最終回はずっしりと見応えがありました。 少し前になってしまいましたが…
ニコラス丹下という元副院長ですが何かの疑惑で刑務所に入っているのですね。心臓が悪くて倒れたりしています。
美知子たちが調べたところ、先天性心疾患とのことです。 左右の心室が入れ替わってるのです。このまま放っておくと死亡し、また手術するにもその方法はないと思われます。
今回は東帝大病院に入院している少年吉行の話もあります。彼はピアニストですが、難しい病気に冒されています。
大門未知子が手術をしました。予想以上の症状です。皮下だけの腫瘍を取るはずが、大門は全摘をしてしまいました。 すると当然少年の片手の指は動かなくなりました。少年は絶望して未知子を責めます。
同僚の原も未知子をなじります。手が動かなくなった、つまり手術は失敗だと。
しかし未知子は「あんた、今しか考えていないじゃん!」と捨て台詞を吐いて立ち去ります。 (どうしてきちんと説明しないのか)
一方、院長の蛭間は、東帝大病院の乗っ取りに画策します。 事務長の鮫島が蛭間に、ファンドを設立して出資をつのり、蛭間が病院を乗っ取るという計画です。
鮫島は着々と実行を進めます。そのチャリティーコンサートに吉行少年が選ばれました。 片手がまったく動かないと思われた彼は、コンサートの途中から両手で演奏し始めます。 みな拍手喝采です。未知子の手術が正しかったのを証明したのです。
未知子はニコラス丹下を助けたくてしょうがありません。実は昔ブラジルで二人は会っていたのです。
助かりそうにない子供から先に治療していた未知子。丹下は未来の子供達にチャンスを与えたいと、ピアノ少年の吉行にも支援をしていました…
今回はまったく治療不可能な病気に立ち向かい、術式もない、手術しても成功率は0という難しさに未知子は頭を抱えます。
院長に丹下の手術をさせて欲しいと直談判しますが、院長は拒否します。そしてそんな事をしたらクビだと喚きます。
今までとは勝手が違う、救いのない、方法が見当たらない病気。 手術を敢行したとしても一人では出来ない、何人かの協力がないと出来ません。
そこをするのが未知子です。許可無しで手術室に入り勝手に始めます。
しかし、同僚の外科医たちが次々に手術に加勢してくれました。 それでもまだ先が見えなくなり立ち往生します。
すると、ななんと! ユースケ演じる潮が登場します。彼はAIにこの病気を教え込み、未来の手術案を提案させました。 AIはスラスラと答えます。
未だかつてない、術式。しかしチーム一丸となってそれに挑みます。 とうとう手術は成功しました!
なんと感動的な。発想が凄い。ここでAIとは!
当然のごとく、協力した外科医たちと未知子は解雇されてしまいました。
おまけに東帝大病院はファンドの手に渡り、よそから来た新しい院長から蛭間も辞めさせられてしまいました。
その後みなそれぞれの道を歩み始め、未知子はどこか田舎の医者となりました、という内容でした。
今までの総括とも言える大がかりな話です。悪者は退治され良い人は報われ、東帝大病院は更地にされたようなものです。
令和元年の最後に相応しいハッピーエンドになりました。
こんなに固い表情の未知子を見るのは初めてです。 今まで半分ふざけきった役柄でしたけど、本気の彼女が見られました。
天才医師にも悩みはあるし、日々挑戦です。その中で医師同士の友情や色んなものを破綻なく見せて貰いました。
ドクターXはややマンネリ化していましたが、たまにあるシリーズが未知子の能力への新しい挑戦となりますように、次のシリーズを期待したいと思います。
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