感の高い最終組第1演技者としてはよく頑張ったと思う。

8位は鈴木明子。フリーだけなら7位で120.42は素晴らしい得点だ。トリプルフリップがダブルになり、トリプルサルコウも回転不足になってしまったがそれでもこの得点ということはそれだけ内容が素晴らしかったから。彼女らしい溌剌とした演技で8位入賞を決めた。

金 Kim Yu-Na(韓国)
銀 浅田真央(日本)
銅 Joannie Rochette(カナダ)


★フリースタイルスキー男子エアリアル@バンクーバー五輪

2010年02月26日 14時55分16秒 | バンクーバー五輪
1回目地元カナダのKyle Nissenが126.92の高得点を出してトップに立った。予選でも120点台が数多く出たが、それらを上回る高得点だ。2位にベラルーシAlexei Grishinで120.58。3位以下は僅差でGrishinから8位までの間が5.31しかなかった。

2回目。1回目に失敗したカナダWarren Shouldiceが129.27、ベラルーシDmitri Dashinskiが128.73とNissenを上回る得点を出したが、トータルでは伸びず。2回目は彼らを含め12人中8人が120点を越えた。中でもアメリカRyan St. OngeとJeret Petersonが高得点で1回目上位の選手を待った。Petersonはフル・トリプルフル・フルという全選手の中でも最高難易度の技をほぼ完璧に決めた。
これを追う中国勢は、1回目4位の賈宗洋は得点が伸びず、3位の劉忠慶もPetersonには届かなかった。ベラルーシはエースのAnton Kushnirが予選で1回目にトップの得点を出しながら2回目に失敗し決勝に進めなかった。そんな状況でもDashinskiが2回目に高難易度のフル・ダブルフル・フルを綺麗に決めてPetersonを上回った。最後はNissen。優勝のためには120点を越える必要があった。しかし、フル・ダブルフル・フルの最後のフルで膝が曲がってしまい得点が大きく下がってしまった。結果、5位に終わりメダルを逃した。

4位にSt. Onge、6位に賈、7位に斉広璞、8位にSteve Omischl。

金 Dmitri Dashinski(ベラルーシ)
銀 Jeret Peterson(アメリカ)
銅 劉忠慶(中国)


★アイスホッケー女子@バンクーバー五輪

2010年02月26日 12時17分25秒 | バンクーバー五輪
前回大会ではアメリカ・カナダの二強にスウェーデンが割って入ったが、今大会では準決勝でアメリカがスウェーデンに雪辱を果たした。
3位決定戦はスウェーデンとフィンランドで争われ、スウェーデンは2度同点に追いついたもののオーバータイムでフィンランドが決勝ゴールを上げて銅メダルを獲得した。

決勝はアメリカ対カナダ。ホームの歓声を受けてカナダの守備が冴えに冴えた。特にゴールキーパーShannon Szabadosが抜群の動きでアメリカの攻撃を阻んだ。第1ピリオド、アメリカのパワープレイが明けてすぐにカナダはMarie-Philip Poulinが先制ゴールを奪う。更に、両チームにペナルティがあって4人ずつの状況で再びPoulinが決めて2点目。
第2ピリオド、カナダは1分37秒にわたって二人少ない状況に陥ったが守り抜いた。アメリカの猛攻を最後まで体を張って耐え、完封した。
アメリカも2点は取られたもののカナダの猛攻をよく守り、引き締まったいいゲームにした。激しいぶつかり合いとスピードはぱっと見には男子の試合と見間違うほどの内容だったと言えるだろう。

5位以下の最終順位は、スイス、ロシア、中国、スロヴァキア。

金 カナダ
銀 アメリカ
銅 フィンランド


★ノルディック複合ラージヒル@バンクーバー五輪

2010年02月26日 10時10分10秒 | バンクーバー五輪
出場46人のうち31番目に飛んだ渡部暁斗がまともなジャンプにならず、キャンセルとなり改めて全選手が飛び直すことに。
オーストリアBernhard Gruberが2位アメリカJohnny Spillaneに34秒差をつけてスタート。2位以下は大きな差はなかったが、アメリカBill DemongがSpillaneと共にGruberに迫り、2.5kmの1周目を終えた頃から3人での先頭争いになった。クロスカントリーにやや弱いGruberが脱落するかと思われたが、アメリカ勢二人に食らいついた。しかし、最後にはDemongのスパートについていけず、Spillaneにも遅れて3位。Spillaneはノーマルヒル、団体に続いてラージヒルでも銀メダルとなった。

4位フィンランドHannu Manninen、5位チェコPavel Churavy、6位ノルウェーPetter L. Tande、7位イタリアAlessandro Pittin、8位オーストリアMario Stecher。
日本勢ではジャンプで9位の渡部暁斗が入賞を争う走りを見せたが、結果は9位と残念なものとなった。湊祐介、小林範仁、加藤大平はジャンプでの差が響いてそれぞれ26位、27位、30位に終わった。

金 Bill Demong(アメリカ)
銀 Johnny Spillane(アメリカ)
銅 Bernhard Gruber(オーストリア)


★クロスカントリースキー女子4×5kmリレー@バンクーバー五輪

2010年02月26日 05時44分05秒 | バンクーバー五輪
1走はスウェーデンAnna Olssonが素晴らしい走りでトップ。2走ではポーランドJustyna Kowalczykが10位から一気に先頭に立つ驚異的な走りを見せた。3走に入ると、ノルウェーとイタリアがトップを併走。4走でノルウェーエースのMarit Bjoergenが突き放して独走となった。
2番手グループで堅実に走ったドイツが最後に追い上げて2位。フィンランドはクラシカルで下衣に沈んでいたがフリーでじわじわと順位を上げて3位に入った。

健闘を見せていたイタリアは4走で遅れてメダルを逃した。Olssonの貯金を守れず一時は8位まで落ちていたスウェーデンがなんとか5位に食い込んだ。Kowalczykの孤軍奮闘むなしくポーランドは6位。2番手グループをキープしていたフランスが7位。4走で順位をひとつ上げて入賞圏内に入ったのはロシア。日本はひとつ順位を下げて9位だった。
日本は、1走の夏見円が今大会の不調を払拭する走りで6位。続く石田正子も前半はタイムを大幅に縮めてメダル圏内も見える走りを見せた。福田修子はやや本来の走りではなかったようにも見えたが入賞圏内をキープ。しかし、若い柏原理子が最後は力尽き遅れてしまった。個々の実力は確実に上がっているように見えるが、やはり課題は選手層の薄さだろう。夏見、石田、福田は調子が良ければいい勝負はできる選手。このクラスがあと2、3人いればメダルも狙えるようになるのだが。

金 ノルウェー(Vibeke W Skofterud/Therese Johaug/Kristin Stoermer Steira/Marit Bjoergen)
銀 ドイツ(Katrin Zeller/Evi Sachenbacher-stehle/Miriam Gossner/Claudia Nystad)
銅 フィンランド(Pirjo Muranen/Virpi Kuitunen/Riitta-Liisa Roponen/Aino-Kaisa Saarinen)


★アルペンスキー女子大回転@バンクーバー五輪

2010年02月26日 05時24分59秒 | バンクーバー五輪
濃霧の中で行われた1回目。アメリカLindsey Vonnはコースアウトして転倒、右手小指を骨折した。更に、続くアメリカJulia Mancusoが途中でイエローフラッグを出されて中断。スタート順をコースの荒れた中盤にされ、集中力も欠いて18位と前回の金メダリストは連覇の望みを絶たれることになった。
そして、2回目は何度か時間を遅らせたもののスタートできず1日順延した。

Mancusoは2本目としては3位の滑りで8位入賞と意地を見せた。ちなみに2本目の1位は1本目30位で1番滑走となったイタリアのDenise Karbon。1日空いたことで2本揃えるのが難しい展開となった。1本目2位の新鋭フランスのTaina Bariozは9位まで落ち、1位だったオーストリアElisabeth Goerglも2本目は15位の成績で3位に終わった。
優勝はドイツのViktoria Rebensburgで1本目6位、2本目7位とうまくまとめた感じ。2位にスーパーGで銀メダルのスロヴェニアTina Maze。
1位3位4位につけていたオーストリア勢は順位を落とし、Kathrin Zettelは5位、Eva-Maria Bremは7位。4位にスイスFabienne Suter、6位にドイツKathrin Hoelzlがランクアップした。

金 Viktoria Rebensburg(ドイツ)
銀 Tina Maze(スロヴェニア)
銅 Elisabeth Goergl(オーストリア)