いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

エイジングレポート

2014-05-27 22:28:27 | 
毎年恒例となった
鞄のエイジングレポートです。

鞄はかなりの数がありますが
その中でも
私と最も行動を共にしている
万双のダレスバッグ。

1年の間にあちらにぶつかり
こちらにぶつかりしながら
年輪を刻んでいる鞄。







いい感じにやれてきています。

自然の使い込んだ
正に持ち主を表すエイジングです。

先ずは1年の労をねぎらい
乾拭き、そして靴用のエドワードグリーンの
ダークブラウンシューワックスで
色の落ちた部分をリペアしていきます。




一通りリペア出来たら



いつものブライドルレザーフードを
指に取り、ダレスに塗りこんでいきます。



独特のロウの匂いがワークルームに
広がっていきます。

そして一通り塗り終えたら
ブラシを使って縦横に丁寧にブラッシングしていきます。
指で塗るとどうしてもムラになりますが
このブラッシングによりブライドルレザーフードが
均一になります。



作業を終えたら
一晩そのまま寝かせます。



すっかりつや消し状態になっています。

後は翌日、丁寧に根気よく拭き取るだけです。



この鞄、又、一段と深みを増した気がします。

革の鞄の愉しみは
正に持っている時だけでなく
こうやってメンテナンスをして
育てていくのが
愉しいのだと思います。

これから1年
又、こいつと一緒に頑張ろうと思います。

革の鞄はその人となりを表す
鑑にもなります。
持ち主が鞄の風格に負けない様
相応しい仕事と生き方をしていきたいですね。




ミニダレスを探して

2014-05-24 06:15:20 | 
好きな鞄
色々な形の鞄があるが
ひとつ選ぶとすれば
トップフレーム
所謂、ダレスバッグが一番の好みである。

ダレスバッグ
ドクターズバッグとも言われ
その収容量の多さから
使う人の職業はドクターや
本を沢山持ち歩く大学教授が相場と決まっていた。

しかし、今はダレスバッグを街中で見る事は
ほとんどない。
いや、革製の鞄と言った方が良いかもしれない。
とって変わったのは
ナイロン製の軽量バッグである。
それは私の趣味からは大きく異なる。
やはりビジネスには革製のダレス
そして、プライベートでもミニのダレスがあると
非常に便利だ。

下の写真は、以前ご紹介した林五のダレスである。



この鞄、スーツ姿は勿論だが
意外とカジュアルな服装との相性もいい。
そして何よりいいのは
大きさの割に非常に収納力があることだ。

この鞄が大いに気にいったので
ちょっとフォーマルな場面でも使える
黒色の物を購おうとしたところ
既に廃盤との事。

デパート、通販
色々探してみる。
土屋鞄など有名どころもミニダレスを作っているが
どうも私がイメージしているものとは違う、、、
ブリッグにも小さなダレスがあると聞いて
見せてもらったが大きさが全くミニではなかった。
実は意外と自分好みの
ミニダレスは見つからない事を改めて知る。

そんな時、大阪へ出張に行った帰り
見つけた鞄が冒頭の写真の鞄である。

発見場所は大阪三越伊勢丹。

   「豊岡」

という特設コーナーが作られている。

兵庫県豊岡。

千年続く鞄の産地。
最近では色々斬新な鞄も発表されているとの事。

手にしたこの鞄。
アートフィアーという会社のもの。
創業は2006年という新興メーカーである。

ニューダレスというコンセプト。



斬新なデザイン。




中の仕切りもビニール製であるが
よく考えれていて、収納力も問題ない。
勿論、件のミラーレス一眼も収納OKである。




横から見ると、下に向かって広がっていく
安定的なデザイン。



底部についても、鋲こそ打たれていないが
床置きでちゃんと直立出来るデザインとなっている。



そしてもうひとつの特徴的な部分。
美しいアールを描いた木製のハンドル。



これがとても手に馴染みやすいデザイン
しかも木製であれば長期利用でも全く問題がない。
いや、むしろ段々と光沢が出てきて
味わい深くなるのではないか。

黒でこのデザインなら
結婚式などのフォーマルな場面でも
使えそうである。

しかし、、、
唯一、惜しむらくは
この鞄の素材にある。
正面両サイドに走っているストラップ
そして中央部分のストラップを除いては
合成皮革で出来ている。

   「 鞄 」

読んで字のごとし
鞄はやはり革でなければならないのである
特に実用性より趣味性を重んじる私にとっては
非常に大切な部分である。

早速メーカーに問い合わせてもらったところ
革製の販売予定はなく
オーダーも受け付けていないとの事。

この鞄、デザインサンプルとして
又、雨の日用として使用する事にした。
しかし革製のミニダレスを諦めた訳ではなく
引き続き探索の予定。

さて、そんな時、銀座の魔窟から
恐ろしい話が入ってくる。

まあ、これについては
又、改めてお話ししましょう。


ユニオンワークス新宿店 オープン!

2014-05-05 06:56:58 | 
いつもお世話になっている
ユニオンワークス

言わずと知れた
本格靴の修理工房です。

そのユニオンワークスが
銀座店に続き
つい先日、新宿店がオープンしました。

場所は伊勢丹近くという
絶好のロケーション。
店長は長谷川さん。
渋谷店で初めてお会いしたのが2010年。
つい先日のように感じられますが
お店を任せられる逸材に
成長されたのですね~。

感慨深いです。

冒頭の写真は
関係者で集まった時の1枚。

写真中央がユニオンワークス代表の中川社長
左がバタクの中寺氏
そして右がファッションレスキュー
政近準子女史こと準ちゃん。

皆さん有名人ですが
素晴らしい仕事を信念を持って成し遂げている方には
やはりオーラがあります。

同じ時代に生きて
そしてお知り合いになれ
色々刺激をもらえる事に感謝です。

ユニオンワークスが
新宿にあればな~と思っていた方は
多いはず。

是非一度覗いてみて下さい。

ユニオンワークス新宿店