行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

現代人の不安が株価の暴落を呼ぶ

2014-02-07 23:21:05 | Weblog

年明けから株価は調整の動きが続いて、日経平均株価は12月30日高値の16,320円から5日水曜安値の13,995円まで、2,325円幅の下落、率にして14.24%の下落となった。世界の株価も日経平均株価ほどではないが連鎖的に下落した。第一線の専門家さえも予想だにしなかった動きで、「相次ぐ決算発表で、企業は増収増益なのに何故こんなに下落したのか」と首をかしげている。

株下落の原因といわれた「米国のドルばらまきのペースを落とす」ということだけで、新興国から資金が米国に回帰するというこれまでの事例も大きな動きでなく、「アルゼンチンペソの下落でデフォルトになるかも」ということも、ギリシャより経済規模が小さい国の出来事で、その後トルコが影響を受けたぐらいだし、株価の大幅下落は説明が出来ない。売却した資金で米国の国債や日本の国債を買っているという動きもそれほどではないから今お金はどこにあるのだろうか?不思議だ!

下落の原因を説明できるとすると、何となく不安に駆られて世界中でマネーが動いているというぐらいか。ドルに頼り切った世界の金融では米国の一挙手一投足に影響され、しかも増幅されて小さな波が高潮となり世界各国に押し寄せる。今回は米国の大寒波による経済活動の低下が増幅され、「史上最高値にまで登ったダウ平均株価が暴落するのでは」という不安を呼び、日本に高波となって押し寄せたのではないか。トルコやアルゼンチン以外の新興国の大部分は通貨の下落でインフレを防ぐために金利を上げて今回の荒波を海岸線で防いだ。外貨を貯め込んでいることも97年の時の危機とは違っている。それでも97年アジア通貨危機を想起し、現代人は不安に陥る。

現代人の不安は世界中にリスクの種が存在することにあり、いつ株価が暴落しても不思議ではないと認識しておくことだ。

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雪の昭和記念公園2014

2014-02-05 22:55:55 | Weblog

昨日の午後からの雪、薄く積もったが、強い太陽で今朝には融け始めていた。今日5日は今冬で最も寒い朝、空気がぴりとしていた。

昭和記念公園の梅が開花

みんなの広場

世界遺産になったせいか富士山が大きく見える

日本庭園

ラッパ水仙も開花

 

 

 

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山梨産赤ワインを味わう

2014-02-04 17:47:19 | Weblog

普段の晩酌は値段の関係で外国産ワインばかりだが、たまには山梨産ワインでもと、甲府湯村温泉に出かけた。甲府富士屋ホテルの「雲居」での和食付き宿泊を利用、ちょうどメルシャンフェアをやっていたので先ず、シャトーメルシャンの古くからある国産葡萄を使ったベリーA2010年を選択、普段飲んでる外国産に比べ気品のある香りと味で甲府に来て良かったと先ず思った。

次に、国産ワインコンクール欧州系赤品種で部門最高賞を授賞した中央葡萄酒のグレイスメルロ2010年を選択、メルロと名前が付いているがプティ・ヴェルド種が少量入っている。黒ブドウのプティ・ヴェルドはボルドーで5%ほど補助的に使われてるためか、このワインの味はボルドーらしい雰囲気がある。タンニンも効いていて受賞作らしいしっかりとしたワインだ。

「甲州」ブランドの白ワインはもはや世界的に評価されてるが、今回味わった2種類の国産赤ワインも外国産に引けを取らない高品質のもので、日本人のものづくりへのこだわりが感じられた。問題は生産量が少ないためか、年金生活者には高価なことだ。楽天市場でグレイスメルロは4000円、メルシャンべりーAは2200円ぐらいなので、値段からして普段飲んでる1000円前後の外国産ワインより高級ということになる。比較的安価なメルシャンべりーAは外国産とは味がかなり異なる甘美さと気品があるので時々味わってみたい。

甲府には県立美術館があり、初めて訪れた。ミレーをはじめバルビゾン派の絵画が蒐集され、東京の美術館みたいに混んでなく、ゆったりと鑑賞できた。70歳以上は入館無料というのも有り難い。

 

 

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カンボジャ、プノンペンでも騒乱の種が

2014-02-02 22:19:00 | Weblog

バンコックの騒乱は、選挙日の今日、かなりの死傷者が出ていると現地の新聞は伝えている。昨年末から新年にかけてプノンペンでも反政府デモで4人の死者が出て、雲行きが怪しくなってきた。昨年の7月末の総選挙(下院、123議席)で、与党人民党が68議席、野党救国党が55議席と予想以上の野党の健闘となったが、選挙結果に不正があると国際NGOを含め野党は厳しく政府を追及してきた。この時の選挙公約に最低賃金のアップを与野党とも掲げたことから政府は9月に5年後2018年最低賃金を160ドルにと政労使会議で発議した。

これが結果的には労使、与野党の対立を大きくした。繊維縫製産業の労働側は2014年から月160ドルに、経営側は100ドルを主張、労働側は生活費は200ドル以上かかることを根拠に、経営側は繊維縫製業の最低賃金はバングラデッシュ、インド、スリランカなどに比べ高く、ミャンマーもこれから強敵になると強行だ。昨年末、野党による反政府デモ、集会がプノンペンで行われた際、繊維縫製業の労働組合も参加したが、治安部隊による労働者を狙い撃ちにした銃撃で死傷者が出たことから対立はより深まった。

バングラデシュでの昨年4月24日に起きた8階建てビルの崩壊事故は、1127人の繊維縫製工場労働者が亡くなる世界最悪の産業事故で、私たちの着ている衣服がどうゆうところで生産されているか明らかになった。崩壊したビルの労働者の賃金は、月37ドル(約3591円)から50ドル(約4852円)で、北京の約8分の1、ニューデリーの4分の1程度で、このビルにはイタリアのベネトンの下請けやH&M、ZARA、GAPなど、世界の有名ブランドが最低水準の賃金を利用していた。日本のユニクロやスーパーも同じ条件でバングラで生産している。

それぞれの国に国際労働組合組織は調査団を派遣し、カンボジャでも銃撃の犯人と責任追及をしているが、フン・セン首相の対応が悪いと更に混乱は大きくなるだろう。
アジア縫製産業の最近時の最低賃金はバングデシュの縫製産業の最低賃金今年から、月額約68ドル(約7129円)、インド71ドル(約7444円)、スリランカ73ドル(約7654円)、ベトナム79ドル(約8283円) 。なお、ベトナムは2014年から最低賃金を地域別に14%~16%程度引き上げる予定である。

詳細は国際労働財団のメルマガに書いたので参照してほしい

http://www.jilaf.or.jp/mbn/2014/226.html

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