旅する小林亜星

小林亜星情報満載

こんな夜にはこんな芝居「Soap Opera」

2005-09-22 05:07:16 | ミーコとギター
カレシの知り合いが出てるということで
「rorian55?」の芝居を見に行く。

衣装やセリフのセンスがいい、とか
しっかり笑いをとってる、とか
映像とのコラボレーションが!とか
音楽凝ってる、とか
見た瞬間はものすごくよかったと思ったものの

こうやって数日が経って
何も残ってないということは
やはりそいうことなんだろう。

ひとり、目ヂカラ強烈な男優さんがいて
彼は舞台にたつ間
ずっとあたしを見ていた(嘘)。
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こんな夜にはこんな映画「メゾン・ド・ヒミコ」

2005-09-22 04:43:19 | 流れ星
ロシアに帰る前に
実家に寄るために東京を発つ「村上」と
寸暇を惜しんで映画を見に行く。

ジョゼ虎と同じ監督だから期待度高。

シネマライズのロビーで
「よく渋谷に映画見にきたよね」と大学時代の思い出に浸る。

サークルの同期の男友達Sと「村上」とあたしは
かつて二等辺三角関係で

あたしはSと「トレインスポッティング」を、
「村上」はSと「フェイス/オフ」を、
それぞれ見にきたらしい。
昔の話。
なのにちょっと嫉妬。

映画は期待しすぎると
落胆が激しい原因になるけれど
この映画については期待を大幅に上回った。

演技とは思えない、田中泯の妖艶すぎるおっさん。
ゲイの匂いがちゃんとするオダギリジョー。
敢えてオーラを消した柴咲コウ。

オダギリの唇で
あたしのそれを塞いでほしい!と心の中で思えば
それは監督もよくわかっていて
しっかりそれを叶えてくれる。

ひと言ひと言の科白は
予想を裏切って
あまりに抜群の間と濃厚さに
度肝を抜かれる。

こんなにしっぽりした気分で
どうやって落とすんだろうと余計な心配をしていたころ
突然「オチ」はやってきた。

それはもう、エンドロールが流れる間
立ち上がれないほどの衝撃で。

退屈で眠くなっちゃったという「村上」と
お茶をする。

いっしょに過ごせなかった4年間のせいなのか、
大人になった証なのか、
あたしにとっては微妙に歪みを生じていて
昔のような手放しの居心地のよさはもうなくなってしまった。

それはたった1本の映画で
ただ共感できなかっただけで。

あんなに愛した彼女との関係さえも
否応無しに変らざるを得ないのかと思うと
何かを手に入れれば
何かを失うわけで、
仕方ないといえば仕方のないこと。
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~だけど、結婚したい

2005-09-19 06:15:29 | 初恋クレージー
森三中の行方の黒沢の結婚式だった。

二人の13年のうち
10年をそばで見てきた。
感慨深い。

何度も駄目になって
何度も復活して
結局待ち望んだこの日がきた。

式も披露宴もハンドメイドな仕掛けがあちこちに。

自分たちの式ていうより
みんながおいしいものを食べられる式にしたかったと黒沢。

親や親戚や出会ってきたひとに対する感謝の気持ちが根底にあって
黒沢らしいなぁと思う。

散々笑わせられた挙句、
両親への言葉では号泣を余儀なくされた。

「人間万事塞翁が馬」
黒沢は母親からもらったその言葉を大切にして生きてきたし
これからも生きていくのだろう。

あたしもそんな黒沢から
この10年、ここぞというときに
起死回生の言葉をたくさんもらってきた。

となりで黒沢の言葉に顔をぐしゃぐしゃにしてる旦那。
あたしは黒沢旦那にもいい言葉をもらった。
「バドミントンはセックスのように一打一打が芸術作品なんだよ」

涙が止まらなくて
バッグの中のハンカチを取り出そうとしたら、ない・・・
どっかいっちゃったよぅと思っていたら
隣りにいた男が
あたしの尻の下敷きになっていたハンカチを
そっと手渡してくれた。

そつがないスマートな優しさは
年を重ねた彼の味なんだろう。

いい生き方をしていれば
いい出会いに支えられる。

おめでとう、とありがとう。
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サーバの貴公子

2005-09-19 05:44:01 | 
仕事でいつもお世話になってる同い年の眼鏡の貴公子。
目が細くて
あたしたちは兄弟と言われる。
似てる?

どんなに的外れな質問にも
真摯に答えてくれる。
忙しくても絶対邪険にしない。
こちらもそれに応えたい。

仕事以外にもちょこちょこメールするし
サーバ部屋で会えば立ち話をする。

何人かで2回ほど飲みに行ったけれど
じっくり話せる機会もなく。
じっくり話す機会を作るほどでもなく。

ある日、貴公子はとても悲しい顔をしていた。
美しいと噂される彼女とやんごとなき理由で別れたそうな。

やんごとなき理由てなぁに?と聞くと
「いろいろあるんだよ」と歯切れが悪い。

お互い好き合ってるのに
なんで別れなくちゃいけないの?と思う。

包丁やでガハハ飲みもいいけれど
差しつ差されつ、しっぽり飲みたいと思った。

新しいタイプの居酒屋「笑笑」は暗くて安くて居心地がいい。
「会社側のは危険な匂いがする」からと
わざわざ駅の反対側の「笑笑」に向かう。

仕事終わりの20時半、
メールでやりとりしてTSUTAYA前で待ち合わせ。

擬似オフィスラヴな待ち合わせにドキドキ。

いきなり恋愛話もなんだと思い、
軽くジャブのつもりで話し始めた映画の話題で盛り上がる。

大学生の生活に希望を見出せなかった貴公子は
毎日映画と本と絵に溺れた、
ある意味濃い日常を送っていたらしい。

仕事上の付き合いでしか見えなかった表面的な柔らかい物腰の奥に
深い深い匂いが見え隠れ。
普段は見せないこれが、貴公子の魅力?

本題のユジンの話に入る。

いつかは結婚したいと思う貴公子と
育った環境により、
男性や家庭を信じられない理由から結婚はありえない彼女。

今が楽しければいいという気持ちで続いた7年。

お互いの幸せが違っていた、
彼女の考えを変えることができなかったという貴公子。

二人は今交差しているのに
未来は平行線。

貴公子からは誠実なオーラが滲み出ているのに。
ひとの心に絶対はないけれど
彼なら信じてもいいんじゃないのと
あたしは太鼓判。

貴公子のユジンへの想いが
眼鏡の奥から伝わってくる。

話すうちに
あたしはずっと前から貴公子の友達だった気がしてた。

貴公子は「ロスト・イン・トランスレーション」のよに
心が通じた瞬間て今日みたいなことだよね?と言った。

「ロスト・イン・トランスレーション」のよな男女の心ではないけれど、
あたしは同性同士のよな心が通じた友情を感じていた。
貴公子が同じよに感じていてくれたことが
何より嬉しかった。

彼らはこの連休に会うことになっている。
今は平行線の未来だとしても
それがだんだん狭まっていって
いつかはずっとくっついていく一本の直線になってることを
心から願う。
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美容師と谷ナオミ

2005-09-18 03:43:03 | 美容師
2つの連休に
それぞれ1回ずつ結婚式と2次会があるので
髪を切りにいく。

前回は美容師不在で
女美容師に切ってもらったので
会うのは2ヶ月ぶり。

夏休みに京都に行き、
小学生時代からの友達に会ったそうな。

お寺の絵書きさん。
自分が最大限のレベルで話せるひと。

美容師のよにきっと魅力的なひとなんだろう。
会ってみたいと思ったし
そのひとの絵を見てみたいと思った。

谷ナオミの作品を見たという話をしたら
前日に谷ナオミのことを書いた、
みうらじゅんのエッセイを読んでいたらしく
食いつきがよかった。

そいう知的?偶然が彼の琴線に触れるらしい。

最近、久々に会うひとが口を揃えて
かわいくなったねと絶賛するんですよーと話すと
(あまりにも酷かった外見が中の下くらいになったから)

「俺が命を削って、魅力を注いでるからや」と美容師。
「赤目四十八瀧心中未遂」の眉さんみたいだと思う。
とすると、あたしは寺島しのぶか。

「赤目四十八瀧心中未遂」の映画版の駄目出しでは
聖子ねえさん役のおばさんが琴線に触れたらしい。

近年付き合うひとは
太ってて、お腹出てるひとが多いですと話すと

「俺もお腹出てるよ」と美容師。

その、「俺も」の、「も」は何の「も」ですか???

①俺「も」腹出てきたという単なる事実
②俺「も」腹出てるから、俺「も」君の恋人候補?という期待
③君も腹出てるけど、俺「も」腹出てるよという慰めと励まし

そいう曖昧な発言をするときに
鏡越しに目を合わせないでください。

大阪の「飛田」を体験しようと
「飛田」を地図で探したけど
載ってなくて行き損ねたという美容師。

「飛田」という地名は存在しないのか。
だからといってあたしにどう行くの?と聞くな。

美容師がいつかあたしのブログを見るとき
あたしと美容師のフワフワした甘い関係は
終わってしまうだろう。
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債権回収

2005-09-18 03:06:01 | 旅人
香港にて
もうひとり、会うべき男がいた。

アンソニー・チャン。
香港人だ。

あたしと彼の出会いは5年前。
当時流行ってたICQで
世界中のゲイと会話してたころだ。
(アンソニーはノンケ。)

そこそこ仲良くなったある日、
彼は日本で売ってる車のミラーを買って
送ってほしいと頼んできた。

友達でもない、
会ったこともない
そんな男の頼みを叶える義理はないのだけれど
あたしはバカ正直に
ネットで発注し
荷造りして香港に送った。

ミラー代と送料合わせて1万円くらい。

お金が返ってこなくてもしょうがない、
そんな程度にしか思わないくらい
そのころはお金に困ってなかった。

結局、教えた口座にお金が振りこまれることはなかった。

それでも忘れたころに
彼はときどきメールを寄越した。

ミラー代を振りこむ口座をもう一度教えて、とか
日本で会社を起こすから、いっしょに働こうとか
JALの香港支社に就職して今度日本に出張するとか。

結局、教えた口座にお金が振りこまれることはなかった。

そんなこんなで、今年の3月。
5年前の1万円を今さら返してという度胸もなく
アンソニーと香港で初めて会った。

貧乏旅行でおいしいものを食べれなかったあたしたちに
アンソニーはおいしい鍋をご馳走してくれた。

事前に言ってくれれば
家にも招待したのに、と。

香港でJALに勤めているというのは
たいしたことではないらしい。
公務員試験を受けると言ってた。

アンソニーと話してて
彼に興味を感じなかった。
人間的に魅力を感じなかった。

しかし
香港で現地人に会って話ができたこと、
ネットで知り合ったひとと海外で待ち合わせする
スリルを味わえたこと、
それは物価上昇率を加味しても
1万円の価値があっただろう、
ということにしておく。
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香港に澄む人

2005-09-17 09:19:30 | 流れ星
3月に香港を訪れることになったとき
澄人さんに会いたいと思った。

5年くらい前、
あたしの仕事の営業先で
研修中だったマレーシアンの同僚だった彼と
ひょんなことから何度かバドミントンをしただけのつながり。

ちょっとだけ恋ゴコロを抱いていたこともあった。

あまり仲良くならないうちに
彼は海外転勤の希望が通り、香港へ。

それ以来、毎年の年賀状だけでつながっていた。

SARSが蔓延したときも
淡白なメールのやり取りだった。

それでも香港に行くことが決まったとき
真っ先に澄人さんに会おうと思った。

香港と深センを行き来する忙しい日々で
会う時間を作ってくれた。

貧乏旅行でおいしいものを食べれなかったあたしたちに
澄人さんはおいしいランチをご馳走してくれた。

お店のひととの流暢な広東語のやり取り。

日中関係や日本の政治に疎いあたしは蚊帳の外で
澄人さんとカレシはかなり盛り上がっていた。

カレシといっしょに澄人さんに会ってよかった。
あたしには引き出せない澄人さんの抽斗が見れた。

澄人さんは5年前より眼光が鋭くて
野性的に生きてる匂いがした。
MBAの勉強をしている。
とにかく精力的にあらゆるものを吸収してやろうという
勢いが伝わってくる。

カレシが「起業する気はないんですか」ときくと
これぞというコア・コンピタンスがなければ
起業しないという答えだった。

コア・コンピタンス???
という言葉がひっかかったまま
澄人さんとはお別れした。

細々とつながっていてよかったと思う。

しばらくしてから
澄人さんから連絡があり、
起業を考えていて
いっしょに香港で働かないかと言ってくれた。

コア・コンピタンスも見つかったらしい。

2時間ほど
彼の起業構想が
文字で滔滔と語られる。

あたしには
聞きたいことがたくさんあって
澄人さんの文字が待ち遠しくて
もどかしかった。

あたしの脳みそでは
キれる彼の右足にもなれないだろう。

それでも
少しでもあたしに興味を感じて
そんなオファーをくれたことが嬉しかった。

いい会社ができますよに。
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となりのココロ

2005-09-14 23:20:56 | 野生のチューリップ
隣席のT。
25歳。

優しくて
大人で
気がきく。

スキッ歯だけど
愛嬌がある。

よく働くし
よく周りを見てる。

先週一週間
毎晩いっしょに向かい合って
晩ごはん。

食べ物が口に入っていく様子は
官能的で
ついついTとのセックスを想像してしまう。

おいおい自分、と
現実の世界に戻り
290円の社員食堂のカレーを
口に運ぶ。

あたしは
どんなときも
決してキれないTを尊敬している。

心を許しているし
あたしはTのことが好きだ。

Tは
全てにおいて
打算的だ。

自分の損得勘定により
公私ともども決定する。

きっとあたしのよに
本能で動くことはない。

そんなTは
津波で被災した父親が
子どもを亡くして泣き叫んでいる様子を
テレビで目にしても
それをネタに笑いにしてしまう。

やっかいな同僚と飲みに行くのおもしろい?と聞くと
「人間的に彼をバカにしてますからね、
 そんな自分に気を許している彼は 
 ある意味おもしろいです。」
と嘯く。

冷静でキれないのは大人であると同時に
人生の全てに期待してない、
言いかえると
人生の全てを諦めているからのよに見える。

あたしがどんなに心を許していても
彼があたしに心を開くことはないだろう、
いつも必ず、
ちょっと離れたところに一線引いてある。

Tの心の闇を感じる。

Tは人生に期待しないことで
自分が傷つかないよにしてるのかもしれない。

Tはそんな自分をどう思うんだろう。

あたしには
そんなTの心の闇に
光を当てる気もないし
光を当てる権利もない。

余計なお節介。
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非公式表敬訪問

2005-09-12 01:27:00 | ハイファイ・ローファイ
近くに住んでいなかった、
祖父母の愛情をあまり知らないまま
彼らを早々に亡くしたあたしを気遣って
彼が自分の父方の祖父母に会わせてくれることになった。

近々に結婚を想定してはいないので
「彼女」ではなく「友達」として紹介すると言われつつも
やはり気に入られたいと思う。

カレシの家族に紹介されるのは生まれてはじめてで
格好やお土産、彼の祖父母をなんて呼んでいいのかまで
事前に情報を収集。

玄関前に到着して
インターフォンを押す前に
5呼吸置く。

出てきたおばあちゃんは
予想以上に歓迎してくれた。

気を遣わせないよに
居心地よくしてくれるおばあちゃん。

あまり表情を変えないおじいちゃん。

ひと言ひと言、根気良く話しかける彼。
おじいちゃんとおばあちゃんの健康を
心から気にかける彼。

お互いに思いやってる気持ちが伝わってくる。

あたしにはこの不思議な愛情のやり取りを
経験した記憶がほとんどない。
親のそれとは違うそれ。
見かえりを求めないそれ。

足のしびれに慣れるにつれ
彼と祖父母の関係を肌で感じる。

庭の野菜はたわわに実っていて
あたしが好きだと言ったら
雨の中、ゴーヤとモロヘイヤとオクラを収穫して
お土産にもたせてくれた。

あたしがトイレに行ってる間に
「いい子だからちゃんと捕まえときなさい」と
彼に囁いたおばあちゃん。

孫の彼女とはいえ
全くの他人に気持ちをくれた。

家族を思いやる気持ちに満ちた彼が
そんな経験をさせてくれたこととに感謝。
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家庭内言葉的暴力

2005-09-10 00:59:12 | 恋のうた
毎日社員食堂のカレーが夕ごはん。
疲れていた。
イライラしていた。
残業しても残業しても仕事がすすまない。
勉強がすすまない。

でも言い訳にはならない。

あたしは彼が抵抗しないことをいいことに
殴りまくった。
顔はボコボコになった。

蹲る彼のわき腹に
容赦なく蹴りを見舞う。

頬を靴のかかとで踏みにじる。

彼は痛みにうめき声を漏らす。
同情の欠片も与えずに
動かない彼に唾を吐いた。

上から見下すあたしに
彼はそれでも
平和的解決を求めた。

DVの加害者は
一度暴力を振るうとなかなかやめられないそうだ。

あたしは
彼が離れていくまで
暴力を振るい続けるのだろうか。

底抜けに優しいひとを
傷つけずにはいられないのは
自分が優しくなれない嫉妬の裏返し?
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