「カオスモス'07 さびしさと向きあって」を見に佐倉市美術館へ行ってきました。
ガバさんにもらったコメントですごく気になってたのと、はろるどさんからこのカオスモスの展示は例年いいと聞いていたからなのです。
今回、5人の作家さんにスポットをあてています。
石田徹也、菊池伶司、田畑あきら子、成瀬麻紀子、正木 隆。
中でも鮮烈だったのは石田徹也。
石田徹也は今年になってから見た下記の2つの展示でがつーんとやられてしまっていたのです。
・石田徹也―小さな展覧会(CB COLLECTIN ROPPONGI)
・石田徹也―悲しみのキャンバス展(静岡県立美術館県民ギャラリー)
今回、正直なところ石田さんの作品がまた見られたらいいなと。
作品は12点。やはり見応えがありますね。
写真は「飛べなくなった人」。
この困惑の入り交じったでもあまりにその感情は薄く出されててどちらかというと無表情に見える顔が印象に残ります。
あと、気付いたのはこのスーツの色と飛行機の錆びが同じ色をしたるなと。
彼は全身さびだらけで疲れてしまったのでしょう。
見終わるとやはり、言葉に出来ないくるしさのような感情が胸のあたりにしばらく渦巻いて留まってしまうのです。
やっぱり、石田さんの作品を見た後は他の作家さんの作品はそれほどのインパクトを受けなくなるもの。
ところが、田畑あきら子の作品を見ててだんだん引き込まれてしまいました。
「作品」1967年-68年
何を描いてるのか分からない作品なんですが、時折画面に書かれてる文字が読めてちゃんと意味をなしてはいるんだなあと。
オブジェクトが何なのかは不明だとしても、そのラインと微妙な塗りの色使いには強く惹かれるのです。
この手の作品って、だいたいは面白くなくってつまらなくなるものなんですよね。
だから、なおのこと強い印象が残りました。
市立でこんな美術館があるとは立派ですよ、佐倉市。
さて、この日最初に受付に行ってみたところ、「今回は若い方が多いですね」と係のひとが教えてくれました。
やはりわたしと同じように石田徹也の作品見たさで訪れるひとが多いのですかね~。
何がきっかけにせよ、美術館に訪れるひとがちょっとでも増えてくれればいいなあと思いました。
展示は12/24まで。