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愛読書と言う呼び方にはちょっとそぐわないのですが
ページを開きたくなったらすぐできるように
身の回りに置いている本が何冊かあります。
それらの本はもうすでに何度も読まれた跡があり
ところどころに線が引かれたり書きこみがされたりもしています。
その1冊が、沢木耕太郎さんの「旅する力」です。
メイはとにかく青年時代から旅人のようなもの(笑)。
いえ、私たち生きている者はみな
「ティファニーで朝食を」の主人公、ホリーの名刺にあるように
「Travelling」(旅行中)とも言えるでしょう。
人生という長い時間の純然たるトラベラーなのですから。
この本の中に、こんなくだりが見られます。
「旅にふさわしい年齢があるのだという気がする。(中略)
残念ながら、いまの私は、どこに行っても、どのような旅をしても、感動することや興奮することが少なくなっている。すでに多くの土地を旅しているからということもあるのだろうが、年齢が、つまり経験が、感動や興奮を奪ってしまったという要素もあるに違いない。」
「二十代を適齢期とする旅は、やはり二十代でしかできないのだ。五十代になって二十代の旅をしようとしてもできない。残念ながらできなくなっている。だからこそ、その年代にふさわしい旅はその年代のときにしておいた方がいいと思うのだ。」
「沢木さん、違いますよ、私はまだ感動も興奮もしてますよ!」と反論のひとつもしたいと思ってもできません。だって、メイの長い旅人生の中で一番心を揺さぶられ、世界観を覆され、それが生きて行く上での核のようになった旅は、五十代ではなく十代最後の旅だったからです。知識や経験や思い込みが少ない分だけ、真っ白な心に未知の感動や興奮が素直に入り込んで来たのです。
昨晩、大学生時代の長旅を共にした、特別な友人たちとの新年会がありました。誰からともなく、「これからはもう少し頻繁に会おうよ。何があるかわからないんだからさ。残された時間は貴重だよ。」ということになり、次回と次々回の日にちが決められました。若き時代の旅は一生涯の友情をも育みます。
沢木さんがあるインタビューでこう答えたそうです。
「旅をすることは何かを得ると同時に何かを失うことでもある。しかし、歳を取ってからの旅は、大事なものを失わないかわりに決定的な物を得ることもないように思えるのだ。」
若い皆さん、ぜひ旅をしてください。
できれば、自分の頭で考えた自分の旅を。
もう若くはない皆さん、それでもぜひ旅をしてください。
仮に「決定的な」物が得られなくたって、得る物はまだまだたくさんあります。
ご訪問をありがとうございました。
どちらでも一つ押してくださるととても嬉しいです。
どうぞ良い一日でありますように!
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