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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【3航海目】!

2019年09月05日 | モバイル
8月30日朝6時、花咲入港。

手配していた機械部品はメーカーが直接持って来てくれ、
水揚げ・氷の積み込みの間に早速作業に入った!

帰途航走中、メーカー側に問い合せた際、ほぼそれで間違いないとの事だったが
私自身は他じゃないかと疑心暗鬼があった…

順調に交換作業を終え、8時・花咲出港!

作業後安心感より不安感の方が大きく、半ば祈るようにエンジンを視ていく…

出港から32時間、症状は現れない。
メーカーの云うとおりだった可能性が高いが、そうなる過程に疑問は残る…

31日・16時S/B。

漁灯を拡げ、調査しながら沖へ…

調査航走中、Lo清浄機のドレンパイプ2本が折損、新に作り直し対応できた…

サンマは見えず、調査航走のみで夜が明け
夜明け過ぎ頃に到着したポイントには
中型船数隻と大型船数隻がおり、このポイントを調査するようで漂泊。

9月1日・16時SB。
付近に僚船が確認できた‥

南風がやや強まり、うねりも高くなった…。

ポツポツと跳ねるサンマは見えるが群れは薄い…

薄群れを操業しながら南下、僅かな漁獲に終わり、夜明けより沖へ…

暦を1枚めくり、8月を終え、
恒例の機関室内にある全ての時計を合わせ、
燃料消費量の集計…

気仙沼出港から8月の2航海で補給量79.66klに対し
燃料消費量は103.92kl。
うち調査中消費量は13.6kl。

ちなみに昨年同期も8月は2航海、
補給量59.5klに対し97.45klの燃料消費量
調査中消費量が11.7klであり
特別漁場が遠いような気がしていたが
記録はイメージより大差なかった。

2日・16時SB。
外国籍船団多数のポイントである…

東よりの海区とあって、若干日没が早く、17時頃から調査開始。

サンマ漁以外にイカ釣りをしている船と、同海区操業中の外国籍船は大船団だ…!







日本製のLED漁灯の光をはるかにしのぐ、
かなり明るい光量を発している船もいる…

風向が西に変わって次第に弱まり、うねりも低くなった!

群れるサンマが目視できるようになってきた!

少しずつ群れが固まりつつあるようだ。

日付けが変わる頃に若干纏まった群れを操業…

期待感と共に自身に、とある演歌のイントロが流れ始めたが
まだ本格的な群れの漁獲とはならなかった…

夜明けと共に僚船と並んで西へ…。

3日夕刻から西風が強まり、漁灯を仕舞い、M/E rpmも下げ帰途航…

4日午後になって、西風が弱まり甲板上の不調箇所の対応‥
甲板排水ポンプ1台が不調、船首側竹巻きボンブが曲損、
船尾側キャブスタンの配管にクラック…

クラックは応急、排水ポンプは開放後、錆ゴミによる固着を取り除き復旧
竹巻きボンブは曲部が直らず陸揚げの用意…

新造2年目といえど、想定外作業がついてまわる。

日没後 良い凪となったが、すぐ次の時化が近づいているらしい…

船は、5日朝6時頃の花咲入港予定‥!