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いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

鞄エイジング 一挙レポート

2011-08-20 05:28:05 | 
さて、鞄エイジングの一挙レポートです。

革の鞄がお好きな方は
とても気になるエイジング。
それが購入検討中の鞄なら
尚更ですね。

さて、今回は主立った鞄5つの
エイジング状況をお知らせしたいと思います。

毎年、2回/年、鞄を大掛かりに
メンテします。
まとまった時間が取れる
夏休みと冬休みが多いですね。

ではまず一つ目の鞄から。
大峡製鞄でビスポークした細マチのダレスです。
靴の色と鞄の色を合わせている私は
黒の靴が少ない事もあり
余り登場機会のない鞄です。
よってエイジングの状態も余り
変わっていないですね。
特にメンテの必要も感じないので
今回は乾拭きだけして仕舞こととしました。





そして同じく三陽山長別注大峡製鞄サンタクローチェの
オーバーナイトケースです。
この鞄、大阪出張の時は必ず使っています。
結構重いのですが使い勝手は非常にいいです。
サンタクローチェは傷が付きやすい反面
乾拭きを繰り返すだけで傷が自然と消えて行く
趣深い鞄です。





この鞄、大峡製鞄にメンテ方法について問い合わせたところ
重厚な(諸兄で始まる、大峡イズム溢れる)文面で回答があり
水拭きと乾拭きだけにしてくれ、とのこと。

アドバイスの通り
水拭きと乾拭きだけに
今回はとどめました。



少し艶が深まったようですが
この革の魅力はもっと使い込むと
飴色になり、艶が更に増すことです。
まだまだ革の状態は若いですね。
この鞄、一番職人という方しか作れない為
度々製造中止になります。
購入を検討されている方は
早めの購入が吉かもしれません。

そしてスウェイン・アドニーのダレスバッグです。





この鞄は当初は良く使いましたが
やや大振りなせいもあり、最近は登場機会が
めっきり減りました。

エイジング状況はやや傷が増えた位でしょうか。
鞄の傷をとても気にする方がいますが
傷もエイジングのひとつで
時間が経つと
それなりの味わいになると思います。

さて、先ずはこの鞄からメンテを
していきます。

今回メンテで用意したのは下のクリーム類です。



実際に使ったのは手前の2つです。

先ずはスウェイン・アドニーのダレスに
手前右のホワイトハウスコックスのブライドルレザーフードを
指で塗っていきます。



テカテカですね~。
この状態で縦横にブラシをかけ
一晩置きます。

そして丹念に拭き取ります。
この拭き取り、結構大変で
根気のいる作業です。





自然な感じで少しだけ
艶が増えました。
使う度に乾拭きを繰り返すと
かなりいい感じに
エイジングしていくと思います。

さて、万双のダレスバッグです。
最も活躍しているバッグです。
ダークオークの色が合わせやすく
そして意外に何でも入ってしまう
収納力の高さ。
そして他のバッグに比べると軽いというのも
登場機会の多い理由のひとつだと思います。

一度だけ持ち手の金具が壊れるトラブルがありましたが
対策部品に交換してからは問題ありません。





既に大分艶がでていますね~。
普段は時々乾拭きするだけです。
これもスウェイン・アドニーと同じ方法で
メンテします。





大分艶が深まり
傷も目立たなくなりました。
これで暫くは安心です。

そして最後にインディードの細マチダレス。
ってどれだけダレス好きなのか、、、

これ鞄、大変に酷使されています。
まずこの鞄、雨の日専用です。
何故かこの鞄、ガンガンエッジを
ぶつけられます(わざとではありません)。

そしてこんな状態に。







いや~共に戦う戦士ですね~。
全体的に艶も落ち気味。
開閉の部分は爪のひっかき傷。
裏のポケットの淵は、すれて色が落ちています。
そしてエッジも。

この鞄にはクリーム類手前左の
コロニル プレミアムディアマントを
塗りました。
保革防水の機能がありますが
植物成分で出来ているので
鞄に優しいクリームです。
そしてエッジの色のはげたところには
靴用のコバインキ。
さらにコバインキを塗ったところには
ブライドルレザーフードを塗り
より色落ちしにくいようにします。

拭き取った後には
仕上げで防水スプレー。



そして出来上がりが
こちらです。









とても、奇麗になり
生き返りましたね~。
又、半年間宜しくです。

さて、これに新しくハートマンの鞄
加わりました。
エイジング状況は次回から
ご報告したいと思います。

買った後も愉しめる
鞄はやはり革に限りますね。



究極の鞄 ひとつの形

2011-07-30 05:10:46 | 
ハートマンのスーツケース
遂に手に入れました。

そう、あの落合正勝氏
ハートマンです。

前回手に入れたのは、海外旅行サイズの
トランクでしたが
今回、日常的に使える
ハートマンが欲しくなり
ずっと探していました。

既に日本では販売窓口がなく
アメリカ本国のハートマンのサイトでも
扱いがないので
どうしてもオークションでの
購入になります。

ヤフオクもずっとチェックしてきましたが
サイズや程度が折り合わず国内での入手は
困難と判断。
今回初めてアメリカ本国のeBayに登録し
じっくりハートマンを探す事にしました。

ハートマンの鞄
出品数はかなりありますが
程度の良いモノは中々出てきません。

と、ある時、「ベリーナイス!!」との表示とともに
一見新品かと見まごうばかりの
スーツケースが出品されました。

海外対応可能となっていたにもかかわらず
問い合わせをすると
「日本に送るのは、もの凄く高くなる。
 なので無理です。」とのつれいない返事。
すべて配送ルートはこちらで手配すると
説明しても、まったく話が進まないで
困っていると
クラブメンバーの方から
セカイモンの存在を
教えていただき、早速セカイモン経由で入札。
無事落札となったのでした。

落札から約2週間で商品が届きました。



ドキドキしながら、開封したところ
冒頭の写真のように
まるで新品のような状態の鞄に大感動。
思わず「セカイモンありがとう!!」って
言ってしまいました。

鞄を手にし、じっくりチェックしてみると
ほとんど使用感がありません。
裏には少し傷が入っていますが
これは使ううちに、必ず発生する類いのレベル。



そして横から見た状態でも
エッジ部分に打ち傷もなく
本当に新品のようです。



そしてハートマンのロゴ。



鞄全体がまだとても新しく
あのベルティングレザーの香りが、かなりします。

そして最も使用感が表れる
持ち手部分。



持ち手は数回使っても
結構色が変わったりするはずなのですが
まったくと言っていいほど
使用感がありません。

そしてハートマンのタグ。



中にネームカードが入れられるようになっています。
この「h」のマークは昔のハートマンのマークですので
この鞄はヴィンテージ物が奇跡的な状態で
残っていたことになります。

それを物語っているのがこの脚。



使用感はこれまた殆どありませんが
昔のタイプの脚がついています。

そしてハートマンのスーツケースには
やはりこれがなくては。



ハートマンのロゴ入りの
ナンバーロック。
このナンバーロックですが
裏からレバーをおこしてナンバーをセットしますが
出荷時には、誤ってレバーが起きないよう
プラスチックのストッパーがついています。
このストッパー一度外すと基本的には
もう付かないのですが
このストッパーが付いたままになっていました。
う~ん、やはり殆ど使われていないですね~この鞄。

さて、ナンバーのロックを解除
ストラップを外してこのロックを
外すと鞄が開けられます。



中も非常に奇麗で
ベルティングレザーの香りが
かなりします。
鞄の上部には書類がしまえるマチがあり
携帯などの小物もしまえるポケットも4つ。
かなり機能的な作りです。



基本的にはオーバーナイトケースですので
反対側は衣服を収納する作りになっています。
とても奇麗に革が張り巡らされています。



そして衣服が飛び出したり
鞄を開けた時に衣服が見えないよう
レザーの蓋が、ちゃんとついています。



そして最後に取扱い説明書。
これまた新品状態です。
どういう理由でこれが出品されたかは不明ですが
どちらにしてもとてもラッキーだったと思います。
これなら自分流にエイジング出来ますね。



そして、前回購入した旅行用ラゲッジと
無事、セットになりましたね~。



さてこのハートマンのスーツケース。
国内出張時に使おうと思います。

サイズは46cm×35cm×13cmです。

いつも国内の出張で使っている
大峡製鞄のオーバーナイトケースと比べると
幅が左右1cm、高さが2cm位大きい作りになっています。



厚みですが大峡は上から下に少しテーパードしているので
上部は、ハートマンの方が1cm大きく、底部は大峡が1cm
大きい作りになっています。



重さは偶然にも同じ3.4Kg。
良い鞄は重いのです。

さて、この鞄なら雨の日も気にならず
ガンガン使えそうです。
これからの出張はこの鞄を
メインとしますので、大阪でこの鞄を持って
シゾールのボルサリーノを被り
スーツを着ていたら恐らく私ですので
「らみいさんですか?」って
気軽に声をかけてみて下さいね。

尚、それが別人でトラブルが発生しても
当局は一切関知しませんので
そのつもりで、、、



Hartmannという会社

2011-07-10 05:31:12 | 
先日ご紹介した
Hartmannの鞄。



実は足の一部が
欠けていました。



実用上は問題ありませんが
何か修理の方法は無いかな、、、

まさかオークションで購入した
ヴィンテージの鞄を三越に持ち込む訳にもいかず
仮に三越がOKだとしても
この鞄を持ち込む手間を考えると
自分で何とか出来ないかなと考えていました。

これは得意の
突撃モード、ダメもとで
Hartmann本社のカスタマーセンターに
メールで問い合わせてみました。
英語なので言葉のニュアンスは不明ですが
おおよそのやり取りは以下の通りです。

私 「日本在住のらみいと言います。
   Hartmannの鞄を持っていますが
   鞄の底の脚が欠けて困っています。」

HartmannのD氏
   「わかりました。どんな脚ですか?
    出来れば写真を送って頂く事は
    可能ですか?」

私 「わかりました。
   写真を送ります。」

D氏 「あなたの言っている事が良くわかりました。
    パーツセンタに部品を手配して
    無料で送付します。」

私 「おお素晴らしい!!
   ありがとうございます。部品の到着を待っています。」

というようなやり取りの後
約2週間。
冒頭の写真の封書が家に到着しました。

開封すると何と4本セットの
パーツが!!



勿論すぐに取り付け
D氏には下の写真を添付して
お礼のメールを送ったのは言うまでもありません。



元々の鞄が大分昔のモデルですので
脚の材質感は少し違いますが
これはやむ得ない事。

まして、そのパーツが今も同じ仕様で
用意されていることの方が凄いと思います。

そして何より素晴らしいのは
一介の英語も怪しい日本人に
ここまで対応する会社としてのスタンス。

Hartmannは既に日本から撤退しているので
「日本はサポートしていない」とか
「購入したところに問い合わせてくれ」とかの返事かと
思っていました。

特に最近、アメリカのオークションの
eBAYなどで出品者が法人であっても
そっけない事務的な対応で
「無理ですね~」との回答を
良く経験するので
今回の対応はとても感動しました。

こういった些細な事の積み重ねが
CS(顧客満足度)を向上させ
ひいてはブランドの魅力に
大きく影響すると思います。

Hartmann!!
素晴らしい会社です。
益々ファンになりました。



Hartmannのレザーラゲッジ

2011-06-12 05:05:02 | 
先日、ハートマンの大型のラゲッジを
オークションで入手しました。
恐らく1970年代の物。

ハートマン、、、
私には特別な思いがこの鞄にはあります。

既にお気づきの方も多いと思いますが
そう、あの落合正勝氏が愛してやまない鞄でした。

いつかは私も同じハートマンを
という思いが募り
遂に先日、扱い店である
日本橋の三越に問い合わせたところ
既に取り扱いを止め
今は修理のみを受付ているとの話でした。

であれば本国アメリカから
直接輸入しようと思い
本国のサイトを確認しましたが
既にこのタイプの鞄は廃盤。

万事休す、、、

いや、オークションは?

と思い早速確認したところ
先日偶然にもタイミングよく
手に入れる事が出来た次第です。

落合氏曰く
「長旅に出るとき、
 今でも数ある中からハートマンを選択するのは、
 質実剛健な外見に付加された、
 モダンなヨーロピアンテイストの双方が
 気に入っているためである」
 と「男の服 こだわりの流儀」で
 書かれています。

又、「私の愛するモノ、こだわるモノ」では
こんな事も言われています。

鞄が増えすぎた以外に
「鞄の収集をやめた理由はもうひとつある。
 これぞトランクという理想的な鞄に出合ったためだ。
 ハートマンである。」

いったいどんな鞄なのか、、、

そして先日、無事、鞄が
拙宅に届けられました。

まずはその大きさに驚き



そしてその革の美しさに感動しました。



大きさはもっとも大きいサイズと思われる
640mm×500mm×210mm
写真の万双のダレスと比較すると
その大きさがわかると思います。

そして重さは
鞄単体で5.7kg。
海外旅行の際は荷物のエクストラチャージが
かかりそうですが
ちゃんとした革の鞄はどうしても重くなるものです。
逆に革の鞄で軽ければ
どこかで効率化という名の下に
手を抜いている可能性を疑う必要があります。

さて、Hartmann
創業は1877年、米ミルウォーキーで
旅行用品メーカーとしてスタートしました。

代表的な取扱商品でもある
プルマン型のトランク類は
ハートマン社の近くに自生していた
靭やかで軽いBASS WOOD(しなの木)を
フレームとして使用している為
大きさの割には軽量です。

そして、この素晴らしく美しい革ですが
ベルティングレザーと言います。
ベルティングレザーとはステアハイド
(2年以上経過した去勢された成牛の皮)を
植物タンニンで鞣し
オイルで仕上げた、ヌメ革の一種で
工業用のベルトなどに使われる、とても丈夫な革です。

英国のブライドルレザーなどは
独特の趣とある意味デリケートなところがありますが
ベルティングレザーは正に質実剛健
肌触りも最初は素っ気なく
何も気にせずガンガン使える
ある意味アメリカらしい合理的な革だと思います。

では革の風合いがないかというと
そういう訳でもなく
使い込んでいくうちに
何とも言えない、飴色に変化していきます。

ベルティングレザーは元々オイルを含んでいるので
皮革用のメンテナンス用品も基本的には不要です。
寧ろ、使わない方が良いとも言われています。

はじめ、この鞄が到着した時
かなり斑があったので
シール類も全て剥がし
ぬるま湯で丁寧に全体を水拭きをしたところ
大分綺麗になりました。

ベルティングレザーはそういった革です。

さて、少し冷静になって
鞄を観察する事にしましょう。
まずは鞄の大きなポイントのひとつ。
金具がしっかりしているか
そして勿論正常に作動するか?

このハートマンは
中央に「hartmann luggage」のロゴ入りのナンバー錠



そして両サイドにロック式の金具がついています。



両方とも新品のように
びくともしません。
全く問題はないようです。

そしてトランクとしての機能
例えばスーツがちゃんと仕舞えるか?

このトランク
ガーメントケースのようにちゃんとフックと
専用ハンガーそして仕切り板がついています。



とてもしっかりした丁寧な作りです。
そしてハンガーにスーツをかけ収納すると
三つ折りではなく
ちゃんと二つ折りでスーツが収納出来ます。
3着くらいは大丈夫な厚みがあります。




仕切り板をちゃんとセットすれば
皺も最小限で済みそうです。



そしてバッグの内側は
前のオーナーが丁寧に扱ったらしく
とても奇麗です。
そして機能的にレイアウトされています。



この鞄でヨーロッパの長い旅に出る。
革の鞄があるだけで
旅の雰囲気が一変しそうです。
色々な夢や期待
そして思い出を
詰め込む事が出来そうな鞄です。

そして革の一番良いところは
使い込む程にエイジングされ
より素敵な鞄になっていくことです。
革好きが革の鞄に拘る
ある意味一番の理由です。

さて、この鞄。
ウオークインクローゼットに仕舞おうと
思いましたが
暫くは自分のワークルームに
インテリアとして
置いておいても良いかなと思いました。





そして最後に
「男の服 こだわりの流儀」ではこんな事も



「他人の歴史が刻まれた
アンティークは論外である。
たとえ、そのバッグがどれほど
「一モノ」の条件をクリアしていようと、
それは自分の「味」ではなく、
あくまで借り物の他人の「味」であり、
こだわりとはほど遠い。」


痛烈なパンチです。


落合先生へ

素晴らしい出会いを作ってくれた
貴方を忘れません。

そして、貴方の一ファンが
貴方への憧れから
この鞄を使うことを
どうかお許し下さい、、、







鞄のエイジング

2010-08-17 13:48:38 | 
定期的にお届けしている
鞄エイジングレポートです。

今日は飛び石的なお盆休み最終日です。
今日も猛暑ですね~。
外気は既に35度オーバー
こんな時は自宅でメンテ作業です。

さて冒頭の写真は万双のダレスバッグ。



一番使用頻度が高く、購入して既に2年半が過ぎました。
落合氏が言われるように、鞄は猫かわいがりしないで
ガンガン使います。
そうすることによって、自分色に染まっていくと思います。

基本は晴れ用ですが
期せずして天候の急変で
時々雨に打たれる事もあります。

雨にぬれると
表面が水ぶくれのようになりますが
帰宅して雨を拭き取り、自然乾燥させると
元に戻ります。

そんな時はたまにブライドルフルードを
塗ってやったりします。



勿論、優しく手で塗ります。



そして一番痛むのが
鞄の持ち手と、鞄を留めるストラップです。



ストラップは、鞄を持つ時に
爪が良く当たる為、結構傷がついています。
これも味ですね。
持ち手は一度
鞄本体と持ち手をつなぐ金具のピンが折れてしまい
万双で修理してもらいました。

預かりになるのかと思ったのですが
その場で20分位で直してくれました。
修理代は1,000~1,500円位だったと思います。

金具はまだまだエイジングが進んでいないですね~。



さて、その他の鞄はどうか、、、、

スウェイン・アドニーは、使用頻度も万双ほどではないので
あまりエイジングが進んでいません。



そして主に出張用に使っている
大渓製鞄のオーバーナイトケース。



これはいい感じにエイジングされています。
サンタクローチェのソフトレザーは傷がつきやすいですが
その傷も使っていくと消えたりもする
不思議な革です。
少しづつ飴色になっていっています。

そして同じ大渓でビスポークした
細マチダレス。

これはほとんど使用していないので
エイジングされていません。



もう少し使おうと思います。

そして、一番ハードな扱いを受けている
インディードの細マチダレス。
しかも雨用の為、雨の日しか使われません。



雨の日、傘で手が塞がれている為
何となく乱暴な扱いになってしまうことも多々。
鞄の角をぶつけたりすることもあります。

その結果



鞄のエッジはかなり悲惨な状態に。



ということで、今日はインディードの鞄のメンテナンスです。

じゃーん、用意したのは下の道具。



靴のメンテナンス用品の一部です。

そして今回使うのは、コバインキです。



コバインキを丁寧に塗り、そして仕上げに先ほどの
ブライダルフルードを塗って出来上がり。



鞄の表面は、コロニルのプレミアムプロテクトを
使っている関係もあり、光沢もまだまだ充分あります。

靴でも、鞄でも、革製品はメンテが重要です。
メンテも慣れると大変、というよりは
愉しんで出来るようになります。

特に革は自分色に育っていくので
愉しいですね。


FIVE WOODS

2010-05-02 06:13:59 | 
さて、昨日の続きですが
その衝撃の事件とは
バタクハウスカットを出て
エスカレーターに向かう途中で
起きました。

エスカレーター近くに
鞄の専門ショップ ドラスティックザバゲージという
お店がありますが、何の気なしに覘いたところ
衝撃的な鞄が展示されていました。

何と、ミニダレス!
しかも本格的なブライドルレザー。



しかーも!
セールにかかっています。

変わった鞄は一点ものが多いので
これを逃したら
この鞄は二度と手に入らないかもしれない
しかもセール価格!

と心の中で落合先生が言っているような気がして
(自己正当化システム起動)
先ほど、大丸で鞄を買ったにも係わらず
「これ下さい!」と
購入した次第です。

あーあ・・・

さて、気を取り直して鞄を仔細に
見てみましょう。

まずは鞄のメーカーですが林五です。
林五は昭和4年創業の大阪の鞄メーカーです。
今はRIMOWAの正規代理店として有名ですね。

ブランド名はFIVE WOODS
正にこのブランド名、直球ですね~。

裏から見たところ
ブルームが吹き出ています。
う~ん、正にブライドルレザー!という感じです。

縫い目も非常に精緻で
コンパクトサイズにも係わらず
ちゃんと鞄の両サイドが補強されています。
そして錠前や持ち手の取り付け部分の金具も
真鍮製です。
正に手抜きなしですね。



そしてこの鞄の本当に素晴らしいところは
鞄全体の大きさと持ち手のバランスです。

こういうコンパクトサイズのダレスの場合は
持ち手が大きく見えてしまうことが多々ありますが
これはいいバランスを保っていると思います。

これはサイド。
流石に蛇腹状にはなっていないですね。



そして底面です。



ちゃんと足鋲が打ってあります。
これなら躊躇なく床に置いても大丈夫です。

そしてインナーですが
バックスキンの仕上げになっています。



携帯フォルダーにカード入れ
ペンケースが作られています。
そしてファスナーつきの収納もついています。

マチが入っていないところが
判ってますね~。
ダレスはマチが入るととても使い勝手が
落ちてしまいますので。

最後に付属品です。



キーとネームタグ
ちゃんと同じ素材で作られています。
そしてブルームを落とす為のブラシ。

いや~本格的ですね~。

そして冒頭の写真は付属のブラシで
ブルームを落とした状態で撮影しました。

後ろにあるのは万双のダレスバッグですが
コンパクトさが良くわかると思います。

万双の鞄もブライドルレザーですが
ブライドルレザーは育てがいがありますね~。
エイジングが楽しみです。

使用イメージは休日のスーツでの
外出又は、ジャケット&トラウザースの
カジュアルスタイルでも良いと思います。

いや~本当に物との出会いは
運命ですね。

青木の鞄

2010-05-01 05:23:29 | 
青木の鞄です。

マイバースディ用にと
大丸東京本店で購入しました。

かばんの青木
大正3年に青木商店として創業された
所謂老舗の鞄メーカーです。



購入した鞄はGAZAシリーズで
素材は牛ヌメ革です。
カラタイコ仕上げといって
厚めのヌメ革を何回も回転ドラムにかけ
加工していきます。

このことによって表面に凸凹が出来
なおかつとても柔らかな革になります。
手触りはシープスキンのような柔らかい感触です。
しかし革自体には厚みがあり
作りも非常にしっかりしているので
耐久性はありそうです。

鞄はもちろん裁断から縫製まで
熟練した職人により手作業で行われます。

価格が比較的リーズナブルなので
コストパフォーマンスは非常に高いですね。

さてこの鞄ですが
元々、ドキュメントや本を持ち歩かず
財布やiphoneを持ち歩く為に
良い鞄はないかなと思い
探し当てた鞄です。

使用イメージとしては休日に
何処かに出かける時に使う
服装は基本的にはジャケット+トラウザースです。

所謂、手で抱えるようなセカンドバッグは
ゴールドファイルの鞄が既にあり
又、どうしても集金人のイメージがあるので
持ち手のあるコンパクトな鞄が欲しいと
思っていたところでした。

これ、探してみると意外にピンと来る物がないですね~。

さて、作りですが規則正しい縫い目や
裏側のファスナーの持ち手にも
コバの仕上げがちゃんとしてあり
非常に丁寧に作られています。

又、鞄の淵の部分は2重に内側に
折り込まれていて
非常に凝った作りになっています。



鞄の中身は二つのまちに分かれていて
携帯用ポケットやファスナー付きの
ポケットとかも付いています。
まあ、本当は何もないシンプルな作りの方が
良いと思いますが。

因みに内側はストライプの布製です。



デザインは底部にストラップが付いていています。
又、この革の質感と明るめのブラウンが
適度なカジュアル感があり
どんな服装にもマッチしそうです。

大きさのバランスはこんな感じです。



さて、買い物も無事終わり
バタクハウスカット丸の内店のK保教祖様に
ご挨拶に伺いました。
そして新丸ビルを後にしようした
その時、衝撃の事件が起こりました!

その話は又、次回。

大峡製鞄のオーバーナイトケース

2009-08-30 06:53:55 | 
大峡製鞄のオーバーナイトケースです。
購入して1年以上経ちます。

正確にいうと三陽山長との
コラボ製品ですが
デザインは大峡製鞄のオリジナルより
こちらの方が断然カッコイイと思います。

この鞄
ある意味もっとも大峡製鞄らしい
鞄のひとつだと思います。
ずしりと重い質実剛健な作り
素晴らしいサンタクローチェの
ソフトレザー。
まるで精緻なミシンで縫ったような
目打ちの縫い目。
オーバーナイトケースは
究極的な職人技の粋を極めた製品だと思います。

メンテナンスは基本的に乾拭き
たまに水拭き。
それだけです。

使用頻度はそれほど高くありませんが
もっともエイジングが表れやすい鞄です。



サンタクローチェのソフトレザーは
とても傷がつきやすいのですが
しかし不思議なことに
毎日使って乾拭きしていくと
傷が段々消えていきます。
そしてあめ色に段々変化していきます。



内装はもっとデリケートで
指で押しただけで色が変わります。



でも一日たつと元に戻っています。
ただ傷がつきやすいことには変わりありません。



誤解を恐れず言えば
この鞄は新品の時がもっとも
かっこ悪く、使えば使い込むほど
かっこよくなっていく鞄だと思います。

製作するのに時間がかかるのと
この鞄を作れる職人が少ない為
入手困難な時期もあります。

でも鞄フェチの方には絶対お薦めの鞄です。
ヨーロッパの名だたる鞄より
ある意味価値があると思います。
但し重いので
それなりの覚悟が必要です。

しかしこの鞄の価値を理解すれば
その重さも又、楽しさに変わると思います。

鞄のエイジング

2009-08-15 06:10:24 | 
今回は鞄のエイジングのお話です。
コメントでリクエストがありましたので
ご紹介したいと思います。

冒頭の写真は以前ブログでもご紹介した
万双のダレスバッグのその後です。

後ろからが一番エイジング具合が
わかると思います。
使用して1年半です。

但し鞄は5つ位をスーツに合わせて
ローテーションして使っているので
毎日使用している場合よりは
エイジングは進んでいません。
又、雨の日には使っていません。

但し、今ある鞄の中では一番使用頻度が高いと思います。

なぜならどんなスーツの色とも合わせやすいのと
そして軽いからですね。
(といってもファブリック製などに比べるべくもありませんが)

後ろからの状態が一番エイジング具合がわかります。
通勤だけでなく外出も多いので
結構ハードに扱われています。
勿論傷もつきます。
それがその人なりの雰囲気の鞄になっていくので
いいと思います。

正面から見ると買った当初のブルームはすっかり落ちて
光沢を帯びています。

メンテナンスは乾拭きが基本で
何ヶ月かに1回 
ホワイトハウスコックスのブライドルレザーフードを
塗りこんでいます。



又、一度、ヒンジの部分が壊れました。
万双に持っていって直してもらいました。



期間は1週間、費用は1,400円位でした。
あの有名なT井社長が丁度いらっしゃって
「今までより丈夫なタイプに変えておきましたから」
とのこと。
確かに今までよりしっかり感があります。
しかしT井社長相変わらずパワー全開ですね。

そしてこちらはスウェインアドニーブリッグの
ダレスバッグです。



こちらもメンテナンスは万双と同じです。
こちらの方があまりエイジングが進んでいませんね。
持ち手ももっと早くへたると思ったのですが
まったくビクともしません。



万双もそうですが
やはり英国の革はいいですね。
とても丈夫で
エイジング具合も素晴らしい。
100年でも使えそうです。

本当に良いものを長く使う
まさしく本当の英国流ですね。

スーツケース

2009-03-21 06:10:45 | 
スーツケースです。
実は依然使っていたスーツケースが
取っ手部分が壊れてしまい
新しく購入しました。

以前は布のタイプを使っていましたが
雨に濡れても問題のないタイプにしました。

RIMOWAやゼロハリも考えましたが
革の鞄以外は興味のない私は
新宿のドンキで買うことにしました。

ドンキ、凄い数のスーツケースです。
大きなサンコンのような黒人の店員さんに
恐る恐る聞いてみたところ
自分がめぼしを付けていたスーツケースは
使いやすくてお勧めと言うことで
購入しました。

このサンコンさん
かなり面白いキャラです。
「鞄も色々、人生も色々ね~!」
ともちろん日本語でジョークを飛ばしていました。
笑えます。

さてスーツケースですが
素材はポリカーボネイトです。
メーカーは不明です。
(まったくコダワリがありませんね~)

最近はTSAロックという鍵のシステムが主流で
これもそのTSAロックです。
これはテロとかの容疑で
航空会社がスーツケースを開けなければならないとき
TSA職員が専用の鍵で開けることが出来る
システムとのことです。
主にアメリカで役に立つシステムだと思います。



そして裏面はこんな感じです。
横に倒しても滑りません。



又、中はこんなレイアウトです。




スーツケースの中身ですが
いつも行きはスカスカ、帰りは満載と言う感じです。
収納力もあって、取り回しもしやすく
サンコンさんの言うとおり使い勝手のいい
スーツケースでした。

ああ、どうせ出張なら英国
いつかノーザンプトンに行きたいですね・・・