今年は社会人になっての自己改革の中で2番目に大きな改革を行なっている最中です。「改革」という言葉はどうもよろしくないようなので、「改善」とか「生活習慣や意識の改善」という方が適切かもしれませんが。
最も大きかったものは、5年前の33才のときです。このときの改善で、全く別人のように変わったと認識しています。
今年の改善では、体操が趣味になりました。かなり体力も衰えを見せ始めていましたが、復活してきています。腕立て伏せ20回、オプション付き腹筋10回、背筋10回のセットもときどきやるのですが、腕立て伏せも楽チンになってきました。
何度も書いてますが、節酒も習慣になり、それに伴い食生活にもさらに気を配るようになり、とても体調がよいです。体が健全でアクティブになると、心も元気になり、結果、仕事も活発になります。
土木史の講義のために、私もいろいろと勉強しなくてはならず、そしてその勉強は私の本来の興味そのものなので、とてもたくさん本を読んでます。つなげながら読んでおり、講義資料として形にもしているので、あちこちでの講演にも活用できて、総力がアップしています。
京大准教授の中野剛志先生の「TPP亡国論」を読み終わりました。非常な良書です。藤井聡先生と一緒の研究室で活動されている先生です。いかに我が国の権力(政治、企業)の中枢におられる方々が無戦略でやっておられるか、よく分かります。大半のマスコミも勉強不足はなはだしい。TPPなど絶対に参加してはならない愚の骨頂。アメリカの戦略にお人よしの日本がまんまと引っかかる構図があまりにもばからしくて、あきれ果てます。まず少なくとも、中国も韓国も参加しない、ほぼ完全な日米の二国間の仕組みであり、FTAなどよりももっと過激な自由貿易協定であることだけでも、どれだけ危険なものか分かりそうなものですが、思考停止に陥るのでしょうね。
ここのところ、これだけ混迷の、細分化の激しい世の中で、リーダーシップを発揮すべきは、視野の広いシビルエンジニアであることを、確信し始めています。しかも、誤謬だらけの情報の中で、適切に情報を取捨選択できるのは、「研究」で批判精神を鍛えている我々が得意とするところです。シビルエンジニアは、歴史も、自然も、技術も、何でも知っていなくてはなりません。さらには経済も、人間そのものも、とにかく何でも知っていて、良い仕事ができる職業です。
とにかく自分の興味を縦にも横にも、時間的にも広げ、かつ、専門分野等での研究によって緻密に掘り下げていく行為も日常的に行い、自己を向上させておこうと思います。それが世の中の役に立つはずです。
岡村甫先生から薦められて直接渡していただいた「すばらしい昔の日本人」という本を読んでいます。神田うのさんのお父さんが書いた本で、著者の神田淳さんは、何と東大土木のご出身で岡村先生の後輩。官僚出身の方です。やはり、シビルエンジニアは、興味が我が国そのものに向うのですね。すごく感銘を受けながら読んでいます。最初の人物の福沢諭吉を読んで、真に感銘を受けました。それなりには知っていましたが、もっともっと現代人が手本にすべき素晴らしい日本人です。現代の危機を乗り越えるためにも、福沢諭吉の考えを現代人が学び、「実践」することが大事ですね。中野先生もおっしゃってますが、「第三の開国」どころか、福沢らの念願であった「第一の開国」すら実はまだ完了していない、むしろ後退しているのですから。
今日は朝からバリバリ働いてます。午後、家族との時間を過ごして、夜の「坂の上の雲」までまた仕事頑張ります。