![]() | 突弦変異 |
平沢進 | |
テスラカイト |
![]() | 変弦自在 |
平沢進 | |
テスラカイト |
というわけで今更ながら平沢進のアルバムのレビューです。
今回の2枚は平沢進ソロ・デビュー20周年/P-MODELデビュー30周年記念のイベント「凝集する過去 還弦主義8760時間」としてリリースされました。
管弦楽的、でも荒れたロウレゾのビートが入り、ボーカロイドによるばかコーラスが鳴り響く楽曲アレンジなのです。
とかいう前提はありつつも実はこの2枚のアルバムの肝はいかに平沢が心地よく歌うかというところにあるような木がしてならないのです。
特に「突弦変異」における「LEAK」「GOES ON GHOST」「Another Day」、そして「変弦自在」における「MOTHER」「金星」「バンディリア旅行団」。
とても、気持ちよさそうに艶やかに放つエロス溢れるボーカル。
なんだろうこのテクノ翁の円熟味。
あと、自分好みなところを挙げてみますね。
「突弦変異」
01: アート・ブラインド
「ミライハキレイニ」このフレーズがなんともいい。原曲はこのフレーズだけなんですが、途中で平沢の某曲からのフレーズがボーダレスに入ってくる。
02: ミサイル
結構、変則的な突拍子もない感じに仕上がっててよろし!
03: Solid air
これでもかと時代を追ってアレンジの変わる楽曲。個人的には上領亘が在籍してた時のアレンジが好きです。
04: CHEVRON
ボーカロイドのばかコーラスよろし。この曲も実に気持ちよさそうに歌ってます。
05: LEAK
オリジナルとは異なるこの揺らぐボーカルがなんとも言えない色気。
06: GOES ON GHOST
ひたすらに伸びやか。原曲はもっと地味で沈めたかのようなトーンだったのが今回のバージョンでは妙な清清しさに発展している。このボーカルもエロい。でも、なぜかこの揺らぎが「まんが日本昔話」の主題歌に通じてる不思議。
07: WIRE SELF
ボーカロイドによる「ワタシオンアゴエハナセマス、ソシテ」(女性の声)、「オトコゴエハナセマス」(男性の声)。タイのSP2(ニューハーフ)との交流のある平沢のジェンダー感の面白さが出てる。実はここでマシュー・バーニーの「クレマスター」と繋がっているような気もしました。
08: DUSToidよ歩行は快適か?
このティンパニの馬鹿げた感じがなんとも楽しい。バックの打ち込みっぽい(まあ、ギター以外はすべて打ち込みなんですが)ビートと弦の妙なバランス。
09: ASHURA CLOCK
原曲とはイメージがまるで異なる。秘めたるイメージで増す妖しさよ。
10: Another Day
今回のバージョンで最初に聞いた時に涙してしまった曲。
間奏で読み上げられる台詞が絶対の肯定。
「合言葉は消去可能」「認証無関係」「適合無意味」
「合言葉は消去可能」「動機はある」「存在可能」「生存可能」「存在可能」
「行く先はここ」
生きてていいんだ!!!(泣)って感じです。
「変弦自在」
01: 夢みる機械
いきなりバッキバキのビートからほどよく原曲のイメージに近いアレンジ。
02: サイレン*Siren*
冒頭は祝祭感が増してます。ただ、伸びやかで艶やかなボーカルが楽しめます。
03: MOTHER
ぞんざいなくらいにぶったぎったリズムと交錯するかのような疾走感。ちょっと軍歌っぽくもある。この曲、声優の宮村優子に提供された楽曲のセルフカバー。
04: 金星
これが一番原曲に近いかも。一番ストレートに響く。珍しくちゃんと聞かせるギター。
05: バンディリア旅行団
これもかなり原曲に近い。バグパイプちっくだけどオリジナルとはまたテイストが異なる。
06: トビラ島(パラネシアン・サークル)
あの電子音バリバリだった楽曲がこんな感じになるなんて。冒頭、いきなりギターで面食らってしまった。間奏で聴かれるフルートが意外。最終部分の「回る」からの展開部分からがドラマチック。
07: 環太平洋擬装網
いきなりお笑いぎりぎりのでもアジア的でこれはこれでハマる妙なアレンジ。灼熱な感じが出ています。
というわけで久々に音楽のレビューを書いてみました。
また、いいCDなりライブがあったら書いてみたいと思います。