先日、取材に行って人物インタビューを終え、帰ろうとしていたところ、
「これ。私がステンドグラスにはまっている、という話をしたら、欲しいな、とかおっしゃっていたので作ってみました」
と、お世話になっている会社(メーカさん)の専務取締役から、手渡されたものがあった。
それがこちらの、ステンドグラスのペン立て&ステンドグラスのミニランプ。
私、厚かましく欲しい!なんて言ったんだわ、と赤面し、頭を何度も下げ…下げ…。受け取った。
ありがたくも、手作りしてくださったのだという。
この贈りものの主は、ダンディーで素敵なおじさま(取引先の方なので、こういういい方も失礼ね)
70代半だと、確かおっしゃっていて、もう椅子から転げ落ちそうなくらいビックリした。
失礼ながらその年齢で、よくそんなにアクティブにお仕事ができるな~といつも頭が下がる思いでみている、尊敬している方だ。
会社の調整事からお客様の対応、クレームなどを一手に引き受けて、販売促進などツール一式の窓口まで担当していただいている。
柔和でおだやか。仕事は丁寧だし、誰に対しても何に対しても、自然で、(わざとらしいところが全くなく)、温かい対応をしてくだっている方だ。
こういった性格の役員というだけでも奇特だと思うが、
(それでも会社に1人や2人は、いらっしゃるかしら)。
驚くのは、その方の変わらない好奇心というか、
子どもみたいな「挑戦力・冒険心」のようなところに、私はすごいなー!!といつも惹きつけられてしまう。
仕事面ばかりでなく、趣味のほうも多彩なのである。
心理カウンセラーの勉強もされているし、
写真を趣味とし、あちこちの山々や花々を撮影し、
それらを1つのツールに落とし込み、「みてください。こんなところへ行ってきたんですよ」とデーターで送ってくださるのだが、
映像ツールで独自に編集されていて、(タイトルや音楽をつけて、映像の本のようにしている)出来映えが素晴らしい。
以前にいただいたのは、「京都のサクラ」というシリーズだった。
自身のブログは公開されているし、
新しいゲームなんかも、空き時間に次々クリアされているようだ。
それに、何よりも。愛妻家。
冬はおせち料理をつくり、家族にふるまったりされている。
昨年の出張の時だった。
この時は東京の出張でご一緒したのであるが、
今回の取材対象者である、社団法人○○協会の総務部長とも信頼関係を築いていらして、冗談をまじえて会話し、完璧にエスコート。
おまけに東京の名所やお店へも案内。
取材が終われば、私達、製作チームにビールやおつまみやらを買ってくださって「どうぞ、どうぞ。お疲れ様でした」とねぎらってくれたあとで、
自身は新幹線の後部座席へと移動し、
パソコンを手に、
数百件ものメールの返信をちゃかちゃかと済ましておられたのである。そして30分後、なにげなく製作チームに加わって
一緒にビールを飲みながら新大阪まで、談笑しながら帰ったことがある。誠にスマートな人なのだ。
まあ、書けばきりがないので、ここらへんで止めておくが、
その物腰の柔らかさに感服している。
その専務取締役から、
「最近、ステンドグラスを習いはじめましてねーー。遅い時間まで作っているんですよ。この前は、ささやかな展覧会にも出品しました」という話しを直接聞いた私は
おそらく、「素敵ですねーー」と目を輝かせてステンドグラスの話しを興味深く伺ったように記憶する。
何といっても神戸でステンドグラス作家、森本康代さんをインタビューした記憶を懐かしく想い返しながら
あれこれ質問したりして、話しは少しばかり弾んだはず。
でも、そのひとときをキチンと覚えてくださって。私用に自作のプレゼントをしてくださるとは。いたく感激した。
「有言実行の人」なのだな、と。
改めて、その方の人なつっこい。子どもみたいな笑い顔を思い出した。
思えばこの会社とは、すでに9年になるお付き合い。
会員向けの会報誌やら、ポスター、パンフなど販促関連一式を発注してくださっている、メーカーさんなのだから。(代理店が1件はいっている)お客様。こちらが気を遣わないといけないのに。
いつも食事はごちそうしてくださるし…。大人。
自分も、そんな気持ちのよい年齢の重ね方をしたいものである。
さて、小さなランプ。先日、夜のひととき。
読書の時やワイン&日本酒などを飲む時に点けてみた。
いただいた時には分からなかったのだが、ピンク、紫、ブルー、オレンジ、緑とランプの色が次々に変化するのだ。
小さくて、頼りなげな、神秘的な光。とりどりに変化する光をみていると、なんだか安心する。
ロマンチック。
それに赤いペン立て。
情熱の色「レッド」をメインカラーに選んでくださって、うれしかった。
光があたると、またレトロでいい赤に輝いてくれる。
対面は「グリーン」。これがまたいい色。このペン立てをものすごく気に入ってしまった。
人の手で作ったものというのは、たまんない。その方の人柄を知っていたら、なおさらである。
赤い色をみていて、ふとこんなことを思い出した。
「あなたの、この小さな体のどこにこんなパワーが秘められているのですか。めちゃくちゃ情熱を感じる文章ですねーーー」
小さな広告プロダクションの女性オーナーに言われたもの。
いつも自分ではよくわからないのだけど、確かに一生懸命書いたら、結果、そうなったんだ。それは良かった!と淡々と思ったのを覚えている。
今も、お元気にされているのだろうか…。
そして。今の私の仕事にも、同じようにそういった言葉を、かけていただけるのだろうか。
私はあの時から。ちゃんと、1歩1歩、高みを目指して歩いているかしら。と、ふとそんなことを考えた。
「群れず、頼らず、侮らず」。これは受け売り。でも心に響く。
赤いペン立て。 いい色だな。緑が効いている、と今日もぼんやりと眺めながらそんなことを、思う。
ありがとうございます!
突然のうれしいプレゼントのお話でした。