いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

アジャスタブルコスチュームのノーフォークジャケット

2016-03-27 07:30:26 | カジュアル

ノーフォークジャケットをご存知でしょうか。スポーツコートの一種で元々は狩猟用に作られたジャケットです。その名の由来は1800年代、発祥の地、英国ノーフォーク地方と言われています。英国ではオーバーコートからスポーツコート、トラウザーズや靴など狩猟の為に発展した服装が非常に多いです。

このジャケット滅多に既製服はありません。もしあったとしても、かっこいいものが見当たらないのが現状です。以前からアジャスタブルコスチュームのカタログを見て気になっていました。先日のサイクルコートもそうですが、サイズ調整をしないと私の場合難しいので、小高さんに相談。意欲的にチャレンジしてくれるとの事なのでお願いしました。

デザインの特徴は動きやすいようにボックスプリーツが入っていること。とってもかっこいいと思います。



その他、ポケットのディティールなども良いですね~。






生地は何と英国ミルLovatのツイード!バタクハウスカットでも使われているようにその生地の良さには定評があります。仕立て栄えする生地だと思います。




出来上がりは秋頃、今からとても楽しみです。


ベルスタッフのトライアルマスター

2016-03-20 06:56:03 | カジュアル

ベルスタッフのJUBILEE TRIAL MASTERというジャケットです。



先日、CCDL(Classic Car Driving Lesson)のメンバーでツーリングする機会がありました。



皆、キメキメのスタイルで格好良かったのをみて、油断した自分のスタイルを反省。スーパーセブンに乗る時の装いについて改めて考える良い機会になりました。

セブンをドライビングするということ。これは物凄い勢いで風を浴び、路面が濡れていれば水はねもあるという、ハードなドライビングになります。服装も自ずとそういったことに対応できる機能性が求められます。

先日、銀座のMotorimodaに行った時に偶然、今回ご紹介するベルスタッフのジャケットと出会ってしまいました。

BELSTAFFは英国ウエストミッドランズ州スタッフォードシャーで1924年に創業されたモーターサイクルウェアのブランドです。英国といえばブルックランズサーキットやマン島で行なわれるTTレース、オートバイファンなら知らない人はいないでしょう。1925年から1935年にかけてブルックランズのラップ記録を保持したオートバーレーサー、ジョセフ・ジョー・ライトがベルスタッフのアンバサダーとなりベルスタッフは過酷なレースに耐えるモーターサイクルウェアとしての地位を確立していきます。

ベルスタッフを最も特徴づけているのはエジプト産のワックスコットンという生地です。通気性と防水性に優れたその生地は1950年代”インターナショナル6DAYトライアル”に出場したイギリスナショナルオートバイチームの公式ユニフォームにも採用されています。

今回購入したJUBILEE TRIAL MASTER、ベルスタッフの伝統的なジャケットデザインです。
素材は天然由来のソイワックス(大豆オイル)で仕上げたワックスコットン。エイジングされたようなとても雰囲気のある素材です。



胸には創業した年の1924の文字とユニオンジャックのアニバーサーリーパッチが配されています。



そしてモーターサイクルウェアであることを強烈に意識させるパーツであるパッドが肩部分と肘部分入っています。



パッドはインナーの袋状になっている部分に装着されていて、取り外しが可能になっています。



さて、Motorimodaの店内に話を戻すと、注文していたドライビンググローブを受け取りにいった時、レジ近くにこのジャケットがかかっていました。色合いが私好みのワインカラーっぽいラセットという色。おうおうにして既製品が合わないメタボな私、ダメモトで試着してみると何とぴったり!これは正に運命の出会いと思い即決購入した次第です。



ジャケット自体はそれなりの重さがありますが、着てしまうととても動きやすくむしろ軽快感があります。使い込む程にエイジングされ雰囲気が出そうですね。

セブンに乗れる日が楽しみになってきました。



アジャスタブルコスチュームのタイ

2016-03-13 07:47:15 | タイ
先日アジャスタブルコスチュームの展示会で購入したタイです。



色は渋い感じのワインレッド、ドットとひし形が交互に配されたデザインとなっています。このタイ、実は単品で見た時は何も感じなかったのですがトルーソーにディスプレイしてあるのを見て購入を決めました。
そうこのタイ、何を隠そう古のA. Sulka & Co.のタイを連想させます。リヨンの自社ミルで織られた「シュルカ シルク」を用いたタイ、1950年代に全盛を極めたそれはとてもエレガントです。先にも後にも実物のSulkaのタイを手にしたのは銀座の件のパーソナルテーラー(クラブメンバーからは魔窟と呼ばれているビスポークテーラー)だけです。企画をしている小高氏がそれをモチーフとしたかどうかは不明ですが、この時代のタイにはデザインされすぎていない良さがあると思います。

素材は定番の英国バーナーズ製シルク、ヴィンテージな雰囲気がよく出ています。



Sulkaのタイは芯地がありませんが今回のタイは現代的に使いやすいように芯地が入っています。但し薄地の芯地になっているので、しめた時には柔らかさが出て、ヴィンテージタイの雰囲気がよく出ていると思います。



そしてこのタイで最も感心したことは、その長さです。3Pのスーツを着て現代のタイをすると身長にもよりますが、どうしてもタイがウェストコートから出てしまいます。現代は2Pが主流の為、この長さになっているのだと思いますが今回のタイは長さが120cm、3Pを着る時、丁度良い長さに収まりウェストコートからタイが出ません。これは私にとってはとても重要なことです。

さて、このヴィンテージ風のタイ、とても軽やかに見えますのでこれからの季節、ますます活躍しそうです。春はもうすぐです。





ハケットロンドンのウールポケットスクエア

2016-03-06 07:15:43 | その他

ハケットロンドンのウールのポケットスクエアです。



ポケットスクエア、ポケットチーフという方が一般的かもしれません。銀座のクラブメンバーはポケットスクエアという言い方が一般的なのでこちらのブログではポケットスクエアと表現しています。

ポケットスクエアを挿すようになったのは19世紀頃と言われています。元々はフォーマルな装いに合わせ刺し方はTVフォールド、色は白でした。その後スーツの原型となったラウンジスーツを着用する頃になると色々な色が使われるようになりました。

今回のポケットスクエア、素材はウール。シルク、リネン、コットンのポケットスクエアはありますがウールというの比較的珍しいと思います。ふちは手縫いのようにロールされ明るい茶色部分が3cmその中央がペイズリー柄となっています。この手のデザインのポケットスクエアは挿し方で色々な表情を見せるので使い勝手いいです。

写真の挿し方はスリーピークフォールド。あまり私はこの挿し方はしませんが、こう言ったデザインだとつい遊んでみたくなります。



ウールの素材は暖かい感じがしますので今頃の季節までが一番良いと思います。ポケットチーフの色目を何に合わせるか?タイに合わせる方もいますが私はドレスシャツに合わせます。ウェストコートを着用しているときはウェストコートの色に。そうすると纏まりが良くなります。または、全く独立した色として合わせる方法もありますが、色が多くなると時によってうるさい感じになるので注意が必要ですね。

このポケットスクエア、スーツよりはスポーツコート(ジャケット)に合わせるのが良さそうです。さて、スポーツコート着て早春の街に繰り出してみようと思います。