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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【乗船80日】!

2012年01月21日 | ブログ

本州の南岸沿いを進んだ低気圧の影響で、太平洋岸は大時化に…

千葉から鹿島向けの北上航路は向い風にうねりで低速航走。

夜明け前の犬吠崎沖、白波と共にサンマの群れが跳ねていました…!

鹿島港外から湾口 大きなうねりで高波が連続で折れて来る…

海難事故が多い場所というのが頷けます!

雪にはならなかったが冷たい雨が降り続く鹿島港、

久々に合羽・長靴着用…。

漁船ではあたりまえのように着用していた合羽・長靴ですが

内航船では雨が降らないかぎり、滅多に着用する事はありません!

甲板での荷役作業は、被服(帯電防止糸使用の生地製)の制服に

静電気防止用の安全靴、皮手袋、保護メガネ付きのヘルメット

甲板作業に使用するスパナは防爆仕様、

そして甲板の所々にはアース板があり、時々踏む事になっています!

危険物積載船、船内安全作業の決まり事らしい。

1月20日、鹿島港での荷役後は、時化のため足止めとなり、

21日の夕方まで、元旦以来の休息となりました。

乗船も80日を過ぎ、1月中旬に予定されていた

私の防災訓練講習は、会社の都合により3月中旬まで

延期になったようですが、共に乗船していた方々は

そろそろ休暇、乗員交代があるようです…

漁船時代の後輩達から電話があり、「海外旋網漁船」に

乗船していた後輩も内航船に転職したとの事や、

故郷の幼馴染の後輩は私と同じく40歳を過ぎて海技試験の講習を

受講中との事など、大震災を機に多くの仲間達が転機の様子…

反面、被災した大型秋刀魚漁船の代替船が新造船ラッシュで、

現在内航船に乗船している先輩、後輩の中には

秋刀魚漁船に戻る方向でいるとの話も…

被災地の加工施設も復旧が進んで、サンマ漁は

新時代を迎えるかもしれませんと…