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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

鮭鱒漁2航海目!

2008年07月06日 | モバイル

6月13日、6時30分に釧路港を出港

Co 70°チェックポイント向け!

13時40分 チェックポイント着、「ジアナ」からの臨検後北上、

今回も1区での操業なのでカムチャッカ東岸ペトロ沖の

チェックポイント向け!

2航海目の航海中(沖出し)は作業が無く当直のみ、

ハードな水揚げの疲れを取る為、

当直後入浴しては就寝というサイクルで過ごす。

(風呂にゆっくり入れるのもこの時だけで

操業が始まるとゆっくりとはいきません)

当直後~次の当直までは8時間、入浴後の就寝は爆睡です!

それでも航走3日目ともなると幾分疲労も和らぎ、

次の当直前に目が覚めるようになり、

乗組員仲間は各自、寝台で読書やDVD鑑賞をしているようです。

私もノートPCを開きノートに書き溜めていた事を

打ち込む余裕ができた。

6月16日03時、カムチャッカ ペトロ沖のチェックポイント着。

N52°08、 E158°50、

1航海目の帰港時と同じロシアコ ーストガード

185)「サハリン」からの臨検!

この朝は(01時頃から夜が明ける)霧もなく、

2008616_028 西側15海里にはまだ雪の残るカムチャッカの山並が見える。

沖出しという事もあり30分程で臨検が終わり、1区の漁場枠向け!

途中、航走コースの西10海里程でカムチャッカ沿岸沿いを

2008616_032 操業しているロシアのトロール船が見えました。

6月17日15時、「68善龍丸」と会合し

2008617_004 1航海目に借りた部品を返して北上!

今航海は1区漁場枠の北側で操業中の僚船に並び、

ライン際からは離れた位置に操業ポジションを取り20時、

N58°04、 E166°57、から投網開始!

6月19日、2回目の揚網には、指揮船「18栄久丸」からの臨検。

(揚網立ち会いと漁獲した鮭の10匹単位での計量)

珍しく連日良い凪で気温も海水温も例年以上に高くなり、

無風で湖のような海!

北緯50度以北とは思えない程で

前航海とは 体感温度がまるで違う。

(この陽気?

のおかげで酷かったしもやけは大分回復しました(笑))

6月25日、7回目の揚網は「8光洋丸」から臨検。

29日、この日は5海里隣に並んで操業していた昨年の指揮船

2008629_03218鹿島丸」(今年は操業船)と一緒に「8光洋丸」から臨検!

2008629_014 1区で操業中の各船は日毎に漁獲枠のノルマをクリアし、

海区移動や帰港して行く、

操業ポジション付近では日増しに海水温が高くなり

漁模様は低調気味に…

7月2日、1区での最終回はこれまで14日間続いてくれていた

最高の凪が一転し、揚網開始の頃からうねりが高くなり、

次第に南風が吹き始め、一気に海一面が白くなり嵐となった!

久々の時化の中での揚網は船足も低い事から

甲板は異様な揺れで、船にはいとも簡単に波が乗る!

凪に慣れてしまっていた分、余計に大変でした。

ともあれ連続15回(前航海20回、計35回)の操業で

1区漁獲枠をクリアし南下帰途。

時化も 治まり、4日朝3時30分、ペトロ沖のチェックポイント着、

立ち込める霧の中、

ロシアコーストガード(170)「ネバァ」から臨検!

200874_021 1時間半程で無事臨検を終えて南下帰途航走、

日露漁業境界線のチェックポイント向け。

帰途航走中の5日夜からは、海水温が下がり

寝台にいても寒く感じるようになった。

(船内寝室では海水温の変化で船内気温が著しく変わる)

(エンジンの排気温度も下がるので海水温度計を見なくても

海水温の変化を知る事ができる)

緯度線は46°台。

3区操業枠の西側を航走中ですが同緯度内である。

3区はまだ海水温が低いと予想できます!

次の航海はまだ2区か3区か未定のようですが…

6日18時40分、チェックポイント着、

ロシアコーストガード「ジアナ」から臨検!

19時30分、無事臨検を終えて日本の領海内へ!!

いつもながら日本の領海内に入るとほっとします。

船は釧路港向け!

(チェックポイント~釧路港までは約7 時間

7日02時過ぎの入港予定で7時まで水揚げし、

残りは7日の晩に水揚げ、揚げ後即出港の予定が組まれました。

尚、 乗組員は皆元気です!!