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上昇するミサイル

2017-05-06 06:25:06 | 日記
既に射程内

 ミサイル発射を受けて地下鉄が運行を停止したニュースは、否応なく私達の目を
国際政治の危うい場面に向けさせました。
ひょっとしたら戦争が始まるかもしれません。

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた、極々小さなどーでも良い愚問を取り
上げています。
そんな居心地のいい暮らしは未来永劫続くと思い込んでいましたが、現実は激変し
つつあります。
 役に立つか立たないかは別として、「ミサイルの威力」を勉強しました。

 アメリカ本国に核弾頭を打ち込む為に、核と大陸間弾道ミサイルの開発に猛進する隣国。
しかし日本に届く武器ならば既に手にしています。
テポドン2はロサンゼルス迄届き、ムスダンはグァムを攻撃できます。
それより小型のスカッドは日本の一部を、ノドンはほぼ全域を射程に入れています。
日本の何処かにミサイルが落ちて来る危惧は、想像の域を超えました。

 9.11の悪夢では航空機が突っ込んで、巨大ビルを全壊させました。
それより遥かに高速で落下してくるミサイルは、爆弾を積んでいなくても巨大ビルを崩壊
させると言います。
 そこに爆弾が乗っていれば更に被害は広がります。
アメリカが持つ最大のミサイル爆弾は、半径500mを消失させる威力があるそうです。
プルトニウム型核弾頭ならば半径5kmが壊滅的な状態に、10km圏内でも放射能と
熱線で多くの人々が亡くなります。

 ひとたび発射されたミサイルを打ち落とすのは容易ではありません。
イージス艦の上層迎撃とペトリオットPAC-3の下層迎撃を連携させても、打ち漏らし
はあり得ます。
 例え一発でも日本に落下すれば、日々の平穏は消え失せます。
だからと言って私たちに、特別な事ができる訳ではありません。
大事なのは周りで起きている事に関心を持つ事。
そして敵対する国の人々も、自分と同じ愛する肉親を持った普通の人間だと理解する事。
そう思います。

最低の物語

 22歳の朴哲は6月に2年ぶりの休暇を控えていた。
故郷の両親や甥っこ姪っこに会えると思うと自然と笑みがこぼれる。
しかしその前に今日の任務をひとつのミスも無く成し遂げなければならない。
 緊張する彼に上官は言った。
「将軍様の指示が出た、開始だ。
スタートキーは右へ回せ、間違っても本番用の左には回すなよ、核を積んだミサイルが飛び
出しちまうゾ。」
 最高指導者を前にした実戦想定の発射訓練だ。
この国では些細な失敗でも重大な罰が待っている。
緊張は極限まで達し逃げ出したくなった。
その時心に浮かんだのは肉親たちの笑顔だった。
張り詰めた心と夢見る思いは極限状態で絡み合った。
 「やれ!」
響き渡る上官の声が頭の中でこだまして我を忘れた。
確か左に回せと言われた筈だ、朴はキーを捻った。
 核を積んだ超大型ミサイルはゆっくりと上昇を始めた。

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