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昭和のプロレス:消えた揺りイス固め

2024-05-03 06:29:29 | 日記
魅了された技

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を支えた脇役達を振り
返っています。
今週は「中西部の若駒、ジェリー・ブリスコ」です。
 183cm95kgとレスラーとしては小柄なブリスコの初来日は1969
年の日本プロレス。
 23歳の新鋭は相手は主に若手中堅の日本人選手。
山本、ヒライ対ジャン・センバスチャン、ブリスコのタッグマッチが7月
30日に、星野とのシングル対戦が8月27日にテレビ放映されています。
 再来日は5年後の全日本プロレスの新春NWAシリーズ。
1月4日の開幕戦ではテリー・ファンクと組んで馬場、デストロイヤーと
メインで対戦。
2本目の5分15秒に馬場にフォールされています。

 この頃テリーが好んで決め技に使っていたのが揺りイス固め。
相手の体を自在に操りマット上を大回転した末にズバリと押さえ込むダイナ
ミックな技でした。
 ブリスコはどうやらこの技にに魅了された様子。
8日に百田を、10日に佐藤を、12日に駒を、19日にはヒライを、それ
ぞれこの技で破っています。
 使い手が少ない揺りイス固めを完璧に使いこなせれば、ブリスコの大きな
武器になると、この時は思われました。

今度は回転エビ固め

 翌年の7月に3度目の来日を果たしました。
5日の開幕戦では第6試合に登場し鶴田と対戦。
惜しくも12分18秒に体固めで敗退しています。
 翌日はデストに負け、8日は高千穂に負け、14日にはヘーシンクに負け、
15日には杉山に負け、17日にはとうとう中堅選手のヒライにも負けて
しまいます。
 このシリーズ中にブリスコが勝利したのは7月9日の対駒戦だけ。
それ以外の16戦はシングルでもタッグでも全て負け。
 でも戦績の悪さ以上にファンを失望させたのは、前年に威力を見せた揺り
イス固めをとうとう一回も炸裂させなかったこと。
この技への執着はブリスコの中では消えてしまったのかもしれません。

 翌76年の7月に4度目の来日。
1日の開幕戦では第5試合に出場し杉山と両者リングアウトの引き分け。
翌日はロビンソンと組んでメインのタッグに出場し鶴田、マツダ組と対戦。
2本目にマツダにリングアウト負けを喰らっています。
 その後はシングル戦が多くなりますが特筆すべきは勝負を決めた技。
3日と5日と8日と15日と18日と23日のマツダ戦、6日の高千穂戦、
11日と20日の鶴田戦、この対戦の全てで勝負を決めたのは回転エビ固め。
 揺りイス固めに変わる得意技に開眼した、と言いたいところですが残念
ながら繰り出したのは全て対戦相手。
 シリーズ22戦でとうとう1回も勝ち名乗りを上げられず、その一方で
9戦で同じ技を喰らって敗退。
ある意味ファンにしっかりと記憶される結果を残したのでした。




コメント
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