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はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

学校での性教育は今・・・

2017-10-11 | ジェンダー関連

「学生で妊娠中絶、経験胸に性教育 女の子へ伝えたいこと」

という朝日新聞の記事を読んだ。

http://digital.asahi.com/articles/ASKBB619PKBBUTIL047.html?iref=comtop_photo

今、学校現場では、どんな性教育をおこなっているのだろうか・・・

 

この記事の中にも出てくる

2002年からの「性教育バッシング」は、

山谷えりこが、国会で取り上げたのが発端である。

 

当時、学校で使われていた性教育の副読本がけしからん! 

と、糾弾しそれが全国に広まっていったのだ。

 

記事を読みながら、20数年前の思い出がよみがえってきた。

 

うちの子どもたちも学校でこの副読本をもとにした

授業を受けている。

 

小学生の娘が

「男の子のおちんちんはね、ペニスって言うんだよ」

「女の子の大切なとこは、ヴァギナ」

と、一生懸命、おばあちゃんである英子さんに教えていた。

 

おばあちゃんも言うてみ・・・ペニスって」

「いややわ・・・そんなんよう言わん」

なんて、やりとりが繰り広げられた我が家・・・

 

あの副読本は、学校から回収されたという。

それ以後、副読本もなく性教育は

全教科で学ぶことだから・・・などとうやむやにされたままだ。

 

2005年の文科省の中央教育審議会の学習指導要領

「性教育について」には、

『性教育を行う場合に,人間関係についての理解やコミュニケーション能力を前提とすべきであり,その理解の上に性教育が行われるべきものであって,安易に具体的な避妊方法の指導等に走るべきではないということについておおむね意見の一致を見た。』

と、書かれている。

 

のぞまぬセックスや妊娠、中絶などをさけるためにも

自分自身の性器がどうなっているのか、

知ることはとても大切なことだと思う。

 

 

 

 

 

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女性なら誰でもいいのか?

2017-10-03 | ジェンダー関連

女性議員がもっと増えてほしい・・・と思うけれど

女性なら誰でもいいのか?

という大きな課題をどうクリアするのかが

なかなかに難しい。

 

特に保守王国・福井県の国会議員は、悲惨である。

稲田朋美に山谷えりこ・・・

離婚したけれど、高市早苗も関係なくはない。

 

なんてったって、権力は大好きだけど

男女平等が大嫌いな方々だしね。

 

今、手元に内閣府男女共同参画局から届いた

アンケート調査用紙がある。

 

「地方議会における女性議員の実態把握のためのアンケート調査」

にご協力を・・・ということで、

監査法人トーマツが内閣府から、委託をうけて実施している。

 

この調査が、政治分野における女性の参画拡大に

ほんとうにつながるのかどうか・・・少々疑問ではあるが

報告書は、内閣府のホームページで公開されるそうだから

楽しみに待つこととしよう。

 

 

 

 

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敦賀市・・・なかなかやるね! 

2017-05-31 | ジェンダー関連

敦賀市・・・なかなかやるね! 

こちらは、今日の福井新聞の記事

    

国籍記入欄も削除だって!

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男のロマン?・・・ふ~ん・・・

2017-05-21 | ジェンダー関連

少年法という法律がある。

「少年」とは、二十歳に満たない者をいい、

「成人」とは、満二十歳以上の者をいう。

しかも性別は問わない。

 

女の子も少年に、入れられるのだ。

法律用語だからって、ひとくくりで「少年」ってのは

どう考えても納得がいかないのである。

 

「青少年」という言葉も嫌いだ。

 

Boys, be ambitiousなんてのも、

少女は大志を抱いちゃいかんのか!

と、思ってしまう。

 

でもね・・・そんな少年も青年も産んだのは、

女なのよ!

      

 

男のロマン?・・・ふ~ん・・・

そう言えるのも、女から生まれた子に

たまたま、おちんちんがついてただけじゃない。

 

知ってる?

フランス語で「海」は女性名詞だってこと。

 

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なんで「子どもの日」は、5月5日なのか?

2017-05-05 | ジェンダー関連

「子どもの日」がくるたび、思い出す。

 

なんで「子どもの日」は、5月5日なのか?

端午の節句は男の子の祭りやろ・・・

 

女の子の節句のひな祭りは、なんで「子どもの日」に

ならんかったのか?

 

いったい誰が、「子どもの日」をつくったのか?

 

どうせなら3月3日と5月5日のあいだを取って

4月4日にすればいいのに・・・

と、先生に必死になって訴えたけれど、

日本の国で決めたことだから・・・

で、済まされてしまったのである。

 

たしか、小学校の1年生のときだった。

 

このころから、わたしは余計なことは言わない子どもになった。

表面上は、とってもいい子になった。

通知簿にも「温厚な性格」と書かれた。

 

まわりの大人たちや、学校、社会に対する不信感を

こっそり誰にも知られないように育てていたのだ。

 

やっぱり子どものころから、いやぁな性格だったんだね・・・

こんなわたしに誰がした!

 

 

 

 

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選挙候補者比率の男女均等法案成立へ 与野党で一本化

2017-02-28 | ジェンダー関連

「選挙候補者比率の男女均等法案成立へ 与野党で一本化」

というニュース!

やっと、一歩を踏み出したところである。

すこしは世の中が変わることを期待したい・・・

http://mainichi.jp/senkyo/articles/20170301/k00/00m/010/139000c

民進党は28日、衆参両院や地方議会選挙で、

候補者の男女比率を均等にする努力義務を各党に課す

「政治分野における男女共同参画推進法案」を

自民党などと超党派で提出する方針を正式に決めた。

全党一致の委員長提案として今国会で成立する見通しだ。

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イザナギとイザナミがまぐわうとき

2016-06-11 | ジェンダー関連

イザナギとイザナミがまぐわうとき

女であるイザナミが先に、「なんてステキな男かしら!」と

声をかけたために「ヒルコ」が生まれた・・・

古事記に書いてあった。

ふたりは高天原にいって、ミナカヌシとカムムスビに尋ねたら

女から声をかけてはいけないと言われるのである。

で、男から声をかけてまぐわったら、淡路島が生まれた・・・

と続くのだ。

 

なぜ、女から声をかけてはいけないのか、

なぜ、女から声をかけると「ヒルコ」が生まれるのか、

理解できず、ただ無性に、腹が立ってしょうがなかった。

 

わたしの「なぜ?」を、確かめたくてしょうがなかったけれど、

まわりの大人たちに、聞いてはいけないことじゃないかと

小学生のわたしは、思ったのである。

そう・・・「まぐわう」と言う言葉が、

おぼろげながらもSEXのことだとわかっていたからだ。

 

いま思うと、学校の先生に聞いておくべきだった。

どんな答えが返ってきたのか、想像するだけでワクワクするのに

ほんとに残念なことをしたなぁ・・・

 

 

 

 

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なくてはならない施設・敦賀市男女共同参画センター・・・

2016-05-09 | ジェンダー関連

敦賀の「こども食堂青空」は、毎月2回、水曜日に開かれている。

場所は、敦賀市男女共同参画センターの和室。

市の市民協働事業補助金交付事業でもある。

半年分の施設使用料を前納してあると聞いた。

 

5月4日もセンターで開催予定になっていたという。

食材を提供している方がセンターへ来たら、

「休館日」の貼り紙にびっくり! だったそうな・・・

 

わたしたちの陶芸教室でも年間を通じて、

施設を利用する場合、事前に届けをだしている。

カレンダーに使用する日に丸印をいれ、

施設側が、チェック。

施設をつかえないときは、その場で協議している。

 

ところが、今回の「こども食堂青空」さんの場合、

5月4日も使用することになっていた・・・のにである。

事前の打ち合わせの時にも、使用できないという話は

聞いていなかったらしい。

 

この話を聞いて、さっそくセンターの休館日を調べたら、

祝日も休館日になっていた。

 

もうすこし、施設側がきちんとチェックしていたら・・・

あるいは、事前の打ち合わせの時に

休館日には祝日も含まれることを伝えていたら・・・

と、思う。

 

男女共同参画センターは、本当に使いやすく

市民にとってはとてもありがたい施設だ。

だからこそ、なお残念な気持ちになってしまう。

 

近い将来、このセンターも閉館に追い込まれる。

せめて、これまでの業績に見合う場所での

新たなスタートにつながるように願ってやまない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ジェンダー」は必須科目

2016-01-11 | ジェンダー関連

法学部の学生さんと「ジェンダー」について話す機会があった。

フェミニズムには、少し抵抗を感じているらしいが

真摯に「ジェンダー」に向き合う姿勢には、感動した。

彼なりの考察も存分に聴くことができて、わたし自身

とても勉強になった。

司法、弁護士の世界でもいまや「ジェンダー」は必須科目である。

弁護士を目指すであろう彼の未来に少しでも役に立てたであろうか・・・

 

わたしは、ジェンダーの研究者でもないし、

専門的に学んだわけでもない。

「ジェンダー」という言葉も、議員を目指したときに

初めて遭遇した「未知なるもの」だったのだ。

未だに(男のくせに・・・)という言葉を

心の中で思い浮かべる自分に、おっとっと・・・となることがある。

そんなわたしはたぶん、周りの人からは「女のくせに!」と

思われているであろうことは、十二分に推察できる。

 

特に福井県は、ジェンダーバイアスが異常に高い地域かもしれない。

でもね、「奥むめおさん」という女性運動の先駆者は、

福井出身なんだよね・・・

たしか福井市の名誉市民のはずだけど、福井の人から

「奥むめおさん」の話はきいたことがないなぁ・・・

割烹着としゃもじで、消費者運動をしたそうだけど・・・

あ~、いまも福井県にいるよね、割烹着つけてアピールする

国会議員が・・・

 

 

 

 

 

 

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敦賀の「男女共同参画センター」

2015-11-29 | ジェンダー関連

大阪へ出かけた日、敦賀駅舎オル・パークのロビーに

DV防止啓発のパネルが展示されているのを見つけた。

     

             

敦賀市の男女共同参画センターさん、がんばってるね!

定期的に市内の中学校や高校で「デートDV」の講座もおこなっているし

NPOなど市民活動の拠点としても使いやすい施設NO1です。

休館日は

  • 毎月の第3日曜日、祝日
  • 年末年始(12月29日から1月3日まで)だけだし、

時間も朝9時から夜10時までというのも市民にとっては

ほんとうにありがたい施設だ。

なんといっても「男女共同参画」の名前を冠したセンターなのが

一番、すばらしい!

ただ、この施設も老朽化が進んでいる。

「男女共同参画センター」は市にとって必要不可欠な施設なので

ぜひとも存続できるようがんばってほしい。

 

 

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LGBT 知ってますか

2015-06-20 | ジェンダー関連

池上彰の番組でLGBTが取り上げられていた。

●そうだったのか!LGBT
最近よくニュースに登場するようになった言葉、「LGBT」。
性的少数者を指すこのLGBT、なぜ最近よくニュースとなるのか、世界は今LGBTの権利をどう考えているのかなど、
知らないじゃ済まされないLGBTについて、学びましょう!

ほんとうは、まわりにいっぱいLGBTの人はいるけれど、気づかないだけなのだ。

渋谷区のパートナーシップ条例によって、少しずつではあるが

LGBTへの認識がひろまってきたと思う。

法律で婚姻までが認められる日が、1日も早く実現してほしい。

LGBT差別禁止法:国や自治体に義務付けの「私案」発表

毎日新聞 2015年05月19日 18時43分(最終更新 05月19日 19時07分)

 ◇当事者や支援者で作る「LGBT法連合会」作成

 

 同性愛や心と体の性の不一致などの性的少数者(LGBT)への差別を禁止し、差別を受けた人への支援を国や自治体に義務付ける「LGBT差別禁止法」の私案を、当事者や支援者で作る「LGBT法連合会」が作成、19日に発表した。学校や職場、医療現場などあらゆる分野でLGBTへの直接的、間接的な差別やハラスメントをなくすための基本方針を政府が定め、各自治体が基本計画を策定するよう求めている。

 今後、LGBTへの差別をなくすための法的課題を検討している、超党派の国会議員連盟に私案を提出し、制定を働きかける予定。

 同会によると、私案は障害者差別解消法などを参考に作成した。約70カ国で、すでに基本的人権としてLGBTへの差別を禁止する法律があるという。同会の永野靖弁護士は「性的指向や性自認は自ら選べず、変えられない。法的根拠が差別解消への後押しになる」と話した。【鈴木敦子】

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福井モデルって・・・

2015-06-14 | ジェンダー関連

「福井モデル 未来は地方から始まる」

という本がでたらしい。

著者は藤吉雅春さん。

朝日新聞にはこう書かれていた。
 
 全国の幸福度ランキングで1位、小中学生の全国学力テストで1位・・・。福井はなぜこう結果なのか。本書はその謎から地域再生の秘訣に迫った。(中略)では、福井で幸福度が高い理由は何か。その答えは「子どもが産みやすく育てやすい」環境で、家庭、企業、行政がうまく回る「福井モデル」の土台だ。福井は女性の就業率が高いが、それは「保育園の充実と、三世代同居」という環境も寄与している。また、自発性を育む教育や勤勉さの涵養も福井の強さだ。急場の町おこしではなく、持続可能な暮らしをどう実現するか。そんなヒントが複数ある。 森 健(ジャーナリスト)
 
女性の就業率が高いのは、男女平等が進んでいるからではなくて、福井の女性は、封建的な家制度・家長制度のなかで労働と出産を強いられているだけなのにね。
そりゃ、男の目線で見りゃ、うらやましい~と思うだろうけど・・・
本書を読みもしないで、あ~だ、こ~だ言うのは、たしかに悪いよ。
でも、ジェンダーの視点が微塵も感じられない内容紹介みただけで、
読む気も失せるってもんだわ。
 
 
福井を知るなら、こっちの本がおすすめ!
 
雀野日名子・著「幸せすぎるおんなたち」
 
 
夫と二人で暮らしながら、虐げられる隣家の老犬トウマに想いを馳せる三十歳の蒼子。
県が主催するお見合いパーティーでX県の男性と知り合い、嫁いだ絵里花。
「遊んでいる」と後ろ指を指されることに苛立ちながらハンドルを握る専業主婦の穂菜美。
正社員として働くため結婚三年目にしてIターンを決意した紫陽子。
行方不明の幼なじみを訪ねて、妊婦の身で夫の単身赴任先に同行した心葉。

「住んで良かった」「持ち家率」「子育て環境」「女性の働きやすさ」「健康長寿」全ランキングで燦然とトップに輝くX県。しかし、そこに暮らす女性たちは、ひたひたと闇に呑み込まれていく。一体なぜ? 怖いけれど止められない、女性の胸打つ悲しき連作ホラー小説。
 
 
 
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1985年に男女雇用機会均等法が制定されてから、30年

2015-06-04 | ジェンダー関連

敦賀市も少しずつではあるが、管理職に女性が増えてきている。

議場の行政側の席にも、ふたりの女性部長が座る。

2日に発表された人事異動では、総務課長に女性!

とてもうれしい!

新たな道を切り開くことは、大きな困難を乗りこえていかねばならないが、

やりがいのある仕事でもある。

1985年に男女雇用機会均等法が制定されてから、30年。

もうそろそろ、議場に男女同数の部長と議員が並んでもいいころのはずが、

13%(議会は12.5%)・・・

各審議会や協議会などでも、女性の数は10分の1以下というのが現状だ。

今のところ、敦賀市の区長には女性がひとりもいない。

「女性の」という言葉をつけなくても、あたりまえに

管理職や議員、区長に女性がいる! という敦賀市になることを

こころから願ってやまない。

 

 

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WANに乾杯! ドーンセンターに乾杯!

2015-05-30 | ジェンダー関連

今日は、大阪です。

WANの総会とシンポジウムに参加しました。

http://wan.or.jp/

熱いおんなの熱いトークに会場のドーンセンターは、

大歓声につつまれました。

「若い世代のわたしたちだって、政治に関心を持っている!」

という会場からの声には大きな拍手!

ドーンセンターは、わたしにとって縁の深い場所。

「中池見を伝える女たちの会」を立ち上げるきっかけになったところ

だからです。

1996年、まだ大阪ガスを相手にガス基地建設反対のために

このドーンセンターで「湿原からの風」という写真展を

開催したのです。

この運動から議員への道を歩みだすことになりました。

しなやかに、したたかに、そしてしつこく

おんなたちは、つながり声をあげ、闘ってきた歴史が

このドーンセンターにはあります。

今日は、シンポジウムで元気をいっぱいもらい、

また新たな一歩をふみだすことができました。

WANに乾杯!

ドーンセンターに乾杯!

 

 
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女性議員、政策本位のはずが…飲み会はしごの日々

2015-05-06 | ジェンダー関連

今日で、なが~い連休もおしまい。

はて、明日は何曜日なんだ?

タミヨさんは、明日は新聞がお休みだから、月曜日だ! と言う。

今日は1日、グダグダ タラタラ な~んにもしないで

連休中の疲れ(?)を癒した。

朝日新聞でこんな記事をみた。

地方議会じゃ、ありえん! と思っているのはわたしだけ?

女性議員、政策本位のはずが…飲み会はしごの日々

2015年5月6日04時08分

http://digital.asahi.com/articles/ASH513696H51UTFK004.html?iref=comtop_fbox_d2_01

国会議員の仕事は、昼だけではない。

 「遅くなりすみません」

 今年2月の午後8時すぎ、甲府市中心部の居酒屋に、自民党の宮川典子衆院議員(36)が走り込んだ。

 支持者の男性9人に「かわいいね」「ありがとうね」と迎えられ、ワイン片手に選挙の情勢を語る。1時間で切り上げ他の店へ。別の男性らと日本酒を酌み交わし、教育問題などを談議。午後10時、さらに1軒。終わった時、日付は変わっていた。当選2回の宮川氏に、飲み会回りは「支持を広げる貴重な機会」ではある。

 衆院で小選挙区制度が導入されたのが1994年。同じ政党の候補者が争い、「金がかかる」などの批判を受けた中選挙区制から政策本位をめざした。

 だが実態は。飲み会、冠婚葬祭、行事の参加――。

 有権者との対話は政治家の基本だ。アルコールが入って、胸襟を開き話せることもあるだろう。だが政策本位より、飲み会出席競争に傾いてみえる時がある。有権者は、そういった面ばかりで政治家を評価していないだろうか。両方の制度で選挙をした高市早苗総務相(54)は「得票率の目標が中選挙区と違う。(行事に)出るかどうかが、大きな影響を受ける」。

 夜の活動は、出産や育児との両立の問題を生む。ほかにも、セクハラの温床にもなる。複数の女性議員が「当選する前は、飲み会でセクハラされても文句は言えなかった」。少数派の女性というフィルターを通すと、政策本位と対極にある日本の政治土壌が見える。

 「飲み会文化」は有権者だけではない。

 「政治は夜動く」「料亭政治」という言葉がある。民主党の小宮山泰子氏(50)は先輩議員によく赤坂のクラブに連れて行かれた。党派を超え集まる議員と、グラス片手に政治の内幕や選挙の話。昼間の公式な場では知り得ない情報や本音が飛び交う。「政治の世界のコミュニケーションは夜」と知った。「相手の立ち位置や落としどころを探れる夜の場は、ポストにもつながる」とも感じた。

 食事をして親睦を深めるのはよくあることとはいえ、それも程度問題だ。「女性は男性のように夜遅くまで飲み歩けない」との声もあった。女性が自分1人ということが多かった小宮山氏には、飲み会が「男同士の結束を確認する場」と感じられて入りづらく、「私がいない方が楽しめるんじゃないか」と申し訳なく思ったこともあった。

■「ガールズ」への視線

 3月上旬、中川郁子農林水産政務官(56)の「路上キス」写真が週刊誌に掲載された。相手は妻子がいる国会議員だが、話題はもっぱら独身の中川氏に。

 大臣が辞任した日。しかも「亡夫の後継」を強調し当選してこの行動、と批判された。本人に責められるべき点はもちろんある。

 マドンナ、ガールズ……。女性議員には、興味本位ともみえる視線が注がれる。自民の野田聖子氏(54)は「女性であることで軽く見られる。政策より顔や容姿で判断される」。

 「女性は風やブームで増えたり、減ったり。当選回数を重ねられないから発言力も実力もつかない」と民主の阿部知子氏(67)。

 もてはやし、そっぽを向くメディアに問題はある。が、「ブーム」の終焉(しゅうえん)と共に永田町から去った女性が少なくないのはなぜだろう。

 自民党の小池百合子氏(62)は共著書で、政治などで女性が活躍するため三つの改革が必要だとした。性別役割分担に関する世の中の「意識」、女性の活躍を支える「制度」、女性自身が意識を高め立ち上がるための「自己」改革だ。

 民主党の「小沢ガールズ」と呼ばれた太田和美氏(35)。06年、衆院補選で当選。小沢一郎氏と共に12年に離党。その後落選を重ね、引退も考えた。

 だが、東日本大震災の原発事故で相談にきた母親たちを忘れられなかった。維新に移り昨年の総選挙に出馬、比例復活した。「周囲の支えもあったが、自分自身に胆力もあったと思う」

■「党に覚悟が必要」

 政治で女性を増やす「制度」の改革は、少しずつだが変化の兆しがある。

 小池氏は12年に党の特命委員会委員長として、女性候補が少ない政党への政党助成金を減らす改正法案を提案した。委員会の最高顧問には安倍晋三氏も。その後、安倍氏は首相に就いたが、提案はたなざらし。女性候補者を求めるポスター制作の検討も進んでいたが、結局は立ち消えに。

 小池氏は「党に意思と覚悟が必要。新人候補者は脅威だから、新しい候補者を擁立することを、現職は

嫌がる。経済界などに女性の登用を2020年に3割と言って、一番の足元でやっていないのはちょっと違うのではないか。政党なら、党のトップが決めればよいことだと思う」。

 女性議員を増やすために制度を改革した国は多い。100カ国超が、女性の候補者や議員の割合を定めるクオータ制度を導入済みだ。日本でも2月に「クオータ制」の導入を目指す議員連盟が発足、幹事長は野田聖子氏が就き、全政党から約50人の議員が参加する。

 女性議員にも慎重論はある。自民の牧島かれん氏(38)は「無理やり数字設定をして増やすことは望ましい姿ではない。本人のためにもならない」と話す。

■夫が支える例、半数

 男性議員の場合、本人に代わり妻が地元などで活動するのは珍しくない。女性議員はどうだろう。

 自民党の稲田朋美政調会長(56)が初当選したのは05年。立候補の背中を押したのは、夫の「君は国会議員に向いている」という一言だった。前回衆院選では夫が仕事を休み、地元で来客対応や企業訪問などを手伝った。稲田氏は「夫がいなければ国会議員になっていなかった」と振り返る。

 野田聖子氏は、夫が家事や育児を担う。重い障害がある長男(4)がいるが「夫が私を支えてくれて、政治活動が成り立つ」。

 2人のように夫が女性を支える例は多数派ではない。「パートナーが自身の政治活動をサポートしているか」の問いには、既婚議員で「している」が12人、「していない」が12人で同数だった。

 「妻が選挙や地元の活動を支えている男性をうらやましいと思うか」には、「思う」が19人、「思わない」が21人でほぼ同じ。「妻の代理出席は重みがある」という声の一方、「男性が妻のために頭を下げてもプラスにならない」「自分の夫にやって欲しいとは思わない」と抵抗がある議員は少なくない。

■生き残るハードル、はるかに高い

 中北浩爾・一橋大教授(政治学)の話 中選挙区制から小選挙区制に変わったことで、風やブームの影響を受けやすくなり、男性に比べて目新しさのある女性は勝ちやすい状況が生まれてきている。しかし、生き残るためのハードルは男性よりもはるかに高い。

 逆風が吹いても勝ち残れるように、飲み会や催しへの参加など地元での活動が必要不可欠だが、内助の功を得にくい女性は不利だ。

 政界は男性が戦う場所との意識が内面化し、家族、親戚の反対も受けやすい。家事や育児、介護の問題も妨げ要因になっているが、政党などのバックアップは十分ではない。

 クオータ制を導入するなどして、まずは人数を増やすことが重要だ。そうすれば、女性議員が直面する構造的な問題を解消する機運が必然的に高まるはずだ。また女性議員の能力も、お互いが切磋琢磨(せっさたくま)することで次第に高まっていくに違いない。(聞き手=榊原一生)

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