ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

2019-11-03 | 11~12歳
庭を作り直して、かれこれ2年。歳をとってもアリエスが安全に遊べるようにと考えたものだったが、それには間に合わなかった。今はもっぱら、私が植物と小さな生き物たちを観察して家にいる限りの時間を過ごす場所になっている。

当初からお世話になっている設計・監督の会社と担当の庭師さんがあり、シーズンごとに手入れをしてもらっている。低木や草花はこちらで何とかしているが、高木の剪定等や全体の様子など、プロならではの内容が少なくない。

私の庭師さん歴は長い。昔ながらの住宅地のことで、育った家はことに庭が広かったため、物心ついた頃には庭師さんの作業を日がな一日眺めていたものだった。そうして結構多くの庭師さんに出会った。その中でも、現在の庭師さんは別格。とはいえ庭づくりは大勢だったが、手入れはひとり+監督会社の担当の人。それで1日で芝刈りから剪定、草取りまで終わってしまう。

作業が終わると、余人と明らかに違うことが分かる。木々が、庭が、本当に気持ちよさそうにするのだ。風が抜け通り、枝が軽やかに揺れて、生き生きとする。そして、合間合間にササッと掃除しながら進めるので「しまい」もきれいで忘れ物がない。終始静かにさっぱりと進行する。技術系の人はそういう言い方をすると思うが、まさしく「手がきれい」なのだ。

それはもちろん仕事であって、早く言えば腕がいい、というだけのことではあるんだけど、そこには植えた植物と約束した義務を果たすような、覚悟のようなものが感じられる。物言わぬ生命を、ヒトの都合によりここに連れてきた責任。ここでなんとか育ってくれよ、という願い。生命への敬意、畏れ、いたわりのようなもの。

必要なことを抜かりなくやり、手を残さない。仕上がりは対象が本来あるべきであった状態に。自分の仕事も生活もそうありたいと思うし、アリエスにそうしてやれていたかなと、今日も緑を見ながら考える。

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