杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ヤング≒アダルト

2012年02月27日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2012年2月25日公開 アメリカ 94分

37歳になるメイビス(シャーリーズ・セロン)は自称作家、実はゴーストライター。執筆中の“ヤングアダルト”シリーズは人気下落で終了が決定し、新作の予定もない。酒に溺れ、愛犬と暮らす侘しい生活を送っていた。そんな中、高校時代に付き合っていたバディ・スライド(パトリック・ウィルソン)と、彼の妻ベス(エリザベス・リーサー)の幸せいっぱいの案内状がメイビスを苛立たせる。そこでバディと再び恋におちて、輝かしい青春時代を取り戻そうと考え、自信満々で故郷町を訪れたのだが・・。いつまでも大人になれない規格外の彼女が大騒動を巻き起こした果てに見つける“真実”とは……。

シャーリーズが、バサバサ髪でノーメーク、くたびれたスェット姿で現れ、夢に破れかけてる中年女の哀しさが滲み出て、ちょっと憂鬱になってしまう。しかも、昔の栄光が忘れられないタカビー女で、とんでもない自己中とくればどうにも共感のしどころが見えてこないのよね。
それでもただのイタイ女で終わらないあたりは彼女の演技力の効果でしょうか

美貌と才能の両方を持ちながら、それが幸せに結びついていないのは性格が悪いからじゃないの?という見方も出来ますが、自分(の欲望)にとても正直で、自分しか見えていない女性だと思えば、ちょっと可愛く見えてくる・・かも 高校時代から20年が経ち、皆は目の前の現実と折り合いをつけ幸せそうに暮らしているのに、メイビスにはそういう生き方が理解できないの。彼女だけ大人になっていないのね。

そんな彼女に辛辣な忠告をしながらも支えてくれたのは、高校時代に隣のロッカーを使っていた「ゲイ」と噂された冴えないマット(パットン・オズワルト)です。彼にとって、メイビスは今も昔も高根の花で憧れの女性。性格悪くても美人が良いのかね~?と思いつつ、冷静に現実を受け止め生きている聡明な彼が許せるくらいにはメイビスにも良いところがあるんだろうなとも考えてしまいました。

実はマットが杖をついているのは、高校時代にゲイと疑われ暴行を受けた後遺症でした。メイビスのいとこも登場しますが、彼も交通事故で車椅子です。これって物語上必要な設定だった???

メイビスが大失敗をやらかして、自らを反省するのかと思ったら大間違い。マットと「出来た」のかも想像にお任せという感じ。さらに、マットの妹の励ましを真に受け、再びタカビーな人生を歩みそうな気配濃厚でエンドロールに・・・お~~い、成長しないのかい!!
高校時代と故郷からはしっかり卒業したようですが

後味、イマイチかなぁ いわゆる大人な常識人にはメイビスという女性はもてあましてしまう存在です。ということは私も彼女の故郷の町の住人と同じってことね

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