ここに貼り付けた動画は1964年の国際連合貿易開発会議(UNCTAD)におけるチェ・ゲバラの演説です。あれからもう50年の年月が経過しているのに未だに一部の先進国による途上国への搾取の構造が変わらず存在しています。同時に言えることは、1960年代時と比較して途上国の中からラテンアメリカ諸国などのように先進資本主義国との新たな関係構築をし始め、経済成長をしている国々の中には新興国と呼ばれる国々が21世紀の世界において出現しています。
半世紀も前にチェ・ゲバラが告発した世界経済の著しい不均衡の問題克服についてまだ課題が山積していますが、確実に世界は変わってきています。一昔前ならば、G7と称して一部の先進資本主義国が世界の政治と経済の場で大きな顔をして世界の多数の国々のことを顧みていなかったわけですが、現在ではロシアを加えたG8でも話にならず新興国を加えたG20で首脳会議が必要な状況が生まれています。チェ・ゲバラが国際機関で演説していた時代と違って一部の大国の思うがままには世界が動かなくなっています。
同時に1964年の時にチェがUNCTADで告発した格差の問題に関して深刻さを増している面は直視する必要があります。資本主義の枠内でも途上国などの先進国に対する依存的体質の克服への努力が続いています。しかし、資本主義社会が世界経済における貧富の絶対的格差問題が横たわっていて、深刻の度を増していることは一つの真実です。
チェ・ゲバラの告発は、資本主義社会の根源的矛盾に向けられています。チェ・ゲバラが告発した問題に対する問題の根本からの解決のためには、資本主義社会からの離脱を真剣に考えるべき時代が既に来ています。