Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
雨でも晴れでも歩きましょう!
世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

過去と未来を結ぶ「nurse logs」という名の老木たち

2013-10-12 03:26:25 | シアトル


オリンピック半島の温帯雨林には
倒れて何百年もたつ老木があちこちに見られます。
これが、過去と未来を結ぶ「nurse logs」と呼ばれる木です。

何て素敵な名前でしょう。
看護樹、保育樹、保母樹、保護樹、、、、、

そのお役目もまさにその名の通りです。
倒れたからと言って
それは終わりではなく
生命のウェブ(張り巡らされた巣)を作るための
新しい役割の始まりです。

てっぺんも


途中の幹も


雨の降らぬ長い夏には
腐敗した老木は
乾ききった土壌の海の救命ボートになります。
何百リットルもの水を蓄えた老木が
水を必要とする木々の根っこや
両生動物や、たくさんの水がなくては生きてはいけぬ者たちの
避難所になり

役目を果たした「nurse logs」が
朽ちて母なる自然の中に帰る時
「nurse logs」に助けられた木々たちが
すっくと立ち上がり
いつかは次なる「nurse logs」になるのです。

けれども
私たちはこうして
まだ「nurse logs」になる前の
木々たちを日々伐採しなければなりません。


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私たちは生命の蜘蛛の巣の小さな糸~オリンピック半島の温帯雨林

2013-10-12 01:19:55 | シアトル


太平洋からの湿った風がオリンピック山脈に遮られ
半島の西側に大量の雨を降らせます。
その量は、年間140インチといいますから3550ミリ!
東京の年間降水量が約1530ミリですから
それがいかに多いものかがわかります。

とはいえ
メイにとってはまだまだ序の口(笑)。
かつて暮らしたある島は
なんと年間5000ミリでした。
その分、島は花々に覆われて
「太平洋の花園」あるいは「太平洋のエデンの園」という
別名まで誇っていたのです。

雨は恵みをもたらします。
(もちろん時に災害をもたらすこともありますが。)

オリンピック半島の雨は
温帯にしては珍しい「Rain Forest(雨林)」を作り
針葉樹が幾重にも連なる深い森と
地面ばかりか木の幹や枝までをも覆う緑の苔と
キノコや羊歯や野生の動物たちが共生する大自然を
恵んでくれました。

雨林を抜けるトレイルは
初心者用のものから、上級者用のものまで
たくさんあります。

私たちが歩いたのは
たぶん一番短くて楽なトレイル
「Quinault Rain Forest(キノート温帯雨林)」のトレイルです。
ゆっくり歩いて約1時間です。
ロッジから車で少しばかり走って入り口まで行きました。
トレイルの入り口にはどこも無料の駐車場があります。

高く静かに天へと向けてそびえ立つ
樹齢400年ものモミの木の間を歩く時

雨が浸み込んだ
上質のベルベットのような苔の上を歩く時

湿り気を含む澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んで
雨林をわたる小さな風音に耳を澄ます時

そんな時に感じるのは
私たちが
無数の命の連鎖が織りなす世界の中の
ほんの小さな点に過ぎないということ

トレイルの出口に向かう場所に
こんな標識がありました。
そしてこんな素敵な言葉が書かれていました。

WE ARE JUST STRANDS IN THE WEB OF LIFE
(私たちは生命の蜘蛛の巣の小さな糸)

This we know,
the earth does not belong to man;
All things are connected,
like the blood which unites one family.
What befalls the earth
befalls the sons and daughters of the earth.
Man did not weave the web of life.
H is merely a strand in it.
Whatever he does to the web
he does to himself.

そのまま声に出して読めば
その言葉の美しさが心に染み入りますが
無粋を承知でちょっと日本語にしてみます。
しかもかなりアクロバティックな日本語に(笑)。

私たちが知っているのは
この地球が人間に属するのではなく
人間が地球に属するのだということ

まるで一つの家族を作る血のように
すべてのものは繋がっているということ

地球に降りかかることは
地球の息子や娘たちである私たちにも降りかかるということ

私たち人間が生命の巣を織りあげたのではなく
人間は単にその一部分の糸
無数の糸で織りなされた巣(地球)に対してすることは
みんな自分に返るもの


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