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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【バラスト】!

2021年02月28日 | モバイル

余談ですが、アメリカでは2月の満月を「スノームーン」と呼ぶんだとか…

画像は白老湾錨泊中に見る2月27日、夜明けの月
 
…2月26日、苫小牧から白老へ
 27日、白老で積んだ荷を田子の浦へ運ぶ…。
 
漁船では燃料油をバラストとして使用、主に取舵・面舵(左↔️右)の傾きを調整しているが
当然、燃料油をバラストとして使用しているので
排出・張り込みと云う表現はなく、
単にあらかじめ容量を下げて積み込んであるバラスト専用タンク内の燃料油を
左右に送るといい、トリムに関しても燃料油を使用している。
 
内航船舶では海水をバラストとして使用し、
取舵・面舵(左↔️右)以外に前↕️後のトリムも調整している…。
 
その内航船舶が積み荷以外に、仕様上運んでいるものがあって
揚げ地で積んで、積み地で放つ
船のバラストに使用される「港の海水」である…!
 
今乗船中の船では全てのバラストタンクfullで約862t…
 
港で荷を揚げる際には、そこの港湾内の海水をバラストとして張り込んで航海し、
荷を積み込む港で排出している。
 
多くの航海でfull又は空と云う具合で排出or張り込むが、
積み荷重量と船の喫水によってバラスト使用量の変動があり
タンク内にバラスト海水が残っている場合もある…
 
港湾内の海水に含まれているであろう微生物や海藻の種子は、
船が移動した港湾間にバラストを介し運ばれる…。
 
極端に云うと瀬戸内の海藻の種子や小さな魚の稚魚が
北海道まで旅する事もありえるかも知れない…
 
船は静岡県の田子の浦向け中、北海道の苫小牧湾内で張り込んだバラスト海水が
現時点で約345t程残っている。
 
揚げ地である田子の浦では排出しないので、
次の積み地まで苫小牧の海水は運ばれる…。
 
考え方を変えると、ある種のロマンも感じます。
 
南下航走中2月27日の海峡沖から見る月
 
南下航走中、陸中海岸沿岸から見る2月28日、夜明けの月