杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ウィ、シェフ!

2024年01月20日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2023年5月5日公開 フランス 97分 G

一流レストランでスーシェフを務める女性カティ(オドレイ・ラミー)は、シェフと大ゲンカして店を飛び出してしまう。やっとのことで見つけた新しい職場は移民の少年たちが暮らす自立支援施設で、まともな食材も器材もない。施設長ロレンゾ(フランソワ・クリュゼ)は不満を訴えるカティに、少年たちを調理アシスタントにしようと提案。料理がつないだ絆は少年たちの未来のみならず、天涯孤独で人づきあいが苦手だったカティの人生にも変化をもたらしていく。

孤独なシェフと移民の少年たちが料理を通して交流する姿を、実在のシェフであるカトリーヌ・グロージャンをモデルに描いたフランス製コメディドラマです。
(映画.comより)


カティの夢は、いつか自分のレストランを開くこと。でも、彼女が考案したレシピの料理の味を巡って口論となり店を飛び出します。ようやく見つけた職場は移⺠の少年たちが暮らす自立支援施設です。施設⻑のロレンゾが書いた募集の文面に騙された感じね😁 
厨房の場所を聞いても言葉が通じていないのか無視。やっと案内されても缶詰ばかりでまともな食材もなく器材もない・・・
大勢の食事の準備を一人でしているので、昼食が出来上がった時は14時を過ぎてます。そりゃ、高級店のように一皿ずつ盛り付けてたら当たり前だ!

質より量というロレンゾに不満をぶつけると、彼は少年たちを調理アシスタントにしてはと提案します。
それを受け入れたカティでしたが、逆に足手まといになり、思わずキツイ言葉を投げつけて傷つけてしまいます。
ロレンゾから、彼らは親元から遠く離れて慣れない異国で強制送還を恐れながら暮らしているとその過酷な環境を指摘されて、カティは考えを改めることになります。

実は彼女も施設出身者だったということが後に明かされます。
人付き合いが苦手で個人主義のカティでしたが、不器用なりに少年たちと交流するようになり、次第に彼らの信頼を得ていくと同時に自身の教育者としての資質に気付いて、夢を違った形で実現していきます。

フランスでは同伴者のない移民児童が18歳までに何かしらの資格や教育を受けなければ国外追放となります。映画の中で、施設にいる少年が骨の状態から年齢を推定されて国外退去となるエピソードに、その過酷な現状が示されています。

少年たちが大好きなをサッカーチームに例えて料理のチームを構成し教える様子が何とも愉快で微笑ましくもあります。元の職場である一流レストランに予約を入れて少年たちを連れて行く場面も楽しかったな😀 

料理の対決番組に出演したカティは勝ち残って最終決戦に臨むことになるのですが、何とそこにいたのは施設の少年たち。TVで生中継されている番組の中で彼らは料理をしながら自分たちの現状を話して支援を訴えるのです。
料理人としての栄光より少年たちの未来を優先したカティの選択に拍手を送りたくなりました。
TVリポーターの傲慢な態度が業界を皮肉っていたのも滑稽でした。😂 

映画に登場するカティ考案の料理がとっても芸術的で美しいのですが、これは彼女に料理の楽しさを教えてくれた人との思い出の料理なのね💛

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