粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

渡辺党代表の辞任と公明党

2014-04-07 19:04:52 | 国内政治

渡辺喜美みんなの党代表が、8億円もの政治資金を巡る騒動で党代表を辞任した。渡辺代表はこの秋に内閣改造で入閣が予想されていたのが、これでご破算になった。まあ、入閣してからこんなスキャンダルが発覚したならば、安部内閣には大きな打撃になったともいえるのである面、安部さん自身良しと考えたかもしれない。
それにしても8億円とは高額過ぎる。おそらく、化粧品会社社長による借金はさほど、急な返済を求めていなかったのではないか。社長自身は、みんなの党が勢力を拡大して政治力を発揮することをまず第一に期待していたと思う。それによって、その化粧品会社も業績拡大のご利益を望んでいた感じがする。しかし、党の分裂でそれも遠のいたことでその失望から、こうした闇の部分が露呈したものと考えられる。
みんなの党は渡辺氏の私党といってよく、党運営は彼が全て切り盛りしていたので、特に選挙対策では8億円も必要だったのだろう。これが公明党や共産党ならバックの宗教団体の資金や支持団体の協力金で選挙活動をふんだんに使える。それにもましてその組織力が絶大な票田ともなりうる。また選挙にあってはこれら信者や支持者が無報酬で活動に奉仕するのがなんといっても強みである。
ただ、こうした宗教組織や団体組織の実態はなかなかその実態が見えにくく不透明である。その点は渡辺氏の政治資金の問題は単純で分かりやすい話であり、これをスキャンダルとして叩きやすいということではないか。、もちろん、渡辺氏の責任は、免れないがどこか同情すべき点もある。
逆に公明党や共産党の組織力に不気味な側面を感じる。振りかえって見れば、一昨年の衆議院選から特に公明党は連勝続きである。自分の党が立候補しない地方の重要な選挙でもこの党が推薦・支持した候補者が全て勝利を収めている。日本政界にあって隠然たる力を誇示しているのだ。
自民党も国会で多数を占めていても、公明党の議席なしには政治の運営ができない状況になっている。しかし、最近では集団的自衛権行使の憲法解釈を巡って自民党に厳しい態度を取り続けている。自国の防衛強化よりも福祉政策の拡大が大事だと山口公明党代表は発言している。いかにも国民の生活を重視した政治を強調しているようだがはたしてどうなのだろう。
以前知人の創価学会員の付き合いで1回だけ参議院候補者の支持集会に参加したことがある。そこで山口代表らが中国を訪問して習近平国家主席と対面した時のエピソードを聞いた。山口代表がある等身大の額縁付きの写真を主席にプレゼントした。なんと主席の夫人でかつて人気歌手だった彭麗媛さんの大写真だった。習近平主席がこれにご満悦だったという。公明党が外交防衛でどういう立場なのかその実態を垣間みたような気がする。