2009年8月4日(火曜日)
湖西線の坂本駅付近で、人身事故があったとかで、
雷鳥やサンダーバードがのきなみ、
40~50分の遅れ・・・
13時発の特急に乗るつもりで駅へ行ったのに
29分発のしらさぎのほうが、先に到着。
金沢・富山方面に向かう乗客が急きょ、
しらさぎに殺到したけれど、
平日の午後ということもあって、
自由席でもなんとか座れた。
病院へは、タクシーで行ってぎりぎりに
まにあった。
検査の前に、動脈瘤のチタンのクリップが
入っているけれど、MRIを受けても大丈夫なのかと
尋ねたら、レントゲン科では、判断できないとのこと。
神経内科の医師に問い合わせてもらったが
連絡がつかず、今日のところは見合わせましょうという
結論になった。
先日の診察のとき、医師からはMRIをしましたかと
質問があり、わたしは「はい」と答えている。
たぶん、医師はクリッピングの手術後に
MRIの検査を受けたのかと聞いたのではないだろうか。
それを、ボ~としていたわたしは、
MRIの検査自体を受けたことがあると
勘違いしたものと思われる。
レントゲン科では、7日の診察日に合わせて
予約の時間をとっておいてくれているので
診察を受けてから、今度はちゃんと話を
聴かなくっちゃ・・・
検査がなくなって、すこし時間ができたので
美術館にいこうかと考えたが、
すでに、3時すぎ。
生活学習館からのバスは、3時24分なので
美術館に到着するのは4時前になってしまう。
楽しみにしている「ミロ展」を
駆け足で観たくなかったので、
駅に戻り、書店へ向かう。
欲しかった本が目の前にあると、つい手がのびる。
佐野洋子さんの最新エッセー集
「問題があります」
高村薫さんの「太陽を曳く馬」
松井今朝子さんの
「道絶えずば、また」を買ってしまった・・・
行き帰りの電車の中では、
魚住昭さんの
「野中広務 差別と権力」を読む。
先日、野中広務さんと辛淑玉さんの対談集
「差別と日本人」を読み、対談で語られなかった
野中さんのもう一つの顔を知りたいと思った。
「野中広務 差別と権力」は講談社の
ノンフィクション賞を受賞している。
対談集のなかではあまり、語られなかった
「お金」の話やゼネコンなど土建業者との
深い結びつきも、ノンフィクションのなかでは
赤裸々に記されている。
野中さんは日本人である前に民だったのだろうと
辛さんの言葉で結ばれた対談は
日本人であるとなんの疑いももたずに
生きているわたしたちの胸に熱い炎の刃を
突き立ててくる。
魚住さんは、野中さんのまわりの人たちへの
インタビューを淡々と繰り返すことで
差別と権力のなかで、生き抜いてきた
一人の政治家の姿を浮かび上がらせようと
している。
野中さんが議員を辞めるとき、最後の総務会で
自民党の政調会長だった麻生さんに向けた言葉は
特に胸を打つ。
「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。
あなたは大勇会の会合で
『野中のような出身者を日本の総理には
できんわなあ』とおっしゃった。
そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに
確認しました。
君のような人間がわが党の政策をやり、
これから大臣ポストについていく。
こんなことで人権啓発なんて
できようはずがないんだ。
わたしは絶対に許さん!」
小泉以降、麻生までの自民党政権のなか、
日本の社会は差別がいっそう、
拡大してきたように思う。
断続的な雨のWeフォーラムのあと、こちらは梅雨明けしたと思ったら、えらい暑さです。敦賀はいかがでしょうか。
『差別と権力』は単行本で出たときに読んでいるのですが、こないだ文庫をもってる人に聞いたら文庫では「対談が加わってる」ということなので、そのうち文庫本でも読もうと思っています。
野中さんの「こんなことで人権啓発なんてできようはずがないんだ!」という言葉は、自民だけでなく、民主とかにもいえると思うんですよね…
魚住さんには『メディアと権力』もありますが、こっちも読みなおそうかなあと思ってます。
魚住さんのノンフィクションは読みごたえがあります
『メディアと権力』はまだ、読んでいませんが
ぜひ挑戦しようと思ってます。
文庫のあとがきにある
佐高さんの言葉もよかったです。