あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

Chim↑Pom展 サンキューセレブプロジェクト アイムボカン(無人島プロダクション)

2007-11-25 11:05:09 | アート系

なかなか都合がつけず、ようやく行ってこれました高円寺。

目指すは無人島プロダクション。

待望のChim↑Pomの展示です。

今回は前情報でいろいろ知ってたので、そう驚かないだろうと踏んでたのですが、やられました。

やはり、彼らはとんでもないひとたちです。

セレブ。庶民ならちょっとは憧れる世界。

Chim↑Pomのエリイ(ポストカード↑中央の金髪のギャル)の憧れのセレブのイメージはダイアナが地雷撤廃を訴えるために現地に趣く姿だったとのこと。

その憧れを実現するのに、カンボジアに行って地雷でふっとばすアートを実行に移してる。

セレブというのはお金持ってるからいろいろな活動が出来るというのに、彼らはお金もないのにいきなり現地に飛んでしまう。

地雷で爆発させた、エリイの私物の数々。

ヴィトンのバッグ、ipod、プリクラなど。

地雷で爆発させた作品にお目にかかる機会って今後きっと皆無に近いと思います。

見たことのない形で劣化し、ぼろぼろに朽ち果てたバッグには一瞬でそうなったとは思えない迫力があります。

会場にはモニターが設置され、現地での爆破風景が流れその度に「どーん!」と響く地雷に音には戦慄を覚えます。

ところが、現地のひとと戯れたり、爆破する前の仕込みの雰囲気とかの映像は楽しそうなんですよね。

なんでしょう、このギャップ。

片手を地雷でふっとばれた現地のひととも仲良く楽しそうにしてる様子が映し出されるのです。

こんな映像はテレビで見ることは出来ないでしょうね。

作品で圧巻だったのは、エリイの石膏像を地雷爆破で吹き飛ばしたもの。

てっきり、似せて作ったものかと思いましたがメイキングの映像を見てみたら、なんと現地で本人の型を採って、パーツ毎に作成したものを組み上げたものだったのです。

像の台座には黒く「寄贈」なんて書いておふざけムード満点でしたが、爆破された後の姿の実際は実に生々しくその威力を感じさせるものでした。

片手はふっとび、無くなった足には義足がつけてあります。

木製の仏像が経年変化で何百年も経ったことで初めて獲得出来るであろう存在の重さみたいなのが、一瞬の爆破にさらされた像にも感じられるという妙な感覚。

サンキューセレブプロジェクトは単に作品を公開するだけではなく、会期終了後の12/15に開催されるオークションで販売されその収益の彼らの取り分全てをカンボジアに寄付することで完結するのです。

一見、軽くておバカなノリでやってしまってますが、一歩間違うと自分の命さえ危うくなるところに行ってるわけです。

やっぱり、彼らはただ者ではないですね。

メイキング映像の副音声でたくさん笑わせてもらって会場を出た後、ずっと頭の中でいろんなことを考えました。

言葉に出来ない感覚がずーっと響いてました。

今回、小さな展示ですが、なんとカタログがありました。

チャリティーオークションカタログということで作成したようです。1000円でした。

ここでしか見られない衝撃をその目で確かめてください。12/8まで。

無人島プロダクション
木ー土 11am-7pm(※月ー水は事前に連絡が必要)
166-0003東京都杉並区高円寺南3-58-15平間ビル3F
tel03-3313-2170
http://www.mujin-to.com


<関連記事>
Chim↑Pom「オーマイゴッド」展(無人島プロダクション)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« さかざきちはる ランドマーク... | トップ | ちびっ個展 drawing by sawa... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アート系」カテゴリの最新記事