杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

舞妓はレディ

2014年09月29日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2014年9月13日公開 135分

京都にある「下八軒」は、小さいけれども歴史がある花街(かがい)。だが、舞妓が百春(田畑智子)ひとりしかいないのが悩みのタネ。しかもその百春も、舞妓になってもう10年が経とうとしていた。そんなある日、下八軒に「舞妓になりたい」という少女・春子(上白石萌音)がやってきた。彼女が扉をたたいたのは、八軒小路の老舗のお茶屋・万寿楽(ばんすらく)。唯一の舞妓の百春と、芸妓の豆春(渡辺えり)、里春(草刈民代)を抱えるこのお茶屋に春子がやってきたのは、百春のブログを見たからだった。
新しい舞妓が欲しいとはいえ、コテコテの鹿児島弁と津軽弁を話す、どこの馬の骨ともわからない春子を引き取るわけにはいかず、万寿楽の女将・千春(富司純子)は彼女を追い返そうとする。だが、たまたまその場に居合わせた、言語学者の「センセ」こと京野(長谷川博己)が春子に興味を抱いたことから、彼女の運命は一転する。「春子の訛りでは舞妓は無理だ」と言う、万寿楽の客で老舗呉服屋の社長・北野(岸部一徳)に対し、京野は「絶対に春子の訛りを直してみせる」と宣言。「春子を一人前の舞妓にしたら、京野のお茶屋遊びの面倒をすべて北野がみる」という約束を取り付けてしまう。かくして、その賭けのおかげで、春子は晴れて万寿楽の仕込み(見習い)になることに。しかし、仕込みになったからといって、すぐにお座敷にあがれるわけではない。春子を待ち受けていたのは、厳しい花街のしきたりと、唄や舞踊の稽古の日々。そして何より春子が苦戦したのは、訛りの矯正だった。舞妓になりたい一心で、懸命に稽古や言葉の矯正に励むが、師匠からは「違う違う」と叱られ、先輩芸妓からは「いつになったら、ちゃんとできるの?」と責められる。ついには、京野の弟子・秋平(濱田岳)から「君には舞妓は似合わない」と、とどめを刺され、ショックを受けた春子は声が出なくなってしまい・・・。(HPより)

 
周防正行監督が今回手がけたのは、ミュージカル仕立てのお茶屋ファンタジー・・・らしい
とはいえ本格的に歌を聴かせるわけではなく、「Shall we ダンス?」の面々を配役して、ラストでは竹中&渡辺えりに「あの」衣装とズラを着けさせての全員ダンスはまるでインド映画のノリで、ちょっと遊び過ぎではあるけれど、観終わってついテーマソングを口ずさんでしまうあたり、けっこうはまって観ていたかも

オーディションで選ばれたという萌音ちゃんの素朴さが可愛いです
鹿児島弁と津軽弁のバイリンガルなへんてこ訛りを話す少女が、ラストでははんなりした京ことばを操っているあたりは、本家の「マイ・フェア・レディ」を彷彿とさせます。言語学者と恋に落ちるには少々年齢設定若過ぎなので、今回は恋愛要素は草刈さんと小日向さん演じる芸奴と客の道ならぬ恋を連想させるシーンで我慢してください

鹿児島弁はともかく、春子の祖父母が話す津軽弁は通訳なしでまるっと理解できる私ですが、東京以南の人からすればこれも異国語のように聞こえるんだろうなと思うとちょっと可笑しくなりました。もちろん地元の人が聞いたら「ちょっと違うよ~イントネーション」と思う箇所もあるかもですが、その辺は両方の訛りが混じった設定でうまく切り抜けているんじゃないかしら?逆にセンセの鹿児島弁や京ことばは正しいのか気になるところです

実は春子の母が元万寿楽の舞妓だったのですが(旦那をとる前に板前と駆け落ちして春子が生まれた)、センセの助言を受け入れて母親のことは黙っています。しかし、万寿楽の女将も里春もそのことはとっくに気付いていたの。そりゃ~立ち居振る舞い見てたら気付いて当たり前な気もしますがこの事実が明かされてひと波乱ありのかと想像してたら肩透かしでしたが、その分後味も良く、悪い人が一人も出てこないこともあって楽しく劇場を後にできました。
長谷川さんの上手いのか下手なのかよくわからない歌唱は、ついついエネファームのCMを思い出してしまってでしたが、舞妓姿の萌音ちゃんの可憐な美しさやのびやかな歌声はでした。

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