細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

国際会議その2

2014-05-29 00:26:21 | 研究のこと

今日は5/28(水)で、参加しているデルフトでの国際会議の最終日です。

今回の国際会議は、"Ageing"がキーワードの会議で、第一回目です。年を重ねること。良いことも悪いこともあります。インフラだけが対象ではありません。

会議を主催したデルフト工科大学には最大限の敬意を表したいと思います。新しいことにチャレンジすることは大事で、Ageingの研究センターを立ち上げ、会議も主催したブロイゲル教授の先見性、リーダーシップにはいつも感心させられます。

また、今回の会議はものすごく参加人数が多いというわけではなかったこともあり、私も濃厚なコミュニケーションを多くの方々とできたのは、一つ前の記事にも記した通りです。私はあんまり国際会議の場で質問を活発にしたことはありませんが(もちろん、質問したことはありますが)、今回は2回、質問しました。これまでも遠慮してきたわけではありませんが、もう遠慮せずガンガン行くべき時期かもしれませんね。

さて、以下が本題です。

分野横断的な会議を企画することは素晴らしいし、その中で様々な交流も起こってくる可能性もある。しかし、やはり研究発表のレベルが低い、と率直に感じます。もちろん、高いレベルの研究発表はあります。私たちの土木工学の分野に限れば、日本の研究のレベルが突出しているのは明白でした。東大グループが参加していたことももちろん大きいと思いますし、先人たちのご努力もあり、コンクリート工学の分野の日本の研究レベルが非常に高くなったことが主要因であることは、これまでも感じてきたことです。

学会という場もいろんな場がありますし、今回の学会が代表的な学会とも決して思わないし、私もそれほど経験が豊富な方ではないのであまり大きなことを言うべきではないかもしれませんが、やはり国際会議の数が多すぎるし、一つ一つの会議の平均的なクオリティはかなり低くなっているのではないかと思います。

会議を開くことが目的になってしまっている方々がいるように思い、それも今の時代では致し方ないのかもしれませんが、やはり本来の目的が何であるのかに立ち返って、やるのであれば質の高い会議となるよう、努力するしかないのかと思います。

国際会議からでないと情報が入ってこない、という時代では全くないのですが、そういう時代の国際会議とはどうあるべきなのか、いろいろな好例も観察しながら、周囲の方々とも議論を重ねてみたいと思います。そのうち、会議の主催とかもやることになるでしょうから。

今日の会議の最終日は、午前はホテルにて小松さんの研究指導をみっちりと。その後、会議に出て、会議のランチをコミュニケーションしながらいただいた後、デルフトから電車で20分ほどのライデンという街に散策に出かけました。日本では有名な、フォン・シーボルトのミュージアムがあり、非常に貴重なシーボルトのコレクション(最上徳内作成(写した?)の樺太の地図もあった!)をゆったりと堪能し、シーボルトミュージアムの至近にあるライデン大学(日本学科がある)の本部をブラブラと散歩し、ビールを一杯飲んでデルフトに戻ってきました。ライデンの様子は、facebookで後ほどご紹介します。

さて、ホームグラウンドの日本への出張がいよいよ数日後です。今回も、いつも通り、相当に濃厚なスケジュールが詰まっていますので、楽しみです。


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