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身近な生き物:次はどっち?

2024-05-08 06:29:39 | 日記
両者の違い

 公園で地面の葉っぱや石をひっくり返してダンゴムシ探しに興じている
園児たち。
見るともなく見ていたら、中のひとりの男の子が「ワラジムシ見つけた」の
大音声。
 半世紀ぶりに耳にした何やら懐かしい名前。
ワラジムシ・・・ってどんな虫だっけ?
ダンゴムシと何が違うのだっけ?
 生き物には詳しいと自負しているけれど、頭を捻っても叩いてもそれに
まつわる情報が出て来ない。
園児に聞くのも憚られ、帰宅後にネットで画像を見て漸くおぼろげに記憶が
蘇りました。
ダンゴムシと同じ環境に生息する似たような姿の生き物でした。
 それにつけても我が頭、恥ずかしいほどに劣化しています。

 <ワラジムシとダンゴムシは甲殻類の等脚目に属する見た目がよく似た生き物。
違いは刺激を与えると球体になるのがダンゴムシ。
素早く逃げるのがワラジムシ>(アース製薬 より)
 ワラジムシの仲間は世界中に1500種、日本には約100種が生息しています。
成虫の大きさは12ミリ程、体色は灰色または暗褐色。
関東以北の東日本に圧倒的に多く生息するそうで。

脚の疲労

 だんご状になれるか否かのポイントは、体にある節の長さに関係しています。
<ダンゴムシのひとつひとつの体節は長く、通常時には各層が深く重なり
合っている。
緊急時には重なり部分を引き出すことで丸くなるまで体を覆うことができる。
ワラジムシの各節は短くて重なりが浅いので、少ししか体を曲げられない>
(ANIMAL PRODUTION より)

 だんごへの変身には違いがあるけれど、判断能力は同じ。
分岐点でもしも右に曲がったら次に現れた分岐点では左に曲がる。
次は右でその次は左。
同じ方向に曲がり続けて堂々巡りをすることはありません。
 両者が共に持つこの能力を交替制転向反応と言うそうで。
どれほど精緻なメカニズムによるものかと思ったら理由は意外なものでした。
 <左右の脚の負荷を同じにしようとして起こる反応と考えられる。
この反応が無くて同じ方向にばかり曲がっているとエサにも異性にも出会う
確率が減少する>(ダンゴムシジャパン より)
 精密なのか雑なのか分からぬ生き物です。

 この反応はどれ程繰り返されるのでしょう。
分岐点が次々現れた場合にワラジムシは規則正しい反応を何時まで続けられ
るのか、是非とも知りたいところ。
 前出の仮説に基づくならば「さっきは右に曲がったから疲労を平均させる
ために今度は左だゾ」と判断します。
単純な決まりごとだけれど繰り返していると「さっき曲がったのは右だったか
左だったか」の迷いが出て来る筈。
少なくとも私だったらそうなります。
 記憶力が劣化したオヤジを基準に、弱肉強食の世界を生き抜く現役バリバリ
のワラジムシの行動を推察するのは大間違い。
そう気付きました。


コメント
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