奇想庵@goo

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男の弱い時代

2007年05月28日 22時00分16秒 | 2007春アニメ
タイトルは昨日の日本ダービーを見ての感想だが(笑。

「天元突破グレンラガン」のカミナ。エンターテイメント作品では久しぶりに見た、男が惚れる男って感じのキャラクターだった。夢に生き、度量があり、真っ直ぐ前に突き進む男。周囲をかき乱すが、思いやりもある。話が進むほどにいい男になり、そして死んだ。

エンターテイメントの中でさえ、もう許されないのか。こんな男の存在を。
アニメでもゲームでも他の分野でもかっこいい男って本当に消えてしまった感がある。高機動幻想ガンパレード・マーチで、芝村舞をヒーロー、速水厚志をヒロインと公式に定義していたが、いまやそれが当たり前になっている。グリムグリモアでもヒーロー役はリレ・ブラウだったしね。

まあ男女の性差で役割を決めることは、エンターテイメントの中ではもう時代遅れになっているのは間違いない。それがもちろん単純に現実を反映しているわけではないが。消費されるキャラクターという観点からもこの流れは当然と言えるだろうが、あまりにも時流に乗るばかりでは作り手の質の低下を嘆きたくもなる。

今思うと、エヴァがパワーを持ちえたのは、究極のエンターテイメントを目指しながら同時にエンターテイメントから抜け出そうとし、最後はエンターテイメントを放棄してしまったが故のことだ。枠の中でおとなしく成立する作品ばかりの昨今、もう触れることのない感覚と言えよう。
カミナに代わって登場したキャラクターは天然萌え系美少女だった。これでおとなしくまとまってしまうのか、さて、グレンガランよどこへ行く。