特別展「徳川家康の遺愛品」に行ってきました。
明日で終了ということで見逃すまいと。
誰でも知ってる徳川家康。270年もの間続いた江戸時代。明治が始まってからまだ現在まで150年にも満たないわけですよ。
15代続いた徳川の将軍の初代。
死後は東照宮に祭られて、神様になってしまったのです。
そんな家康の遺愛品とあらば見てみたくなるってもんです。
でも、心の残るほどの品がどの程度あるのだろう?
そんな気持ちだったのですが、いやはやさすがです!
よくぞここまで多岐にわたる品々を持ってたなあと。
○大名物 曜変天目(天目)
まずは茶道具。茶碗です。
真っ黒な中に銀の小さな丸い星が散りばめられたかのよう。
でも、派手ではなくってあくまでしぶい!
○東照大権現像霊夢像 狩野探幽筆
家光の.夢に出てきたおじいちゃん・家康。
その姿を探幽に命じて描かせた絵。
いいんだわ、この家康の表情。
ぱじゃまみたいな寝巻きちっくな白い部屋着でくつろいでる家康。
目に命が入ってて威厳とやさしさと思慮の深さを同時に感じさせてくれる。
○後水尾天皇宸翰神号「東照大権現」
紺の上に金で描かれた「東照大権現」の文字。
梵字のような字体で書に詳しくないわたしが見てもちょっと変わった文字だなあと分かる。
この字体、かっこいいなあ。
○脇差 無銘 貞宗
表面に模様があってどうもサンスクリットっぽい。
あと矢印というか三角を合わせたようなデザインもあってかっこいい。
○南蛮胴具足
西洋の甲冑を改修したもので、漆塗り。この表面の模様が筋彫りでかっこいい。
胴体の部分には鉄砲の跡が。なんと強度を試すためにわざと鉄砲で撃ったのだそう。
こういうところにも家康の性格が出ていますね。
○金扇馬印
合戦の際の旗印。金色のでっかい扇。
でっかい!身の丈以上はあるだろう。
実際に使われる際には竿につけて4~5メートルもの高さになったという。
その姿、見てみたいです。
○関ヶ原合戦図(津軽屏風)
これは壮観でした。
現在展示されているのは右隻。
関ヶ原の合戦へと向かう家康の行軍の行列が描かれています。
この行列の右から左へと続くライン、そして画面のあちこちに描かれる陣と多数のカラフルなノボリ。
状態もよく見てて飽きませんでしたよ。
○真珠貝玉箱
ええー!!これって女子の姫の持ち物でしょ?
キンキラの金属でパールが散らしてあって、どう見ても女子向け。
でも、家康はこれを手元において愛用していたそう。
実はかわいいものも好きだったのねー。これで一気に親近感が沸いてしまった。。。。
足の角は熊さんになってます。かわいいー!
○熊時計
クマさんの形の金属の時計。家康は時計コレクターだったそう。
火災で損傷してるものの見た目の構造はそのまま。
クマの形でどうやって時を知らせるの?
解説に答えがあって、一定の時刻毎に音で知らせる仕掛けだったそう。
いいなー、これ復刻とかしないかな~。
○水艸立鷺図 伝徳川家康筆
おおー!!
伝がついてるものの、ちょっとこれは信じたいです。
時計や香木や漢方薬に興味のあった家康です。
水墨で描いちゃえ!くらいなことは思って実行していそう。
ものすごく上手ってわけではないのですが、わりにいい感じです。
これなら飾りたいってくらいにいいですね。
○銀被葵紋散手拭掛
タオルかけるだけなのになんでしょうこの豪華さは。
銀ですごくしっかりとしてそう。
しかも葵の紋が彫られています。
○団扇 2握の内
これ、欲しい!
造りやよし。芭蕉の葉と竹で出来てるのです。
いいものだけどこれもかなりシック。
今回の展示で家康のセンスってものを意識しました。
武将としてはもちろん、平和な時代を気づかれた方だけあっていろいろな嗜みがあったのですね。
明日6/20まで!