ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

ふたご座流星群の夜 その2

2019-12-25 | 12〜13歳


アリエスの誕生日の晩は、学会帰りで羽田から戻ったアリ男をピックアップして、いつもの河原へ出かけた。明るい月が輝いていたので流れ星はお預けだったが、私たちは、見えない空にも星の断片がまばゆく燃えながら飛び交うのを知っている。見えなくても、「ある」と知っていることは大切だ。流星群に限らず。

父ちゃんはそんなわけでだいぶ無理やりな参加だったけど、一緒に行ってもらってよかった。自分ひとりで行ったなら、おそらくただただ泣いて、ついてきてくれているはずのアリエスは当惑したことだろう。父ちゃんと、アリエスが散歩を満喫する姿について語ることができたおかげで、心あたたかく過ごせた。

アリ男はよく、子供時代からアリエスを育てることに関われなかったと言ってすまながったけれども(悩み満載だった私にこっぴどく八つ当たりもされていたし)、闘病に際しては自分の命を引き換えるかのようにしてアリエスを守った。やっと少しは父ちゃんらしいことができたかなと寂しげにつぶやくのは涙が出るものだったが、アリエスは父ちゃんを心から愛し、父ちゃんという単語に顔をクイクイと傾けて、心躍らせていたのを私は知っている。父ちゃん本人は知らないそんな姿も、たしかにあったのだ。あったということは大事だ。流星群と同じで。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿