行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

年金生活者のマネー運用、大相場になるか?

2024-01-11 22:37:21 | 年金生活者
日経平均株価が35000円を達成し、今週に入り米国ダウ平均株価も37600ドルと史上最高値となり、日米ともに活況を呈している。日本株は新NISAに乗った個人からの資金流入と米国での評価が高くなり海外からの資金流入で、世界の市場の中で突出し大相場の予感がする。米国の株式を紹介する「バロンズ」誌も「昨年日経平均株価が28%上昇したがまだ割安」と日本株を推奨している。

一方、日本の個人が新NISAで買う人気商品は次の2つのインデックスファンドが人気を分けている。半導体株など急上昇しているが、そうした変動の激しい個別株には手を出さずインデックスファンドは入門者に適しており、冷静な判断だ。当面の活況は外国人が日本株を買い、日本の個人投資家が外国株を買うというという現象だ。

さて、オール・カントリーか米国S&Pどちらを選択するかというテーマにふれてみよう。
*eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)5年間のリターンは+125.84%、投資構成は先進国株式(除く日本)83.42%、新興国株式10.69% 国内株式5.49% 短期金融資産0.4%
実質信託報酬は0.05775 %

*eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)5年間のリターン+163.04%
実質信託報酬0.09372 %

実績から判断すると、S&Pに軍配が上がる。分散してるからオール・カントリーの方が安全だとして選ぶむきも有るが、投資構成の1割強は新興国だ。第2の経済大国中国をみても判るようにむしろリスクが入ってしまっていると私は思う。eMAXIS Slim 先進国株式インデックスという日本を除く先進国対象の商品もあるが、5年間のリターンは+143.52%で、新興国や日本を入れてないのでオール・カントリーよりは良いが、S&Pには劣る。

1番人気のオール・カントリーよりS&P500の方が優れている。

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5%賃上げへの確率は高まった

2024-01-09 16:48:03 | 労働
本日発表された11月の家計調査では、勤労者世帯の収入は名目で1.6%減、実質で4.7%減、消費支出は名目で2.1%減、実質で5.2%減と慎ましい結果となっている。これでは政府の「デフレからの脱却」はかけ声倒れだ。否が応でも春闘での賃金引き上げが最低でも5%は必要となる。最近の5%賃上げへの環境は以下のごとく良好だ。

経団連の十倉雅和会長ら経済団体トップは報道各社のインタビューなどで、2024年への抱負を語った。十倉氏は賃上げについて「23、24年だけでは終わらない」と述べ、継続が必要と訴えた。経済同友会の新浪剛史代表幹事は賃上げを「社会通念にしていくことが重要」と語った。

十倉氏はインタビューで、24年の賃上げ率について「一過性で終わらせてはならない。前年以上の熱量で臨む」と改めて強調した。23年の大手企業の実績である3.99%を超えることに意欲を示した。物価上昇の家計への影響を和らげるには、基本給を底上げするベースアップ(ベア)が重要とした。
新浪氏もインタビューで「賃上げを人への投資として、ノルム(社会通念)にしなければならない。ノルムに反する企業は評価されない環境づくりが大切になる」と強調した。最低賃金については理想としながら「3年くらいで2000円まで引き上げるというのがめざすべき像だ」と述べた。

昨年末に日経新聞が行った主要企業「社長100人アンケート」でも「5%台」の賃金引き上げが最多だった。

政府も積極賃上げには補助金を出す。中堅企業の賃上げ重点支援策として、最低賃金の伸び率を上回る賃上げを実施する計画を立てた企業を対象に、大規模な設備投資を支援する補助金を今春までに新設する。対象企業は従業員2000人以下の企業で、投資額が10億円以上の場合、投資額の3分の1を補助する。

また、従来から有る「賃上げ促進税制」を見直し、従業員300人以下の中小企業が給与を増やしたら、企業の法人税負担を軽くする税優遇を受けやすくする仕組みをとりいれる。

春闘史上これほど、政財が賃上げに熱を入れたことは無い。労働組合の出番が無い事態になりかねない。3月中旬の集中回答が注目される。

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素晴らしかったウィーン・フィル ニューイヤーコンサート

2024-01-07 18:02:34 | 芸術
かつてはお正月というと、「春の海」の琴の音が流れていたが、最近では元日の恒例「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」だろう。ところが今年は能登の震災で中止となった。再放送が例年行われる土曜日、ゆったりとワルツやポルカを視聴して、正月気分に浸った。演奏される楽友協会大ホール(写真)は金色に輝き、入っただけで圧倒されるが、ニューイヤーコンサートには特別にイタリアや南フランスから取り寄せたバラなど豊富な花々で飾られ、至福な時が約束される。

2024年の指揮は、ドイツの誇るクリスティアン・ティーレマン、偶然年末視聴した第九も我が家のDVDは若き日のティレーマン指揮だった。彼はブルックナーの推しで、生誕200年を迎えるブルックナーの作品が初登場した。またシュトラウス一家の隠れた名曲も初演され、いつものニューイヤーコンサートと趣が変わった。

今年は曲目が多かったせいか、バレーの挿入が少なかったが、華やかな色とりどりの衣装を着たダンサーが古城の庭で舞い、例年以上に盛り上げてくれた。独特の楽器を使うウィーンフィルの演奏は歯切れの良いティレーマンの指揮と相俟って素晴らしかった。最後は例年のごとく「美しく青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」で終わったが、前者はプロシアに大敗し、意気消沈しているオーストリア国民を励ます曲で後者はラデツキー将軍を讃える曲だ。コロナパンデミックを克服した国民への励ましとも取れる。

2017年7月に訪れた楽友協会大ホール


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正月に乾杯したワイン、ヴーヴ・クリコ、シャンパンの華やかな泡と影

2024-01-05 17:26:29 | ワイン
例年だとスペインのカバで乾杯だが今年は息子がシャンパンを差し入れてくれた。勤め先のIT企業、かなり景気が良いらしい?久しぶりのシャンパンしかもシャンドンと競う「ヴーヴ・クリコ イエロー・ラベル」高嶺の花を久しぶりに味わった。葡萄種はPinot Noir (ピノ・ノワール), Chardonnay (シャルドネ), Pinot Meunier (ピノ・ムニエ)とシャンパンの王道の組み合わせ、辛口でキリッとした果実味で目が覚めた。

食事は立川「ドンシェ」からとりよせたイタリアンおせち、コロナ禍で2年も行ってないが正月のおせちは毎年配達してくれる。

シャンパンといえば、先日のラジオ深夜便、フランスからの便りでシャンパンの華やかな泡の影に多くの外国人労働者の過酷な収穫作業あると紹介されていた。
各葡萄栽培農家は収穫時、かつてはそれぞれ労働者を雇っていたが、最近は人手不足でままならず、人材派遣会社に収穫を任せている。以前、労働者は各農家に寝泊まりし、食事も支給されていた。人材派遣会社に任せてからは外国人労働者が主体となり、宿舎も100キロも離れたところからのバス通勤、水も充分支給しないので、8月下旬から9月にかけての酷暑で倒れる人が続出、見るに見かねて農家が水を配ったとの放送があった。
あの素晴らしいシャンパーニュのブドウ畑からは過酷な収穫作業は想像できなかったが改めて現在のグローバル経済化された現実を感じながらヴーヴ・クリコを味わった。
2013年11月に訪れたシャンパーニュ

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奇跡のJAL516便、悲劇の海上保安機

2024-01-03 14:43:50 | 災害
今年の正月は大震災に続きテレビでは2日、悲惨な羽田空港の航空機事故を中継し、連日のショックだ。
日本航空(JAL)516便と海上保安庁の航空機が衝突した事故、着陸と同時に火の玉が上がり、煙を噴きながら着陸するJAL機、しかし奇跡が起きた。あの火だるまの状態から乗客367人と乗員12人が全員脱出できたのだ。
英メディアは「奇跡」「信じられない」などと相次いで伝え、英スカイニューズ・テレビは2日、「数百人が奇跡の脱出」と速報。複数の元パイロットの談話として、「私たちは奇跡を目撃した。乗員が乗客全員を脱出させたのは、奇跡としか言いようがない」「もっとひどい状況もあり得た」などと報じた。英BBC放送は「乗員がどれだけ避難訓練に時間を割いてきたかを思い知らされた。信じられないほどの仕事をした」と解説する航空専門家の談話を紹介。冷静に避難を終えた乗員・乗客の行動を称賛した。

事故を伝える日本のメディアは乗客が撮影した機内の様子を伝えた。乗員が必死に指示し、乗客は頭を低くし伏せてるが、白い煙が充満し出している。死ぬかと思ったという乗客の談話、パニック状態の中良く脱出できたとおもう。手荷物を持たないでという乗員の指示が守られ、迅速に行動できたのだろう。

しかし、海上保安庁の航空機、固定翼機MA722型機は1日の震災地石川県に救助物資を運ぶ救援機で、一瞬の火の玉で5人の働き盛りの乗員が犠牲となった。なんとも残念な悲劇だ。残された家族は震災地へ正月出勤の夫や父の無事を祈っていただろうに後悔しきれないだろう。

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お屠蘇気分も吹っ飛んだ元旦能登大地震

2024-01-01 21:24:56 | ブログ
明けましておめでとうのご挨拶をと思ったところが北陸での震度7という大地震、ウィーンからのnewyearコンサートの中継も中止し、お屠蘇気分は素っ飛んだ。これだけ科学技術が発展していても地震の予知はできない。無力感を感じざるを得ない。

元旦の新聞は30年間の停滞で1人当たりGDPでG7最下位となった日本経済が今年こそは反転するとばかりの報道、しかしこの地震で出鼻をくじかれたようだ。
このブログでも経済大国での成長は個人消費に有ることを強調してきたが、これまでのアベノミクスでは個人の所得を伸ばすことができず成長戦略は失敗してきた。
しかし、今年こそは期待が持てそうだ。岸田政権も日銀も重い腰の企業も賃上げこそがデフレからの脱却の鍵と強調している。社長のアンケートでも5%以上が大半を占める。今日の日経の一面には「イオン、パート7%賃上げ」の見出しで40万人のパートが適用されると報道、企業の本気度がこれまでとさまがわりだ。

ブログの主要なテーマ、「昭島」ではゴルフ場の緑地がなくなり、かつモリタウン北にはジムやグランド、テニスコートの一部のあとに巨大なマンションが建設されつつあり、住環境が激変する。注視し、ブログで取り上げていきたい。
押しの「女子プロゴルフツアー」は明るいテーマで、世界最高水準までに高めたロールモデルは他のスポーツへも波及して欲しい。当面はパリオリンピックでの活躍が楽しみだ。銀をとった稲見萌寧に続く選手に期待したい。
家飲み「ワイン」も楽しいテーマで、比較的安い地域中南米、豪州、ニュージーランド、スペインを中心に探求したい。
コロナ前は60ヵ国余訪問した旅の記録が主要なテーマだったが、20年2月以来海外旅行は控えている。今年は行きたい欧州は戦争やテロできな臭いし、ユーロがあまりにも高く控えたいと思っている。
「年金生活者のマネー運用」では、今年は多くのアクティブ投信やETFが売り出されると予想され、コスパの優れたものを紹介して行きたい。
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