いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

2本のボウタイ

2018-06-16 08:06:49 | タイ
ボウタイの季節になりました。世の中がクールビズと言っているシーズンが私にとってボウタイの季節になります。フォア・イン・ハンドいわゆる結び下げのタイに比べて少しは涼しげに見えると思います。夏のボウタイ、リネンやコットン素材のものが涼しげでいいですが、ネイヴィーのスーツだとちょっとかしこまった柄もしたくなります。以前から気になっていた柄、ウィンストン・チャーチルがよくしていたネイヴィードットのボウタイ



ロンドンのジャーミンストリートに行けば、ボウタイは山ほど種類がありますが、日本のお店で探すのは意外に大変です。ネイヴィードットのボウタイなんてどこにでもあると高を括って銀座のお店を回ってみると意外にみつかりません。

ということで今回はネットで購入してみました。



素材感がわからないネットでの購入はある意味賭けですが、今回は2本ほど購入、1本が中国製、1本が日本の老舗ブランドのボウタイです。価格は10倍ほど違いますが写真ではよくわかりませんよね。実は上のポケットスクエア付きのボウタイが中国製です。下がフェアファックスのボウタイ。



日本製は生地に英国のタイの生地メーカー、バーナーズのものを使っています。とても肉厚の生地で夏には少し暑いかもしれません。



中国製のタイは、生地感も良く、作りもいいです。中国から直接国際便で届いたのにはちょっとビックリしました。
ブランドタグのつけ方なんかはまるで英国で売られているような作りです。こちらのタイは織り柄がはっきりしていて生地は軽めになっています。



なんとハンドロールのポケットスクエア付き。ネクタイの柄と同じポケットスクエアを胸ポケットに一緒に刺すことはありませんが、ネイヴィーストライプのドレスシャツの時などに使えそうです。



盛夏のスタイル、スーツ+オッドベスト+ボウタイ、今年も楽しもうと思います。


ボウタイの季節がやってくる

2017-04-02 06:50:43 | タイ
あっという間に3ヶ月が終わり気がつけばもう4月!早いですね〜。今日は寒いですが、もう少し経つと世間はクールビズに突入していきます。そして私も私流のクールビズへ。
そう、、、ボウタイスタイルです。



こちらのボウタイは日本で購入したハケットロンドンのタイです。爽やかな夏らしいタイプのタイです。素材はリネン。



ネックの長さが調節できるタイプです。



このチェック柄、実は色々合わせやすい柄です。

そしてもうひとつ。



こちらは以前ロンドンで買ったものです。大きなドット柄のボウタイで、ややフォーマルな感じです。ピカデリーアーケードのFAVOURBROOKのものでこちらの素材はシルクになります。
ボウタイは通常のタイとはだいぶ印象が異なります。特に私はITの仕事なので初対面のお客様にはかなりインパクトを与えていると思います。ただ営業という意味では忘れられるよりいい、と思うことにしています。

そろそろ桜も満開になり、あっという間に暑い季節がやってきますね。ロンドンが恋しくなりそうです。


英国レポート その6 ハバダッシャリー

2017-03-19 07:34:36 | タイ
さて 英国レポートも最終回。ハバダッシャリーいわゆる紳士洋品です。まずは定番のボウタイです。



もちろん手結びのタイプでネックの長さが調整できるタイプです。シルク100%ですが織りがしっかりしていて質実剛健の英国らしい品質の良さを感じます。柄はグリーンのペイズリーです。柄の中にスカイブルーが使われていてこれがアクセントになっています。このボウタイなら白はもちろんのこと、ライラック系の色柄のドレスシャツにも合いそうです。


出典:STUMPER&FIELDING

ポートベローのSTUMPER&FIELDINGで購入しました。このお店は本当にクラシックで良いものが揃っています。



そして密かに探していたのがこちら。ブランケットストラップです。



同じポートベローにあるHIGHLAND STOREで購入しました。こちらのショップはスコットランドの伝統衣装であるキルトを扱っているお店で店員さんもキルトを着用されてました。このブランケットストラップ、日本で探そうとするとなかなか良いものがみつかりません。



こちらの製品は革もしっかりしていて、とても頑丈な作りです。以前TVRキミーラのヘッドレストステーにこれをセットして走っている方がいて、かっこいいな〜と思い探していました。私もスーパーセブンのヘッドレストステーにこれをセットして走ろうと思っています。

さて、英国レポートも今回で無事終了です。また夏にも行きたいと思っていますが、スケジュールが合うかな、、、

次回は日本の有名靴店で購入したちょっと変わった英国製の靴を紹介したいと思います。お楽しみに。



FAVOURBROOKのボウタイ

2016-08-07 08:07:06 | タイ
英国FAVOURBROOKのボウタイです。ロンドンのジャーミンストリート沿いには幾つかのアーケードが存在しますが、その中でもピカデリーアーケードは紳士用品の老舗が軒を連ねる有数のアーケードだと思います。その中では比較的新しいお店FAVOURBROOK。ピカデリーアーケードを散策していたところ凄い数のボウタイが店内に並んでいるのを見て思わず入ってしまいました。

そして購入したのが冒頭の写真のボウタイです。素材はシルクですがややリネンが混じっているようなザラっとした質感です。お店の方に素材を確認したところ、「この店のボウタイは全部シルクです。」と言っていました。



サンドベージュの色合い、ちょっと見るとフォーマルに使えそうな色ですが夏にこのボウタイは良いと思います。非常にしっかりした作りですので結びやすいです。

クラシックなボウタイも欲しいと思いこちらも一緒に購入しました。ボルドーにドットのボウタイです。



ボウタイは日本で探そうと思うと思いの外種類が少なくいつも困ります。百貨店しかり、セレクトショップしかりです。比較的テーラーの方が入手しやすいかもしれません。冒頭の写真のボウタイ早速ロンドンでも着用したところ、結構、街の方に「Smart Style!」と声を掛けらました。

6月のロンドンの気候はとても過ごしやすく、暑くないのでボウタイも自然にすることが出来ますね。





ブラックのボウタイ

2016-04-03 07:52:10 | タイ

ブラックのボウタイです。
実は告白すると今までもブラックのボウタイをすることはありましたが、いわゆる手結びではなく、あらかじめ形が出来ているものを使っていました。流石にこれはまずいな~と思い、先日batakHouseCutで購入した次第です。

滅多にありませんが、夜のパーティの招待状にブラックタイでお越しくださいとあったら、それはディナージャケット(タキシード)がドレスコードという意味です。ディナージャケット+ブラックのボウタイ+ウィングカラーのドレスシャツ+カマーバンド+黒のエナメルのリボンがついたスリップオンという事になりますが、それほど格式張ったものでなければ靴は黒のストレートチップでも良いと思います。

先日ダニエルクレイグ主演の007の作品としては最後のものになるであろう「スペクター」、その試写会にBLBGさんのご好意でお招きいただきましたが、その時もあまりに形が出来すぎたボウタイはやはり興ざめだな~と思いました。手結びの良いところは結ぶ人によって色々な雰囲気が出せる事でしょうか。そしてリラックスした時ブラックのボウタイをほどいた姿もかっこいいと思います。


(写真はウィングカラーのドレスシャツではありません。)

ブラックタイのドレスコードでも気負う事なく、さらりと着こなせるようになったら、素晴らしいと思います。

そう、下の写真の彼のように。


(出典 カジノロワイヤル)


アジャスタブルコスチュームのタイ

2016-03-13 07:47:15 | タイ
先日アジャスタブルコスチュームの展示会で購入したタイです。



色は渋い感じのワインレッド、ドットとひし形が交互に配されたデザインとなっています。このタイ、実は単品で見た時は何も感じなかったのですがトルーソーにディスプレイしてあるのを見て購入を決めました。
そうこのタイ、何を隠そう古のA. Sulka & Co.のタイを連想させます。リヨンの自社ミルで織られた「シュルカ シルク」を用いたタイ、1950年代に全盛を極めたそれはとてもエレガントです。先にも後にも実物のSulkaのタイを手にしたのは銀座の件のパーソナルテーラー(クラブメンバーからは魔窟と呼ばれているビスポークテーラー)だけです。企画をしている小高氏がそれをモチーフとしたかどうかは不明ですが、この時代のタイにはデザインされすぎていない良さがあると思います。

素材は定番の英国バーナーズ製シルク、ヴィンテージな雰囲気がよく出ています。



Sulkaのタイは芯地がありませんが今回のタイは現代的に使いやすいように芯地が入っています。但し薄地の芯地になっているので、しめた時には柔らかさが出て、ヴィンテージタイの雰囲気がよく出ていると思います。



そしてこのタイで最も感心したことは、その長さです。3Pのスーツを着て現代のタイをすると身長にもよりますが、どうしてもタイがウェストコートから出てしまいます。現代は2Pが主流の為、この長さになっているのだと思いますが今回のタイは長さが120cm、3Pを着る時、丁度良い長さに収まりウェストコートからタイが出ません。これは私にとってはとても重要なことです。

さて、このヴィンテージ風のタイ、とても軽やかに見えますのでこれからの季節、ますます活躍しそうです。春はもうすぐです。





タイスライダー

2016-01-31 08:32:10 | タイ

batak House Cutのタイスライダーです。
前回、カフリンクスを購った際、気になったものです。タイバーやタイクリップと呼ぶ場合もあり19世紀後半位から使われ始めたと言われています。
今では一般的にネクタイと呼んでいる結び下げタイ(Four-In-Hand Tie)このタイをより立体的に見せる為にタイスライダーを使います。タイスライダーにはクラブの紋章や馬蹄が装飾されているもの、またはタイスライダーそのものを複雑な形に加工しているものなど色々な種類がありますが、今回購入したものは非常にシンプルな形のものです。

素材はスターリングシルバー、タイバーはやはりこの素材が一番マッチすると思います。スターリングシルバーは銀の含有率が92.5%タイバーの裏面にはSILVERとだけ刻印があります。



シルバーの特徴は放っておくと段々黒ずんできますがシルバー磨き専用のクロスで磨くととても綺麗になります。ただこれをあえて黒っぽいまま使うのも渋いかもしれません。

タイスライダーは3Pの時にはウェストコートでネクタイが押さえられるので使わない方もいらっしゃいますが、私はウェストコートからちらっと見えるのが好きなので3Pでも最近はタイスライダーを使っています。水平に挿すと硬い感じがしますが、写真のように斜めに挿すとこなれた感じが出て良いと思います。



このタイスライダー、アンティークな雰囲気と飽きのこないシンプルな形、使い勝手良いので、今後も活躍しそうです。


スカーフについて

2016-01-17 08:57:42 | タイ

ADJUSTABLE COSTUMEのスカーフです。



スカーフ。その語源には諸説があります。ラテン語scirpea「いぐさで作ったかご」が語源というもの。巡礼者が財布を首からかけていたのがアクセサリーになっという説。また、スカーフにまつわる話で有名なのはネクタイの語源ともなったクロアチア兵の話。ルイ13世警護の為、従軍していたクロアチア兵が首に巻いていた布。この布は元々無事に帰るようにとの願いを込めて兵の妻や恋人が兵士の首に巻いたもの。それを見たルイ14世が「あれは何だ?」と尋ねたところ、側近が兵士の事をきかれたと思いクロアチアの兵であるという意味で「クラバットです。」と答えたとういうもの。特に後者の話は服好きの中では有名な話です。

今回のスカーフ、冒頭の写真を見ていただくとわかりますが、とても素敵なイラストとなっています。これはイラストレーターの早乙女道春さんの作品。イラストレーターは、かっこいい方が多いですが、早乙女さんもADJUSTABLE COSTUMEのモデルを務めるほどのかっこいい方です。今回のイラストはスカーフの為にわざわざ作成した作品との事。これがスカーフになってしまうのは凄い技術だと思います。

さて、コディーネートですが、女性はスカーフ使いはお手の物、しかし男性となると中々難しいですね。一つはスカーフらしい使い方。



カジュアルなスタイルによく似合うと思います。もう一つがアスコットタイとして使う方法。



こちらはテーラードなスポーツコート(ジャケット)などに合わせても、良いと思います。

首に巻いたスカーフが広げるとこんな絵柄になっているなんて素敵ですね。

私が持っているアスコットタイはドット柄や無地のものが多いですが、これからはこちらも使ってみようと思います。


ハケットロンドンのボウタイ

2015-11-22 06:55:05 | タイ

ハケットロンドンのボウタイです。日本ではボウタイをする人は少なく、ビジネスの場でボウタイをしていると結構好奇の目で見られます。私の主要なクライアントが外資系なので、そういうものかと思っている方も多いかもしれません。

かのサー・ウィンストン・チャーチル。趣味では全てにおいて一流のものを愛用していました。ボウタイしかり。ターンブル&アッサーのドレスシャツとボウタイ、特にトレードマークはネイヴィーに白の水玉のボウタイ。ここまで堂に入ってくると、チャーミングかつかっこいいですね。

さて、今回のボウタイはシルク地がしっかりしたものでとても締めやすいです。色が赤なのでちょっとしたパーティの場などでも使え便利です。写真ではポケットスクエアと色が被っていますがご愛嬌です。いまは日本のデパートでも結んで締めるタイプを数多く揃えているところが少なくなりましたね。それだけ需要が少ないということだと思いますが何か少し寂しい気もします。ボウタイをする人がもっと増えれば、街の雰囲気も変わって楽しいと思うのですが。

ボウタイをするのであれば、子供ではないのでピアネス・タイという最初から結目が出来ているタイプではなく、ちゃんと結ぶものを買いましょうね。




Ansonのタイピン

2014-01-13 07:31:04 | タイ
タイピン。

実は殆ど使う機会がないのですが
たまにタイをもっと立体的に見せたい時があります。

スーツが3Pの場合はウェストコートがあるので
比較的立体的にタイのボリュームを生む事が容易です。
しかしダブルブレストのスーツの時などは
それが難しいのでそんな時に
ちょっと洒落たタイピンがあればな~
と思っていました。

カフリンクスにも言えますが
現在デパートなどで売られているタイピンは
装飾華美な物が多く
「これは欲しい!」と思えるものが
中々見つかりません。

そこでいつもお世話になっている
銀座のアンティークショップOLD&NEWを訪ねた次第。
店主の川上氏に

「らみいさん いらっしゃい。
 面白いの色々あるよ。」

と言われ色々見せて頂き、購入したのが
今回の冒頭のタイピンです。

タイピンの裏を見るとAnsonの刻印。



Anson、創業はスウェーデンらしいですが
実質的にはアメリカのアクセサリーブランドとして
知られていると思います。
アメリカで開店したのが1938年とのこと
この手のタイピンが多く出回ったのは
1950年前後ですので、このタイピンも
恐らくその頃の物と思われます。

使い方は前回のタイピンと違い
開閉式になっています。



剣をモチーフに持ち手の部分は
マザーオブパールという
手の込んだ作り。



そして、これをタイにセットすると
タイピンがタイを貫通しているかのような
不思議なタイピンの出来上がりです。



スーツを着ているとき
このタイピンがチラッと見えるか見えないか位の使い方が
丁度良いと思います。

こういったアクセサリー
変哲のないスーツにアクセントを与え
ちょっと愉しくなってきますね。