いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

シャネル、ディオール、そしてサンローラン

2015-06-28 05:52:06 | その他
去る6月17日 我らがアイドル中野香織さんの講座
明治大学リバティアカデミー「シャネル、ディオール、そしてサンローラン」が開催された。



当日の参加者は何と430名!
中野香織さんの講座の人気の高さがわかる
参加人数である。
当日は明大の学生さんもいらっしゃっていたが
大半は社会人の方。
非常に真剣にメモを取りながら受講されていた。

シャネル、ディオール、サンローランと
世界的な3大ブランドの変遷
多彩な写真や動画を交えながら
そのブランドの背景や社会的な影響
そしてその創始者達の人生も伝わってくる
非常に濃い内容であった。

最近ではファッション誌でもよく見かける
「ノームコア」や「ノージェンダー」などのキーワード
これらが生まれた背景なども
改めて理解する事が出来た。

こういった講座はおそらく日本でもこの講座だけである。
受講できるのは非常に幸せだなと痛感した次第。

講義終了後の反省会?も盛り上がり
非常に充実した1日であった。

感謝、感謝です。



フランコ・プリンツィバリ サマースーツ

2015-06-13 07:55:57 | スーツ
フランコ・プリンツィバリ
カラチェニ氏に師事し『FORBICID'ORO(金のはさみ賞)』の
選考最高責任者であり伝統の技術を継承する
一流のアルティジャーノ。
そのフランコ氏が監修し日本のファクトリーで作られるスーツが
フランコ・プリンツィバリである。
毎年、年2回フランコ氏が来日
オーダー会が開催されるが
その時は特別に、オーダーする人専用のパターンが起こされる。
オーダー会に参加する都度、そのパターンは修正されていき
どんどん完成度が高められていくのである。
もう何着目であろうか。
春夏物だけでもクローゼットに10着以上あるので
秋冬のスーツをあわせると
恐らく20着以上はオーダーしたと思う。
もはや特別な感覚はなく毎シーズンの恒例行事として
スーツをオーダーするような感覚である。

そして先日、オーダーしたサマースーツが出来上がった。

冒頭の写真がそうだが実際の生地は
もっと暗い色のストライプ柄である。
下の写真が実際のイメージに一番近く
ストライプであってもそれがことのほか
目立つことはなく、どちらかといえば
シックな感じである。



この生地、フランコのオリジナルのバンチから選んだものだが
思いのほかコシがあり夏物にもかかわらず
仕立て栄えする生地である。
これは構築的なパターンによるところもあるのだろう。

さて、トレードマークの
袖下で貼り合わせるような特徴的な袖の縫製



袖口は一番奥のボタンが眠りボタンになる
これもいつも通りの仕立てである。



今回はサマースーツなのでレジュリッシモという
副素材をかなり省いた仕立てである。
それでもフランコ独自の構築的な仕立ては変わらず
所謂アンコンジャケットのような
カジュアルな感じには決してならない。
それでいて、軽く動きやすく、オフィスで
終日上着を着用していても全く気にならない
そういった仕立てのスーツである。



トラウザースも同様の作りであるが
ポケットなど肌に触れる部分は
ちゃんと生地と裏地の間に作られ
そういった部分でもサマースーツだからといって
着心地に影響を与えるような省略は
一切ないのである。



フランコ氏はオーダー会で来日する際
必ずファクトリーも訪問し技術指導をしているが
効率化に走らず連綿とこういったこだわりを継続しているのは
流石である。



ここまで自分の体形を理解してもらっていて
着心地も良いとなれば
あえてテーラーを変える気がしないのである。
自分の一着を完成させるには長い時間がかかる。
よって、今後もフランコ氏が来日する限り
オーダーし続けようと思う次第である。



さて、世の中はクールビズ全盛
しかし、私は今年もサマースーツ+オッドベスト
そしてボウタイというスタイルを崩さないつもりである。

もうすぐ、本格的な夏がやってくる。




batak別注 パナマ帽 そして

2015-06-05 20:45:10 | ハット
バタクハウスカット別注のパナマである。



パナマの語源は1834年ルーズベルト大統領が
パナマ運河を渡った時からと言われている。
実際のパナマ発祥の地はエクアドルである。
パナマ帽をつくる素材であるパハ・トキージャは
エクアドルでしか取れないからと言われている。

夏の定番パナマ帽。
このパナマは件の素材をエクアドルから取り寄せ
それをbatakが英国のハットメーカーに別注したもの。



最近、バタクハウスカット本店に行くと
色々な発見がある。

ロイヤルブルーのピュアコットンのこの生地もそう。



この生地に心奪われ
あるものをオーダーしてしまった。
詳しくは仕立て上がったら
ご報告しよう。

そして、このパナマも先日偶然に目に入ったものである。
フィッティングしてみて感心したのだが
木型のバランスがとても良いのである。
ブリムの幅、そしてクラウンの高さ
リボンがシンプルなのも良い。
リボンにブランド名が入ったりすると
これは興醒めである。
出来ることなら他のハットメーカーも
リボンにブランド名を入れるのは止めて欲しい。

さて、今回購入したこのパナマ
まだ、白日の下では、眩しい位に白い。
これが少し日に焼けてくると趣きがでてくる。

ということであれば
さて、これからは毎日被ることにしよう。

梅雨をくぐれば
すぐそこに夏が来ているのだから。