杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ハゲタカ

2011年02月10日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2009年6月6日公開

瀕死の企業を徹底した合理主義で買い叩き再生させる天才ファンドマネージャーで「ハゲタカ」と呼ばれていた鷲津政彦(大森南朋)は、閉鎖的で不透明な日本のマーケットに絶望し海外でセミリタイヤ生活をしていた。そこに銀行員時代の鷲津の上司・芝野(柴田恭平)が訪れ、日本有数の大手企業・アカマ自動車が直面する、巨大ファンドによる買収計画の危機からの救出を依頼する。巨大ファンドの正体は、日本の先進技術力を吸収しようとする中国系ファンドで、指示を受けて動いていたのは「赤いハゲタカ」こと劉一華(玉山鉄二)という鷲津が以前勤めていた投資会社ホライズン社の後輩だった。
「ハゲタカ、復活!」の情報を、東洋テレビのキャスター三島由香(栗山千明)は複雑な思いで見る。彼女の父は工場の経営者で、銀行員時代の鷲津の貸し渋りにより自殺に追い込まれていた。一方、アカマ自動車社長の古谷(遠藤憲一)は、人件費圧縮のため派遣切りを実施するが、劉は派遣工の守山(高良健吾)を焚きつけて労働争議を起こさせ経営陣に揺さぶりをかける。鷲津は西野(松田龍平)に協力を請い、アカマ自動車の買収を側面から切り崩していく・・。


NHK土曜ドラマ「ハゲタカ」の好評による映画化だそうです。
リーマン・ショックの影響で脚本に変更が加えられ公開も延びたんだとか。
前日に観た「ウォール・ストリート」とはまた赴きの違う作品でした。

アカマは日本の誇る大企業会であり、オハコの自動車会社ということで、日本という国を象徴する存在となっています。その会社の経営危機=日本の国家の危機を暗示していて、仕掛けた相手は中国、アメリカやドバイのオイルマネーも巻き込む経済戦争というのですから、経済通には興味津々な筋書きなのでは?

でも大丈夫、ホワイトナイトって何?(白馬の騎士=頼もしい助っ人ですかね?)的素人でも、鷲津の描いた作戦は理解できるように作られていましたから。根底には日本(車)大好き浪花節的人間感情も描かれ、日本人の勤勉さや実直さを高く評価してもいます。

劉にとって鷲津はかつての憧れの存在で、乗り越えるべき最大のライバルです。
そもそも劉という名前は偽名で、実はかなり貧しい寒村の出で、そんな境遇から身を起こしのし上がった彼の中にも幼い頃に見た「アカマ」の自動車に対する憧憬が原点になっていることを覗わせる終わり方でした。

金融界を映画化する場合、あまりリアルだと救いがないから、人間ドラマを加えてオブラートに包むことが必須になるのかしらん?(^^;

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ウォール・ストリート | トップ | マイマイ新子と千年の魔法 »
最新の画像もっと見る

映画(DVD・ビデオ・TV)」カテゴリの最新記事